6月30日投稿分の「笑楽日塾だより」シニアの風④の続きで今回は5回目になります。
今回も3篇をご紹介しますが、人生経験豊富な塾生がそれぞれの立場でご自身の思いを書かれていますので、その多彩なお話しに敬服いたします。もし、皆様が興味をお持ちいただけるようでしたらご紹介冥利に尽きます。
今回ご紹介しますシニアの風3篇は2019年1月~3月に書かれたものです。当時の時代背景をご考慮のうえお読みください。(塾生全員の持ち回りですので3篇の筆者は別々です)。
第13篇:「最近の脳科学」
最近の脳科学の進展は著しく、脳内の色々な働きを解明しています。その一つとして人間の記憶が解明の対象になっています。ただし脳の中の何が記憶を作っているかとなるとその全容解明にはまだまだ多大な時間を要するようです。一つ言えるのは脳の中の神経細胞を形作る各種蛋白質、アミノ酸といった有機物ではないとのことです。これらの有機物は人が食べた物から合成され、古いものは壊され常に新しい有機物に入れ替わっています。いわゆる「動的平衡」というものです。もしこれらの有機物に記憶が依存していると3日ぐらいしか記憶が保てないという事になってしまいます。では記憶とは?それは脳神経回路網を流れる電気信号が記憶そのものとのことです。そして記憶だけでなく、感情や、外部を認識することや、人格そのものもまた電気信号ということになっているそうである。将来コンピューターがさらに発展し、人間の脳と同様なものができると、生きている人間の脳内電気信号パターンをそっくりそのままコピーしてしまえばその人間と全く同じ記憶、感情、認知機能、人格を持った生体コンピューターが出来て、「自分」というものを認識するようになるかもしれません。もしかして現在、生きている「自分」も人工脳にコピーされた単なる電気信号だったりしているのかもしれません。認識している外部世界もまた人工脳に入力されている電気信号だとしても、そのことを証明する手段はありません。
「自分」が生きていると思っているこの世界がバーチャルなものなのか、実在するものなのか区別できないということは、かつてデカルトが云った「我思う、故に我在り」が成立しなくなり、「自分」の存在を疑っている「我」が確実に存在していても、その「我」は人工的に作られた脳神経回路網(人工脳)にコピーされた単なる電気信号であるかもしれません。(了)
第14篇:「お楽しみはこれからだ」
70歳になった。父も100歳になった。「人生100年時代」というのは身近で極めて現実的な事と思うようになった。
100年の人生を1年に置き換えてみれば70歳は初秋。春に蒔いた種が苛烈な夏に耐え、実りに頭をたれる頃。朝6時に起きて夜10時に寝る1日に置き換えてみれば、今は午後5時をちょっと回ったあたり。1日で一番いい時間、思えば今日1日このために汗をかいてきた。
これから家族とコンサートにでも行こうか?気のおけない友人と酒でも酌み交わそうか?やることはたくさんある。お楽しみはこれからだ。
70歳なんてぇのは、一度しかない「100年の人生」を充実したものにするスタート点。後30年、平成時代と同じだけの時間がある。この大事な時間帯にボーっと生きていると「チコちゃんに叱られる」。
第15編:「プノンペンの風」
昨年5月から12月までカンボジア プノンペンのODA工事で7カ月滞在した。
市内では、30階を超えるマンションが幾棟も建設中かと思えば、建設途中で工事中止になった工事現場も目についた。通りには、高級な日本車が溢れている。車両の脇を列をなしオートバイ群が走り、またその脇を、南国の果物を売り歩くリヤカーが行く。プノンペン市内のメイン道路は、カンボジアの旧王朝の名前の他、毛沢東、シャルルドゴール、ネールなど海外の要人の名前が付いている。その他の道路にも、番号が付けられている。奇数番号は、南北方向の道路。偶数番号は、東西方向の道路。日本が支援した都市整備計画の成果ようだ。
市内の南と北にイオンモールがあり、若者や家族連れで賑わっている。買い物をするより、モール内を歩き回りながら、涼んでいる様子。カンボジアの女性はシャイで可愛らしい。我々の事務所スタッフの女性の一人は、日本の大学院での留学経験を持ち、昨年末に日本の大学へ留学中のカンボジア青年と結婚した。べトナム人ほどギスギスしておらず、タイ人ほどの接待能力はなく、ラオス人ほどおとなしくなく、照れ屋でまじめなカンボジア人。今度は、家族とゆっくり訪れたい。 (以上)
以上シニアの風3篇をご紹介しました。
「脳科学」、何とも難しそうなお話しですが「自分の頭の中はどんな風になっているのか」。見てみたいようでもあり、失望を避けるために止めた方が良いような。しかし、今私が生きて生活している世界は現実?全てが夢?バーチャル?考えると今夜は眠れなくなってしまいそう。
埼玉県は「健康長寿埼玉プロジェクト」を立ち上げ、健康寿命を伸し医療費の抑制を目指しています。そのために高齢者のスポーツ行動率UPを掲げ「人生100年プロジェクト」を掲げ、「幸せに暮らすには長生きするだけではなく、健康でいることが重要」。と謳っています。
「通りには車両の脇を列をなしオートバイ群が走り、その脇を南国の果物を売り歩くリヤカーが行く」。テレビの旅番組でよく見かける風景が頭をよぎり、途上中と言われる国々の方のバイタリティーを強く感じます。日本の若者(高齢者も負けてはいられません)も努力しなくては。
現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。
8月12日(木)に行われたオンライン公開講座PartⅡ第1回目「シニアの地域活動」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。9月3日(金)~9月9日(木)の間で、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。なお、残念ながらTV放送は蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方で次回PartⅡ第2回目以降の視聴をご希望の方は是非オンライン公開講座にご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。
また、オンライン公開講座Part-2の第2回は9月9日(木)20時より「環境にやさしい緑のカーテン」と題し、鶴ヶ島市を中心に活動されている「つるがしま緑のカーテン市民実行委員会(愛称:みどりかぜ)」代表で「埼玉県環境アドバイザー」を務める前田則義様が、夏の強い日差しを和らげエアコンの使用頻度を減らした省エネ効果等、ヒートアイランド対策に効果があると言われる「緑のカーテン」普及を広めながら、人生100年を楽しむ生き方をお話してくださいます。
なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。
≪ 重 要 ≫
本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。