笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

第7回定例塾会「機長のアナウンス」

2018年10月18日に第7回定例塾会が開催され、冒頭に行われる塾長挨拶が印象的でしたのでご紹介します。

≪荒井塾長挨拶≫

f:id:jiajiawarabi:20210723131153j:plain

いつもなら10月のこの時期は、もっとも気持ちよくお酒もうまい時期ですが、今年は異常気象を引きずっているようで気分がぱっとしません。そんな中、うれしいニュースを取り上げてみました。二つとも機長のアナウンスです。

≪一つ目はどなたもご存じ≫

2018年10月チェコで開催された第42回世界オセロ選手権で最年少優勝記録を36年ぶりに更新した、小学5年福地啓介君(11)に帰国便の全日本空輸(ANA)がサプライズ祝福し話題になっています。

f:id:jiajiawarabi:20210723131333j:plain

10月14日午後、福地君の帰路の経由地のドイツ・デュッセルドルフ空港で「オセロの世界チャンピオンにこの飛行機をご利用いただいています」との機内アナウンスが流れた。声の主は機長の谷田邦彦さん(51)。谷田さんはざわつく機内で、こう続けた。「以前の記録は私自身が1982年に打ち立てた15歳という記録で、今回大幅な更新・快挙でございます。」

日本オセロ連盟によると、谷田さんは1982年の第6回大会に15歳で優勝し、これまでの記録保持者だった。

ANAは選手団が利用することを知り、帰国便にあえて谷田さんを配置したという。機内の様子はツイッターなどでも流れ、「なんて粋なアナウンス」などのコメントが寄せられた。ANAの広報担当者は「アナウンスは機長のアドリブでお客様と喜びを分かちあえてうれしい」と話している。

もう一つ、機長のお話です。皆様はほとんどご存じないと思いますが、聞けばその「頼もしさ」と「りりしさ」に感激することと思います。

≪二つ目は健闘したPKO派遣の自衛隊員≫

f:id:jiajiawarabi:20210723131414j:plain

時は1990年代半ば、ルワンダ内戦で難民が出ると、外務省はその救済に自衛隊の派遣を要請しました。そこでは、難民キャンプにも武装ゲリラが出没し、エイズも流行中だったのです。危険この上ない状況で、内戦に責任のある西欧諸国も尻込みしていました。そのような中、米国が友好国日本に派遣を求めてきたのです。それには、安保理常任理事国入りという人参のエサが鼻先にぶら下げられていたという裏話があります。

自衛隊は、小銃のほか、機関銃一丁と、ほとんど丸腰状態で難民キャンプに派遣されました。隊員たちは、そんな悪条件下でも、任期を無事務め上げたうえ、武装ゲリラに襲われたNGOの日本人医師の救出もやってのけました。自国民救出までは自衛隊の越権行為だと指摘するメディアもいくつかありました。まだPKO(国際連合平和維持活動)自体が、日本で開始されたばかりで、自衛隊の海外活動に対し、マスコミも神経質だったせいかもしれません。

任務終了後「帰国には民間機を利用すること、その際は、制服の着用は仰々しいので控え、各自私服で帰国するように」という命令が下り、派遣された自衛隊員はそれに従います。どういう理由なのかは不明ですが、あまり目立ってほしくないという政府の思惑でもあったのでしょうか。

大変な思いをしてきた派遣隊員に対して、ねぎらいの意図も感じさせない、むしろ冷たい処遇に見えます。誰もましな着替えなど用意してきていません。年の押し詰まった12月27日、ロンドンから日航機に搭乗した時、周囲の乗客は、ひどい身なりの集団に少々驚きました。それが異郷の地で頑張りぬいた自衛隊員と知るのは、飛行機が公海上に出てからのことでした。そして機長のアナウンスで乗客はどよめきます。

f:id:jiajiawarabi:20210723131508j:plain

「このたびは任務を終え、帰国される自衛隊員の皆さま、お国のために誠にありがとうございました。国民になり代わり、機長より厚く御礼申し上げます。当機は一路日本に向かっております。皆さま、故国でよいお年を迎えられますよう」。機長のアナウンスが終わると異形の集団を包むように客席から拍手が沸き、その輪がやがて機内一杯に広がって行きました。機長は、乗客リストを見て、自衛隊員の帰国を知り、「日本人として当然のことをしただけ」と語りました。成田に着いたあと65人の隊員たちは、コクピットの見える通路に整列し、機長に向かって敬礼しました。

海外では、この機長のような行動は、ごく当たり前に見られることではあります。この日航機の機長は、おそらくこのような、「自国を守るために戦う人々への敬意」を普通に表す世界の基準に沿って表したものと思われます。右とか左とか、狭い了見ではなく自分の権限で、ささやかな、しかし自衛隊員たちにとっては、大きな意味を持つ、機長の勇気あるアナウンスでした。

f:id:jiajiawarabi:20210619185158j:plain

現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

7月8日(木)に行われた第12回オンライン公開講座「下水道の深~い話」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。今回の90分間にわたるお話は私たちの生活に密着した大変有意義なもので、「この内容を編集で短くするのはもったいない」「最初から最後まで全てを見ていただきたい」という意見が多数あり、前編と後編に分けて放送することとなりました。

【前編】8月6、8、10、12日 午前10時 /8月7、9、11日 午後8時

【後編】8月7、9、11日 午前10時/8月6、8、10、12日 午後8時

例えば、前編を10時に放送する場合、後編はその日の20時の回に放送というパターンとなります。

今回は変則的なスケジュールになりましたが、是非視聴していただきたくご報告します。また、お骨折りいただきました蕨ケーブルビジョン㈱様に感謝申し上げます。

なお、残念ながらTV放送は蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方で次回8月以降の視聴をご希望の方は是非オンライン公開講座にご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

f:id:jiajiawarabi:20210723124745j:plain

f:id:jiajiawarabi:20210723124828j:plain

また、オンライン公開講座Part-2の第1回は8月12日(木)20時より当笑楽日塾塾生が「シニアの地域活動」と題し、リタイア後に地元町会の運営や小学校の放課後こども教室、また土曜塾のリーダーとして活躍されているお話しをしてくださいます。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

span.author.vcard{ display:none; }