笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

会報誌「笑楽日塾だより」シニアの風㉑

シニアの風も今回で21回目の投稿、31編目になりました。シニアの風には笑楽日塾塾生が硬軟様々な思いを書かれており、それぞれの多彩なお話しに敬服しっぱなし。

今回は笑楽日塾も支援している持続可能な開発目標(SDGs)を、古典落語にも登場する江戸時代のリサイクルに絡めて紹介しています。

なお、この記事は笑楽日塾だより2021年4月号にコラムとして載ったものです。当時の時代背景をご考慮のうえお読みください。(塾生全員が持ち回りで書いています)。

 

「落語に学ぶ江戸時代のリサイクル」

古典落語の中には今でも多くの噺家さんが演じる「らくだ」や、五代目古今亭志ん生が得意とした「井戸の茶碗」など、屑屋さんが重要な役割を担って登場するものがあります。

「らくだ」には人の良い屑屋の久六さん、「井戸の茶碗」では、屑屋で正直者の清兵衛さんが良い味を出しています。何れの噺も屑屋さんは町内の事情に詳しく、周囲の人たちに信頼されていたことがよく分かります。

江戸の町では紙屑や金物屑、生ごみから落ち葉に至るまで様々な屑が拾い集められ、分別した後に専門業者が引き取って再生・再利用していたとのこと。おかげで江戸はごみの落ちていないきれいな町だったそうです。

紙屑を例にとると、集められた後に浅草寺近くの紙漉町で漉き返し、浅草紙と呼ばれる再生紙として江戸の名産品になった。世界的に見ても紙のリサイクルを最初に始めたのは日本人と言われ、その歴史は平安時代からという説もある。江戸時代になってその伝統の花が開いたものか。

上方落語には桂春団治お家芸とした大変楽しい噺で「いかけ屋」があります。いかけ屋とは、道端に店を出して壊れた鍋や釜などを修理する業者のことで、江戸時代から昭和初期まで商売として成り立っていました。いかけ屋さんがある町内の道ばたで店を出したところ、近所の悪ガキどもが遊びに来てしまい大混乱。子供たちとのやりとりや子供たちの仕掛ける悪戯が大変面白いのですが、いかけ屋さんは商売にならず可哀そう。昔の人は壊れた(穴の開いた)鍋や釜なども修理しながら大切に使っていたことが分かります。

江戸の町では正にリサイクル・リユースを実行しており、今を生きる私達も「物を大切に使う」という伝統を絶やさないように努力したいもの。粘り強く持続可能な行動が重要です。

以上

江戸時代の人々は物を大切にする「もったいない」精神から、使い終わったものでも屑として捨てることなく、再生できるものは徹底して何回も再利用・再資源化して使っていたようです。

 

ここからは二十四節気と七十二候です。

8月8日から8月22日の間は二十四節季の一つで「立秋」。初めて秋の気配が現れてくる頃とされる。立秋から立冬(11月8日)の前日までが秋となる。季節の挨拶も暑中見舞いから残暑見舞いに替わり、期間は白露(9月8日)の前日まで。盆踊り、送り火、灯籠流しなどに家族が集まり、先祖と命を思う。

七十二候も8月8日から8月12日の間は「涼風至(りょうふう いたる)涼しい風が立ち始める」。日照時間は少しずつ短くなり日差しは和らいでくる。日影が長くなり、吹く風は秋を感じるようになる。夕方には虫が鳴きはじめ、涼しさを感じさせてくれます。8月13日から8月17日の間は「寒蝉鳴(かんせん なく)蜩(ひぐらし)が鳴き始める」。ひぐらしは早朝や夕方に鳴くことが多く、鳴き声は行く夏を惜しんでいるかのよう。

 

なお、笑楽日塾の活動は下記ホームページに記載されていますのでご参照ください。

 

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

 

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