笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

会報誌「笑楽日塾だより」シニアの風⑳

シニアの風も今回で20回目の投稿、30編目になりました。シニアの風には笑楽日塾塾生が硬軟様々な思いを書かれており、それぞれの多彩なお話しに敬服しっぱなし。

今回は蕨市内の町内会で会長を経験された塾生が、ご自身の体験をもとに「ご近所の付き合いが大切だ」との思いを紹介してくださいました。

なお、この記事は笑楽日塾だより2021年6月号にコラムとして載ったものです。当時の時代背景をご考慮のうえお読みください。(塾生全員が持ち回りで書いています)。

 

「向こう三軒両隣」「遠くの親戚よりも近くの他人」

昭和22年から28年に、NHKにて「向こう三軒両隣」というホームドラマが放送されていました。喜怒哀楽を交えた明るい番組が当時の視聴者に好評だったと聞いております。

現在ではこのような言葉(慣用句)が当てはまる地域、地区は都心に近づくほど少ないのではないかと思います。ところが、姉(81歳)の住む地方の町に様子を見に行くと、「向こう三軒両隣」という言葉を強く感じさせられました。

近所の方に限らず誰かが毎日顔を出し、気軽に声かけし、一休みしていきます。

また、野菜や果物が朝早く玄関前に置かれていることもありますが、姉には「誰だれさんからの頂きものだ」とすぐにわかるようです。姉(義兄逝去)が転居して42年、姉夫婦はその地を第二の故郷と申しており近所の方々との親交が、いかに深いものであるのかを行く度に感じております。

昭和17年、蕨町で誕生した私は、小学生の頃から「向こう三軒両隣」の大人たちに良く声をかけられたものです。また、母親は近所の主婦仲間と息抜きのお茶付き合いをしていたことも度々ありました。そのような光景が脳裏を掠め、姉の日常と重なることで、誰かに見守られているように感じ、何か安心した気持ちにさせられます。

これを思うと「遠くの親戚よりも近くの他人」まさにこの言葉通り近所の方々の声掛けに感謝し頭が下がる思いです。

経済・文化の発展とともに住環境は大きな変化をもたらし、隣近所の方たちと顔を会わすことも少なくなった今の社会、姉を思う度に慣例となっているこの言葉が脳裏を掠め、「近くの他人」という存在のありがたみを思い出させてくれます。

災害時の住人安否確認が話題にのぼるたび、普段から当たり前の挨拶や声掛けに注意せねばと強く思います。

式亭三馬作の滑稽本浮世風呂」(1810年前後)にもこんな言葉があるようです。「向こう三軒両隣の付き合いをしらねへとんちきだ」

200年も前の作者に叱られないよう、自分を振り返って見直すことも大切だと反省させられます。

     以上

 

今回ご紹介した塾生は最近まで町内会の会長を務められ、退任した今でも町内会の活動に精を出されています。行政と住民のパイプ役や、町内の防犯、防災、親睦、福祉、情報伝達などを行うのも大切な役割。これ等全てををこなすのは大変なことだと思います。コロナ禍後の今年は7月21日と22日に町内の公園で盆踊りが行われ、前日(19日)には櫓の組み立て、終わった翌日(23日)は猛暑の中での解体作業。ご自分が生まれ育った町に恩返しとはいえ、大活躍に頭が下がる思いです。

 

ここからは二十四節気と七十二候です。

7月23日から8月7日の間は二十四節季の一つの「大暑」。快晴続きで気温が上がり、夏の暑さが極まる頃。立秋の前日(今年は8月7日)までが暑中で、暑中見舞いはこの時期に送る。全国的にお祭りや花火大会もこの時期に多く、夏の風物詩が目白押し。8月8日から8月22日の間は初めて秋の気配が現れてくる頃とされる「立秋」に変わります。

七十二候も8月2日から8月7日の間は「大雨時行(たいう ときに ゆく(ときどき おこなう))時として大雨が降る」。台風の発生や暑い日の夕立で激しい集中豪雨が降る頃。入道雲が湧くと夕立の前触れで、雲の頭が入道の頭に見えることから付いた名前。8月8日から12日の間は涼風至(りょうふう いたる)涼しい風が立ち始める」。日照時間は少しずつ短くなり日差しは和らいでくる。日影が長くなり、吹く風は秋を感じるようになる。夕方には虫が鳴きはじめ、涼しさを感じさせてくれます。

 

なお、笑楽日塾の活動は下記ホームページに記載されていますのでご参照ください。

 

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

 

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