今回はカンボジアの首都プノンペンの生活や観光地、旅行で伺ったときのお土産の一押しを紹介してくださいます。最後はいつものようにQ&Aをお楽しみください。
≪ここからは生活面についてお話しします≫
私の任期は8か月でしたがその間にスタッフの結婚式があり、お呼ばれした時にビールを飲んでいる様子です。スタッフの慰労会も行われ、カラオケも歌いました。昔は「北国の春」と「昴」がカラオケの定番でしたが、今の若いスタッフ歌えません。「涙そうそう」が少し歌われている程度です。
写真はワットプノンで、私たちの宿舎や現場の近くにありました。元々プノンペンというのは信心深いペンさんというご婦人が、川から仏像を拾ってきて近くの丘(プノン)に祀り、このことから「ペン婦人の丘」を意味する「プノンペン」になったそうです。ワットプノンはワット(寺院)とプノン(丘)を意味しているとのこと。
プノンペンは東洋のパリと言われる位ですから、街並みはそれなりに綺麗です。トレンサップ川沿いの街並みも綺麗に整備されています。
これは5月のトレンサップ川の写真で、水位は低く川沿いも綺麗に整備されています。上流に向けて撮影されたもので、奥の方に日本が作った日本橋という橋が架かっています。また、更に上流にはアンコールワットを訪れる時の拠点で州都シェムリアップがあります。
カンボジアではまだオリンピックは開催されていませんが、プノンペン市内には「オリンピック広場」や「オリンピックスタジアム」があります。一番盛んなスポーツはサッカーです。本田圭佑が総監督をしている時期がありましたが、私の赴任中の時期のことでした。
都庁舎の隣には郵政省があり、入り口にはシアヌーク殿下と王妃や現国王の写真が飾られています。プノンペンの駅前で奥には駅舎が見えます。鉄道はまだまだ貧弱で運行の時間もはっきりしていませんけれども立派な駅舎がありました。
プノンペン市内には大きなマンションが中国資本で沢山建っています。40階近いツインのアパートメント も見えます。
市内の道路にはそれぞれ名前が付いており、ロシア道路、シャルル・ドゴール道路、フランス大使館近くにはフランス道路、マオ・ツォードン(毛沢東)道路などの名前が付いたものがありました。
11月のトレンサップ川で今度は下流に向いていますが、右側の大きなホテルの先約4kmでメコン川との合流になります。
11月上旬には3連休があり、この時に合わせて開催される「水まつり」というお祭りが開催されます。
この時はカンボジア各地から大勢の人が集まり、写真のようなボートレースが行われます。この大きなボートには70人くらいの漕ぎ手が乗っています。他にもボートの種類によって5人位のものや20人位のもの他いろんなものがあります。祭り当日はすりなど犯罪の被害に遭いやすいので「近寄るな」と大使館からの通達も出ていました。
街の中は写真のようなプレートが貼られた建物がありました。これはJICAの実績で「洪水対策工事」のモニュメントで、洪水対策のポンプ室を作ったというものです。
プノンペンの北にはトレンサップ川を渡る橋があり、ここもJICAが行った工事で「チュルイ・チョンバー橋(日本橋)」日本の大林組が架けました。ここには日本橋と中国橋が並んで作られています。日本橋が先に作られましたが内戦の影響で一度落橋してしまい、その後修復したものです。2014年には中国が新しく橋を併設したため負けてはならじと、日本も2017年から拡幅と補修を行いました。今では日本橋と中国橋それぞれ片側各2車線あり、上下車線とも4車線になっています。
都庁の中庭で日章旗の付いたバスを見つけました。珍しいので思わず写真を撮ったのですが、日本がいろいろな支援をしている中にバスの供与というものがあるんですね。バスには扇子に日章旗とカンボジアの国旗を描いたシールも付いています。JICAは交通網の整備他、様々な支援を一生懸命行っているようです。
カンボジアに行くと様々なお土産がありますが、私の一押しはタマリンドクッキーです。カンボジアはアンコールワットを売りにしていますので、アンコールクッキーやアンコールビールなど様々な物にアンコールの名を付けています。しかし、このタマリンドクッキーにはアンコールの文字はありません。タマリンドはサヤエンドウのような形をしたマメ科の被子植物で、このクッキーはタマリンドの甘酸っぱい実を練り込んであるレモン風味のするクッキーです。10枚入りで1.5ドル、20枚入りで3ドルでした。プノンペンには北と南にイオンの大きなショッピングセンターがありますので、そちらでお買い求めになられては如何でしょうか。
ODAのシンボルマークです。先ほど申しましたように「From the People of Japan」(日本から応援していますよ)それから「Official Development Assistance」(ODAですよ)というプレートが開発途上の国ではあちこちで見られると思います。旅先で目に触れましたら「ここでも日本が貢献して頑張っているんだな」と思いだしてください。
バンコク同様プノンペンでも休日は専らゴルフで心身ともにリフレッシュしていました。
ご清聴ありがとうございました。
≪Q&A≫
Q1:現地ではゴルフも楽しまれたようですがキャディさんは女性でしたでしょうか、それとも男性でし たでしょうか。また、プレーフィーはどれくらいでしたでしょうか。
A1:カンボジアではクラブハウスから紹介された女性にお願いしていました。私は仕事がお休みの土曜日か日曜日にプレーしていましたが、プレーフィーは電動カート付きで70ドル。プレー終了後にチップとしてキャディさんに10ドルお渡ししました。
Q2:タイはタイ文字という独特の文字がありますが、カンボジアも独自の文字を持っているのでしょうか。
A2:タイにはタイ語があり、カンボジアにはクメール語があります。カンボジアのエンジニアに「タイ語は読めるか」と聞いたら「半分くらい読めるが意味は分からない」と言っていました。似ているようですが実は違うんですね。あと、ラオスにはラオス語もありまして、これはタイ語に近いのでヴィエンチャンに行くとタイのバーツが使えたり、タイの新聞が売られていたりします。
Q3:現地で雇われたスタッフの収入は日本と比べた場合どれくらいのものでしょうか。
A3:タイの場合で半分まで届きません。カンボジアはもう少し低いですね。
Q4:ブータン国民の幸福度は有名ですが、タイやカンボジアの人々の幸福度は直感的にどんなものだとお思いですか
A4:確かに収入は日本と比べた場合には低いです。しかし、皆さんは大変に幸せそうです。私たちはタイでもカンボジアでも現地スタッフを短期で雇うことになりますが、皆さんは期間が短いことを全く憂いていません。例えば「バンコクの東部外環状道路国道9号線改修工事で働いた」という証明書を貰えば次のステップに進めると考えるからです。また、次の仕事はすぐに見つかるので彼らに不安感はありませんでした。
Q5:JICAが事業を行ったところに「From the People of Japan」と書かれたプレートがありました。これには「the People」と付いているのですが、私は日本のことを「the People of Japan」というのを初めてみましたので、これには何か特別な意味があるのか疑問に思いました。私も十数年前にJICAのボランティアでバヌアツに行きましたが、その時には「the People」という文字はなかった様に記憶しているのでお聞きしてみました。
A5:このプレートのロゴはJICAから指定されたものですので、特別の意味があるのかそれともないのかは私には分かりません。お答えにならなくて申し訳ありません。
街中が綺麗に清掃されていることにびっくりです。日本も綺麗な方だと思っていたのですが、プノンペンにはかないそうもありません。ごみを減らすこともSDGsですね。
水まつりに70人で漕ぐボートレース、すごい迫力でしょうね。一度見たいものですが犯罪に巻き込まれるのは遠慮したいですね。また、タマリンドクッキーも未知の味のようですので興味があります。
今回はODAとJICAについて教わりました。普段何気なくテレビのニュースや新聞などで見聞きしているフレーズですが、知っているようで実は大して知っていないということが良く分かりました。何事にも貪欲に興味を持ちたいものです。講演の後にふと思いついて調べてみたのですが「青年海外協力隊」もJICAの事業の一つとのこと、多くの日本人が海外で活躍されていることを知り嬉しく思いました。
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