笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

蕨の庚申塔(6)

昨年12月28の続きで「笑楽日塾オンライン塾会」で発表された「蕨の庚申塔」です。

蕨の庚申塔6回目の今回は市内のやや西側、4カ所7基をご紹介します。ただし、現在は蕨市で行っている街の区画整理のため1カ所の3基が無くなっていました。したがいまして、嘗て存在した時の写真と区画整理後の様子をご紹介します。

蕨市民病院西の路傍 北町2 三猿・「建庚申支提」

以前庚申塔巡りをした時には蕨市民病院の西側を通る道路の歩道沿いに1基あったので、「確かこの辺りにあったはずだ」と探していたら、すぐ横にある個人宅内の庭に保存されていました。以前は狭い歩道に面していたため歩行者がすれ違う時にも少し邪魔で、自転車で通っても引っかけそう。危険に感じたお隣さんがご厚意で移設されたものだと思います。

日月・中央に「建庚申支提(支提(しだい)=釈迦の霊蹟に造られた一種の建造物で、一般に仏舎利を祀っていない塔をいう。)」一般的には庚申塔と刻まれているものが多いのですが、ここの場合は庚申支提になっています。その下には三猿が彫られており、三学院の庚申塔と同じように、大きな三猿が主張されています。石塔の上部が欠けているのは残念。

⑧三学院 北町3 涅槃門を入った塀の前に2基あります。

仁王門の右手にある涅槃門を入った左側の塀際に石塔が8基並んでおり、入り口から2番目と5番目の2基が庚申塔になります。

※1:入り口から2番目の石塔が古い板碑型の庚申塔

上部が破損しているのは残念ですが、ウン・日月の間に「庚申供養支提」、右脇には「年号」、左脇には「武州蕨上宿衆 敬白」と刻まれています。

また、三猿も彫られていますが、大きなお顔で猿には見えません。若い人たちがコンビニの前にたむろして座り込んでいる「うんこ座り」にみえてしまうのは不謹慎のような気がします。

※2:入り口から5番目は大きな唐破風笠を持った庚申塔

日月・雲・ショケラ持ち剣人六臂・邪鬼・三猿で、頭の上では蛇がとぐろを巻いています。

足元には猿のような顔をした邪鬼、その下の台には三猿が彫られていますが緑色の葉に隠れてしまい、この写真では見ることができません。全体的に風化が進み、彫りがはっきりしなくなったのに加え、青面金剛の目が削れているのは残念。膝の辺りで石の色が変わっているのはこの石の特徴なのでしょうか。

⑨路傍に3基 錦町3

以前は道端の派手な青色の雨除けの中に3基ありましたが、現在は地域の区画整理が進み撤去されてしまいました。散歩中のおじさんにお聞きしたら、近くの電柱を指さしながら「最近までその辺りにあったよ」と教えくれました。さらに移転先をお聞きしましたが「分からない」とのこと。おじさん曰く「区画整理以前のこの辺りは水はけが悪く、雨が降ると大変だった。今では解消されて助かっている。」とも。

現代風の快適で便利な生活を享受するためには、昔から大切にされてきたものでも犠牲になるのは致し方ないのかもしれません。

⑩錦町3の路傍 「庚申神」兼道標

蕨市立第二中学校南側の道を東に向かうと十字路(信号なし)の右側にある住宅のブロック塀の角に庚申塔が立っています。

塔の正面には「庚申神」、左側面には「はやせ 大山道」、右側面には「美女木 ●きまた道」、と書かれているらしいのですが、全体的に黒っぽくて分かり難い。江戸時代に賑わった大山詣の道として、大山道の一つを示す大変重要な道標だったようです。

以前は塔の横に案内板が立っていましたが、今回は無くなっていました。

 

前回に続き笑楽日塾オンライン塾会から庚申塔のお話の6回目。市内の庚申塔12カ所20基のうち4カ所7基をご紹介しました。前回まで「11カ所17基」のご紹介と書いてきましたが、区画整理のため撤去された「⑨路傍に3基 錦町3」を加えましたので「12カ所20基」に変更させていただきます。

 

元旦の記事に続き二十四節気と七十二候のお話を少し。

12月22日から始まった二十四節気の「冬至」と、1月1日からの七十二候「雪下出麦」は明日(1月5日)までです。1月6日から1月19日までの間の二十四節気は「小寒」に変わり、ますます寒さが厳しくなる時期を迎えます。また、七十二候は1月6日から1月9日の間で「芹乃栄(せりすなわち さかう)」となり、芹がよく生育する頃だそうです。

寒さがますます厳しくなりますが、皆様ご自愛ください。

なお、笑楽日塾の活動は下記ホームページに記載されていますのでご参照ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

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