笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

蕨の庚申塔(4)

前回に引き続き「笑楽日塾オンライン塾会」で発表された「蕨の庚申塔」です。

4回目の今回は、蕨市の中央部にある2カ所2基をご紹介します。

④≪個人宅 蕨市南町4 合掌六臂 道標(市指定文化財

蕨市の公式ウェブサイトには以下のような解説文が書かれています。

『六十日に一度めぐってくる庚申の日に、長寿を願って徹夜して過ごす行事を庚申待ちといいます。江戸時代以降庶民の間で盛んに行われ、結成された庚申講の講中により建てられた庚申塔は、全国各地に見られます。

この庚申塔は寛政四年(1792)に七良右衛門が願主となり、庚申講中二十一人によって建てられたもので、正面には、青面金剛像・邪鬼・三猿〔見ざる・聞かざる・言わざる〕などが浮き彫りにされています。

台座正面には、体内に住む三尸という虫が人間の寿命を縮めるという道教の教えにちなんだ銘文が刻まれています。

また、塔の左側面と台座正面には、「右ぜんこうじ道」の銘文が刻まれており、この塔が、川口市善光寺への道しるべに利用されていたことがわかります。蕨市教育委員会蕨市公式ウエブサイトよりより引用)。

南町の個人宅の敷地内にある「合掌六臂の庚申塔」。日月・雲・青面金剛立像・剣・ショケラ持ち六臂。彫りも丁寧で全体のバランスもよく大変美しいものです。頭上に蛇、三眼の青面金剛、足の両脇に二鶏。足元の邪鬼はコミカルな表情。塔の保存状態もよく、大切にされてきたものと思われます。

この庚申塔の複製を蕨市歴史民俗資料館に展示しています。

⑤中央6丁目交差点角 蕨市中央6 庚申塔(道標)1基 と馬頭観音1基 不明1基

中央6丁目交差点角に位置し、個人宅の敷地境界の壁に凹みを作り、三基の石塔が祀られていました。

左側の碑は馬頭観音塔で正面に「馬頭觀世音」、左側面に施主と個人名が刻まれています。三学院の馬頭観音に比べると、随分シンプルな作りです。

真ん中の碑が庚申塔で上部に日月、中央に「庚申塔」と刻まれており、こちらもシンプルな造りになっています。

庚申塔に「これより 東 川口町 西 わらび町 南 とだばし 北 蕨てん車場」と刻まれた、立派な道標だったようです。この庚申塔は明治44年造立ですので、それより前の明治26年に開業した蕨駅の転車場のことが刻まれていました。

右側の塔は風化が進み全く分かりません。

前回に続き笑楽日塾オンライン塾会から庚申塔のお話の4回目。市内の庚申塔11カ所17基のうち2カ所2基をご紹介しました。

境界塀の内と外の違いはありますが、何れも個人宅の敷地の一部をお借りしているもののようです。地域の皆様に奉仕されておられるのだと思うと頭が下がる思いです。

なお、笑楽日塾の活動は下記ホームページに記載されていますのでご参照ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

span.author.vcard{ display:none; }