笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

蕨の庚申塔(7)

前回1月4日の続き「笑楽日塾オンライン塾会」で発表された「蕨の庚申塔」です。

蕨の庚申塔7回目の今回は市内の西側、2カ所4基をご紹介します。今回を含め全7回に渡り蕨の庚申塔をご紹介してきましたが、今回が最終回になります。

⑪北向稲荷社の横 錦町4 唐破風笠 剣人六臂

大日本印刷の北西でT字路の突き当たりに「北向稲荷社(きたむきいなりしゃ)」があります。境内の入口にある朱色の鳥居の右脇で、雨よけの中に庚申塔が1基。日月・青面金剛立像・三猿・ショケラ持ちで、足元の邪鬼も独特な表情を見せています。像が全体的に風化いているため輪郭がぼやけているのは残念ですが、ショケラが小さな手で合掌したミノムシのように見えるのは滑稽ですね。

台の正面に彫られた三猿は整列して歩いているようで笑ってしまいます。左の猿は腕を振り上げて踊っているようだし、真ん中の猿は棒を担いでいるみたい。また、右の猿は杖を突いているのかな。この三匹の猿は楽しげに踊りながら行進中のように見えました。

⑫堂山寺 錦町6

堂山(どやま)寺の境内には3基の庚申塔があります。

※1:まずは1基目の薬師如来(市指定文化財

境内の案内板よりご紹介します。

『堂山は、明治四年(1871)に廃寺となった新義真言宗花木山東光寺の外墓地が置かれていたところで、お堂の中に東光寺の本尊であった「不動明王立像」が納められています。

この庚申塔は、寛文十年(1670)に造立されたもので、舟形光背に「薬師如来立像」が浮き彫りにされており、天蓋とその中央に薬師の種子「バイ」、また塔身には「逆修菩提」、基部には「東光寺」をはじめ十六人の名前が刻まれています。「逆修」という文字から、東光寺住職を中心として庚申講を結んだ人びとが、来世の幸福を願い造立したものであることがわかります。

この庚申塔のように薬師如来を本尊としたものは、関東周辺でも非常に少なく、良好な保存状態とあわせて大変貴重なものであります(蕨市教育委員会)。』(境内の案内板より引用)。

わらびりんご公園の南側に堂山寺があります。明治初めの神仏分離令による廃仏毀釈の影響で廃寺になった東光寺の不動明王を外墓地のお堂に安置したとか。

境内には江戸時代初期に彫られた薬師如来庚申塔として祀られています。舟型の光背の上部には豪華な天蓋があり、その下の薬師如来立像は大変美しくて素晴らしいもの。江戸時代初期までの庚申塔には薬師如来地蔵菩薩などが多く彫られていたようですが、中期以降は青面金剛が彫られるようになったため、現在まで残っている浮き彫りの薬師如来像は数が少ないそうです。

なお、薬師如来の左奥は地蔵堂六地蔵が祀られています。

※2:2基目は、唐破風笠・剣人六臂

境内に入ってすぐ左側に唐破風笠付角柱型の庚申塔があり、笠の正面には卍が刻まれ、塔の正面上部に日月と雲、中央を舟型に彫りくぼめ、その中に青面金剛立像・剣・ショケラ持ち六臂。台は花を浮き彫りにした凝った作りになっています。

青面金剛はかなり丁寧に彫られていて、全体のバランスもよく美しい。足元には邪鬼、その下に三猿を彫り、左側面には年号と「武州上蕨村 講中敬白」と刻まれています。

※3:3基目は「奉建立庚申」

境内に入ったら墓地の中を右に進むと小さな庚申塔が立っています。上部に日月・雲・梵字。中央に「奉建立庚申」。両脇に年号が刻まれています。写真のように地面ぎりぎりに三猿の頭部だけが見えていますので地面の下にはかなり深くまで埋まっているかも知れません。

 

前回に続き笑楽日塾オンライン塾会から庚申塔のお話7回目で最終回。市内の庚申塔12カ所20基のうち2カ所4基をご紹介しました。蕨市内には12カ所の他にも数か所に庚申塔があると噂されていますが、残念ながら今回は確認できませんでしたので省略させていただきます。

 

ここからは前回に続き二十四節気と七十二候のお話です。

昨年の12月22日から始まった二十四節気のひとつである「冬至」も1月5日で終わり、6日から19日の間は「小寒」に変わって益々寒さ厳しくなる季節。

七十二候も1月10日~14日の間は「水泉動(すいせん うごく)」に変わり、「地中で凍った泉が少しずつ温かくなり動き始める」とのこと。

気象庁が発表している過去30年間における埼玉県の月毎平均気温(1991年~2020年)によると、1月が一番低く最高気温9.4度、最低気温はマイナス1.1度だそうです。

日本列島も南北に長いので全国統一のものとして考えるのは難しいのかもしれません。

 

なお、笑楽日塾の活動は下記ホームページに記載されていますのでご参照ください。

 

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

span.author.vcard{ display:none; }