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就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

第3回公開講座「私たちの暮らしと地球温暖化2/8」

≪私たちの暮らしと地球温暖化

前回に引き続き「私たちの暮らしと地球温暖化」の2回目になりますが、このシリーズは2019年10月に行われた講座内容を投稿しています。

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それでは今日のテーマである『地球温暖化』に入ります。よく気候変動という言葉を新聞等でご覧になると思いますが、気候変動というのは地球温暖化のことです。気候変動は気象ではなく地球温暖化のことで、皆様に分かりやすくお伝えしたいと思いますし、皆様と一緒に私たちの暮らしの中で何ができるかを分かりやすくお伝えしたいと思います。

今日の進行は、

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第1章 地球温暖化はなぜ起こっているのでしょう?

第2章 地球温暖化が進むとどうなるのでしょう?

第3章 世界はどう動いているか?

第4章 私たちは何をすればよいのか?

最後は まとめで完結します。

 

第1章:地球温暖化はなぜ起こっているの?

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ここでおさらいですが、皆様にはクイズに挑戦していただきます。過去132年の間に世界の年平均気温は何度上昇しているでしょうか。132年という期間は1880年から2012年の間のことを指しています。

答えは①0.85℃ ②3.2℃ ③4.8℃ の中からお選びください。

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正解は①の0.85℃で、クイズの答えのグラフに示されているとおり1880年からの2012年の132年間は、多少上下に振れてはいるものの右肩上がりになっていることがお分かりいただけると思います。

(1961~1990年比偏差:世界の地表面(陸地+海)温度の年平均)

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②の3.2℃は東京におけるおおよそ過去100年あたりの気温上昇温度です。東京は過密都市であり道路はアスファルトやコンクリートで加熱され、ビルの中のエアコンからは暖かい風が外に吐き出されています。また、車もたくさん走っており排気ガスの排出量も多く、まさに東京はヒートアイランド都市です。

③4.8℃は21世紀末における世界の気温上昇温度の最大値です。つまり『2100年まで何も温暖化防止の対策を取らないと世界の気温が4.8℃上がりますよ』と予測されています。この数字は2015年12月にパリで開催されたCOP21の席上で発表され、世界中で共有されているものです。

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このスライドの地図は2100年までの気温変化予測で『現状を上回る温暖化対策を取らなかった場合、地図上の地球は真っ赤になってしまいますよ(気温が高くなると色が赤や黄色に変化する)』という世界地図です。この画像は2015年のCOP21で初めて紹介されたものですが、日本の富士通スーパーコンピューター『京』で日本の科学者が作った画像になります。この世界地図の中心はアメリカでもヨーロッパでもなく日本になっており、日本の技術の高さを誇る素晴らしいものです。

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この2枚並べた世界地図は、世界の気温変化予測を色の変化で比較して分かりやすくしたものです。左側が『気温上昇を低く抑えるための対策(CO2排出量をゼロに等しいくらいの対策)を取った場合』で、右側は『現状を上回る温暖化対策をとらなかった場合』のものです。冒頭荒井塾長の挨拶にもありましたが、今年8月の国連環境デイで77ヶ国の首脳が二酸化炭素など温室効果ガスを2050年までに実質ゼロにすると誓いました。これまでの目標は2015年のCOP21の会議で決めた『2100年までにCO2排出量をゼロにしよう』というものでした。しかし右側の世界地図の色の変化でお分かりのように『現状を上回る温暖化対策を取らずに現在と同じ生活を続けた場合』には2050年頃、又はもう少し前から地図上の赤い部分や黄色い部分が目立って多くなり、急激に温暖化の加速が予測されたため目標を50年前倒して2050年にしました。

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このスライドは上記動画の内容を文字にしたもので、大事なところは『気温が現在より低いと青色に、高くなると色が赤や黄色へと変わる』ということです。

下記アドレスをクリックしてシミュレーション画像をご覧ください。

https://youtu.be/Y5oMhfJ5N-A

音声はありませんが、左下の年度の進行と合わせて地図上の色の変化に注目してください。色を赤や黄色に変化させて温暖化の進行を目で見えるようにしたもので、左側と右側を見比べてください。右側の地図では2050年より少し前あたりから急激に温暖化が進むことが分かります。

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左のグラフは2015年のCOP21の会議で初めて公表された『世界の平均気温の変化予測』です。オレンジ色のグラフのように21世紀末まで何も対策をしないと世界の平均気温の変化予測では、気温が2.6~4.8℃上昇することがお分かりいただけると思います。また2050年頃から、又は少し前から急激に上昇することが分かります。なお、下の紫色のグラフのように気温上昇を低く抑えるための対策を取った場合でも、予測では0.3~1.7℃上がってしまいます。このため温室効果ガスの排出規制を2050年よりも少し早めなくてはならないと指摘され、2100年では間に合わないことが分かりましたので今回(2019年8月)の国連の会議で50年早めました。

 

地球温暖化のしくみについて次の動画をご覧ください≫

https://youtu.be/nwXHbl-ARuM

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地球温暖化の要因はスライドの青い部分に書いてある通りですが『地球温暖化は人間活動の影響が主な要因である可能性が極めて高い(95%の可能性)』ということです。数年前までは80%~85%だと論議されましたが、最近では95%が人間活動の影響だという説が主流になりました。人間活動の影響というのは化石燃料(石油・石炭等)を燃やして二酸化炭素の量を増やしたり、森林等の伐採によって二酸化炭素の吸収源が減少することで、温室効果ガスが増えてしまっていることをさします。これはすごく分かりやすいことと思います。

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さて、このグラフの意味は非常に大きく、縦軸はCO2の排出量の累計で、横軸は年代です。左下には赤い文字で『産業革命』と書いてあり、1800年以前はグラフの伸び率が非常に小さくなっています。イギリスで産業革命が始まってからは世界各国で石油・石炭エネルギーをたくさん使って色々な物を作るようになったため急増しました。グラフはOECD、経済移行国、アジア、中南米、中東・アフリカに別れていますが、何れの地域もCO2が急増していることが分かります。地球が誕生してから46億年経ちますが、産業革命以降のわずか200年で壊れ始めてしまったこともお分かりいただけると思います。

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左のグラフのように『二酸化炭素の排出量と気温の上昇は正比例の関係にある』ことが2015年のCOP21における科学者の発表で分かりました。二酸化炭素は排出されても宇宙には飛んで行くことなく、地球の周りに溜まり続けて温室効果ガスになりますのでこれ以上増やさないことが大切です。

また、この原因を作ったのは人間だということがこれらのグラフから明確になりました。その結果、先日国連総会でお話をされたグレタさんを始め、若い人たちが『私達が生きていく地球は大丈夫なのか』と将来を心配し、さらに関心を持って行動するようになったことは喜ばしいことです。

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左のグラフは1960年からの『日本のCO2排出量の推移』で、縦軸がCO2の排出量、横軸は年代です。日本の場合高度経済成長期には自動車産業や家電産業等様々な業界で沢山の製品が作られ、CO2排出量は右肩上がりに伸びました。1970年代のオイルショックで一時期さがったものの、その後のバブル景気で再び伸び始め、さらにリーマンショックでまた下がりましたが今ではまた上がり始めています。エネルギーがないと物を作れませんので、経済を成長させるためにはある意味当然と言えます。

≪動画チャンネル出典:環境省COOL CHOICE≫

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本日は以上ですが、 次回は15日(水)に「第2章:地球温暖化が進むと?」をお送りしますのでご期待ください。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第6回は1月13日(木)20時より、「手漉き和紙の里・探訪記」と題し、当笑楽日塾塾生が「手漉きと機械漉きはどう違うのか?手漉き和紙の材料、作り方」など、手漉き和紙の疑問に答えるとともに、日本の原風景ともいえる全国各地の和紙の里をご紹介いたします。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。(リンクを貼る)

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

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