笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

加速する温暖化(1/5)

2022年2月10日(木)20時より、笑楽日塾 オンライン公開講座 PartⅡ第7回「加速する温暖化」が開催されました。講師には蕨市内にお住いの岩田好廣さんをお迎えし「今地球に何が起きているのか」、普段私たちが何気なく生活しているなかで「自分が出来る対策は何か」について解説してくださいました。今回は公演内容を5回に分けて水曜日と土曜日に投稿しますのでご期待ください。

≪荒井塾長挨拶≫

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皆さん今晩は。笑楽日塾の荒井貞夫でございます。

今夜はオンライン公開講座にご参加いただき誠にありがとうございます。公開講座開催にあたり一言ご挨拶申し上げます。

私は1月27日に「新型コロナウイルスワクチン」3回目の接種を受けてきましたが、その後2週間以上経ったものの全く安心できない日々が続いています。

今の世の中は暗い話が多いわけですが、そんな中にも何か少しでも明るいことはないものかと探してみると、個人的なことですが一つ見つけましたのでご紹介します。私は12月9日の当オンライン講座で「新幹線電車発祥の地はどこですか」というお話をしました。これを蕨ケーブルビジョン㈱がウインクパラダイスという1時間番組で1月14日~20日まで1週間放送してくださいました。私が毎日通っているスポーツクラブで時々お会いする方がロッカールームで「夕べテレビを見たよ。良かったよ。」と、声をかけてくださいました。

偶然そこにおられたシニアの紳士が「何のことなんですか」と聞いてこられたのでご説明したら、翌日に早速「テレビ見たよ。良かったよ。」といっていただきました。このことを笑楽日塾の全塾生宛にメールを送信したところ、塾生の1人から「その方は市内の小学校で放課後子ども教室の実行委員長をされている方だよ」と教えてくださいました。教えてくれた方も別の小学校で放課後子ども教室の実行委員長をしておられ、お二人は蕨市の小学校で放課後子ども教室が始まった2007年から、学校関連の会議で良くお会いしているということでした。

オンライン公開講座のテレビを通じて出会いがあり、オンラインの仲間が一人増えたという嬉しいお話でした。

さて、今夜はオンライン公開講座PartⅡの7回目でございます。このオンライン公開講座は私たちが知っているようでいて、実は知らなかった扉を開けて「皆様が参加してよかった」と言っていただけることを願い、PartⅡ第7回公開講座開会の挨拶と致します。

今夜は「加速する温暖化」と題しまして、市内在住の岩田好廣さんが今地球に何が起きているのか、地球を変えてしまった原因は何か、その対策をしなかった時の最悪のシナリオとは何か、普段私たちが何気なく生活している中で、自分で出来る対策のヒントを解説してくださいます。私たちが知らない世界はまだまだあります。岩田好廣さんよろしくお願いします。

岩田好廣様講演

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岩田好廣です。私は本講座の講師としては2回目の出演で、前回は昨年の11月11日に箸のお話「日本人だから知っておきたい箸のマナー」をさせていただきました。その後に皆様からいろいろなご意見をお聞きしましたので、気付いたところをブラッシュアップしているところでございます。

先ほど塾長からご紹介がありましたように今日は前回と打って変わり、「加速する温暖化」というテーマでお話をさせていただきますのでよろしくお願いします。

地球の温暖化というニュースはNHK等のメディアでも取り上げられており、皆様もご存じのことと思いますが、この解決策を模索することが社会的にも大きな課題になっています。しかし、コロナウイルスのように「直ぐに自分自身に関係するものではないな」「身近な問題ではないな」と感じられる方も多いことと思います。直感的に自分が感じられるものではないため、短いスパンではなく長期のスパンで見ていかないと、やはり他人事になってしまうのかなと思っています。

加速する温暖化

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加速する温暖化は今すぐ我々に影響するものではないのですが「子や孫の世代が幸せに暮らせるためには我々が何を残していけるんだろう」。このようなことに関して一緒に考えていきたいと思います。

今日は加速する温暖化ということで大変複雑で難しい問題ですが、出来るだけ分かり易くお話しさせていただきます。

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加速する温暖化には三つの形態があります。①「今、地球上で何が起きているのか」温暖化・温暖化と姦しいが実際にはどうなっているのか。②「地球を変えてしまったもの」とは具体的には何か。③では「何が起きているのか、今後どうなるのか」ということをまとめてお話いたします。

今日のお話は、皆さんご存じのSDGs17の目標の中から左の図に示した通り5つの目標に関係することになります。SDGs17の目標や今日のお話に関係する5つの目標とはどのようなものなのかをご紹介していますのでご確認ください。

≪今、地球上で何が起きているのか≫

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地球が出来上がってからの約5億年のスパンで見てみますと、5億年前の地球は大変熱い星でした。その後次第に冷え始めますがこの間をホットハウスといい、冷えた地球全体が氷に覆われている間をアイスハウスといいます。5億年前からホットハウスとアイスハウスを交互に繰り返していることで、熱い地球とものすごく寒い地球を繰り返してきたことになるのです。そのような中でにわかには信じられないかもしれませんが、今の地球は熱い星ではなく氷河期の中の間氷期になります。この図で見ますと6550万年前の地球は暖かかったことが分かりますし、コメントとして「この時には恐竜が絶滅した」と書かれています。その後地球は氷河期を迎え、今は間氷期といわれる状況になっています。

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もう少し小さいスパンをグラフで見ると、地球は10万年毎に氷河期と間氷期が定期的に繰り返されていることが分かります。氷河期や間氷期があることによって海水の量が増減するため、海面の高さが上下します。この現象は地球のサイクルとして太古の時代から延々と繰り返されているのです。

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このような現象がなぜ起きるのかということの説明に、ミランコビッチが「地球の公転軌道の離心率の周期的変化、自転軸の傾きの周期的変化、自転軸の歳差運動という3つの要因により、日射量が変動する周期である。」と証明しており、これをミランコビッチ・サイクルといいます。

写真の左側のように地球は太陽を中心に回っていますが、実は真円ではなく楕円で回っているのです。地球の公転軌道は木星の重力に影響されるため楕円に変形され太陽から遠くなったり近くなったりしています。太陽との距離が近い時には太陽光のエネルギー量が多くなって暖かくなり、遠くなるとエネルギー量が少なくなるため寒くなります。このようなサイクルで地球は公転しているのです。

もう一つは写真の中央のように地球の自転です。コマの回転を想像していただくと分かりますが、コマの軸は垂直に立っているのに対し、地球の軸は平均で22.1度から24.5度位の間で首を振っている状態になります。この角度が小さくなって垂直に近くなると寒くなり、軸が斜めになって傾く角度が大きくなると暖かくなります。地球はこのようなサイクルで回っています。

写真の右側はコマの首振り運動で、地球が首を振ることによって太陽の光の入り方が変わってきます。

この3つが複雑な動きをするため間氷期と氷河期が10万年毎に起きていて、昔から続いている地球のサイクルになっています。

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それでは今はどうなっているのか。地球の平均気温は1億5千万年前から徐々に暖かくなり、1万年前からは間氷期に入るためその後は気温に変化がない状況が続き、計算上では産業革命の頃から氷河期に移るはずでした。ところが皆様ご存じのように、産業革命のときにワットが蒸気機関を発明し酸素を燃やしたため、二酸化炭素の量が僅かではあるものの40ppm程増えてしまい、氷河期どころか逆に産業革命以後150年の間に地球の平均気温は1.2度上昇してしまいました。

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この1.2度は自然に上昇したものではなく人間の活動によ って起こったもので、この問題を真鍋淑郎博士が解明してノーベル物理学賞の受賞に至りました。博士はなぜ地球が温暖化したのかを、地球の体温を計る理論で提唱して受賞されています。それではこの1.2度上昇が何で問題なのか。一般的には「僅か1.2度じゃないか」と考えがちですが、人間の場合体温が1度上がるとだるくなりますよね。私は平熱が低い方なので体温が1度上がると「だるい」「なんとなく調子が悪い」となり、そんなときにはおとなしくしています。地球も同じように1度変わることによって自然の中でいろいろな現象が起きてきます。

この150年の間に急激に1.2度上がったのが問題であって、1万年とかの長いスパンで上昇したのであれば1.2度上がったとしても、動物などの生物は適応しながら進化できるのであまり問題にはなりません。ところが急激に変わることによって生物がそこに適応できなくなってしまった場合に大きな問題となります。

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地球の温暖化が加速しているというお話でした。本来であれば今の地球は暑い星ではなく氷河期の中の間氷期に当たるそうです。しかし、現実は産業革命以後の150年間に地球の平均気温は1.2度上昇してしまってとか。何か方策はないものでしょうか。次回は「何が問題なのか」についてです。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第8回は3月10日(木)に、「頼朝と義経(栄光と確執)」と題し、笑楽日塾塾生が解説してくださいました。笑楽日塾のオンライン公開講座は今回で全て終了しましたが、最終回の模様は蕨ケーブルビジョン㈱のウインクパラダイスで4月8日~4月14日まで1日2回(10時~、及び20時~)放送されます。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれませんのでご承知おきください。

なお、笑楽日塾の活動は下記ホームページに記載されていますのでご参照ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

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