笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

笑楽日塾設立1周年記念誌「笑楽日塾」創刊号(塾生の記事Ⅰ)

この記念誌には塾生の一人で、当ブログの管理人でもある私(管理太郎)も人生の糧となったミステリーとの係わりについて書いていますので一部を抜粋してご紹介します。

 ≪「私とミステリー」≫

≪少年時代≫

団塊世代のど真ん中に生まれた私には年の離れた兄がおります。年が離れているため喧嘩相手にもならず、私がちょっかいを出しても適当にあしらってくれたようで、仲も良くかなり可愛がってもらいました。

その兄がミステリー小説(エラリー・クイーンアガサ・クリスティヴァン・ダイン他)に凝っていて、時々文庫本を買ってきて読んでいました。私が怖いもの見たさで兄の本棚から探してきて読み始めたのは中学に上がる前だったような気がします。また、その後は学校から家に帰ると夢中になって読みふけっていたことを覚えています。

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兄のライブラリーの中で特に好きだったのは、エラリー・クイーンがバーナビー・ロス名義で発表していたドルリー・レーンシリーズで『Xの悲劇』『Yの悲劇』『Zの悲劇』『レーン最後の事件』の4部作でしたが訳者は覚えていません。しかしこの4冊は子供ながらにすごい作品と思ったようで、Yの悲劇は4回・他の3点も3回読み返しました。病を患い聴覚を失ったために役者を引退した、シェイクスピア劇の名優ドルリー・レーンが素人探偵に転身し、得意の変装を駆使して難事件を解決するのは圧巻です。

初めて読んだ時はまだ子供でしたので当然のことですが、読み進んでもなかなか犯人がわからず、最後に恒例の謎解きが行われても、そのもったいぶりにジリジリしっぱなし。じらし効果もあったせいか、最後に犯人が分かった時には「なるほど」と納得・感嘆したものでした。

エラリー・クイーンの作品数は、老優探偵のドルリー・レーンシリーズよりも筆者と同名で推理作家探偵のエラリー・クイーンシリーズの方が圧倒的に多く、男の裸の死体を題材にしたのは珍しいと評判になった『スペイン岬の裸死事件』や、日本人の私としてタイトルに興味を持った『日本庭園殺人事件』などの国名シリーズが頭に浮かんできます。とは言いましても読後50年の歳月を経た今日では、内容の多くが忘却の彼方に消え去ってしまい、特に印象の強かった部分が断片的に思い出されるのみです。

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アガサ・クリスティの作品は、犯罪が行われた島全体を密室状態にし、マザー・グースの唄になぞらえて話が進む『そして誰もいなくなった』や、ベルギー人で髭のおじさんが活躍するエルキュール・ポアロシリーズを夢中で読みました。大西洋単独無着陸飛行に初めて成功したリンドバーグの長男誘拐事件にヒントを得て書いた『オリエント急行殺人事件』は、異国での長距離列車の旅に憧れました。『ナイル殺人事件』では雄大なピラミッドや大河ナイル・古都の神殿など、小説の舞台になったエジプトとはどんなところなのかと子供心に思いを巡らせました。

ヴァン・ダインは『僧正殺人事件』『ドラゴン殺人事件』を読んだと記憶していますが、内容は全く思い出せません。私にとってはエラリー・クイーンアガサ・クリスティより印象が薄かったようです。

≪30代≫

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仕事の関係で立ち寄った書店で偶然見つけた『シャーロックホームズ大全(鮎川信夫訳)』を衝動買いしました。私はこの時までホームズには縁がなく、知っていることは、ロンドンのベーカー街に住んでいる。解決した事件にはバスカビル家の犬がある。相棒は開業医ワトソン氏で、生涯の宿敵はモリアーティ教授。ということくらいでした。

しかし衝動的に買っては見たもののこれがなんとも手ごわい一冊で、時々頁をめくって格闘してみるのですが、完読どころか全く頁が進みません。本のサイズはB5、ページ数は600余、文字のサイズは7.5ポイントと分厚いうえに文字が小さくて読み難い。時々気合を入れて読み始めてみるもののだいたい30ページから40ページで降参です。

≪60代≫

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還暦を過ぎてまだ間がないころ、世の中に『自炊』という言葉が広まってきました。この場合の自炊とは書籍や雑誌など印刷物の塚(背)を切り取ってバラバラにしてからスキャナー等で読み取り、データ化してパソコンやタブレットなどで見られるようにすることです。当然ながらこの自炊をビジネスチャンスと考えた個人や企業が現れたため、著作権の侵害が問題になりテレビのニュースでも取り上げられる始末。ただし自分だけの趣味の世界なら問題ないとのことなので、私も時代に乗り遅れまいと量販店でDURODEXの断裁機(これはアームを畳めないため保管に多くのスペースを取ってしまうのが難点だが、断裁に時間がかからないため効率的)。スキャナーはキャノンのDR-C125(カラー印刷物の読み取りには多少難点があるものの、モノクロ印刷物には強みを発揮し、読み取るスピードは速い。また辞書などの薄い紙も読み取れるが、多少のテクニックは必要)。タブレットソニーのエクスペリア(通勤時のカバンの中にしまうのに最適なサイズで、何よりSDカードを使えるのが魅力)。の3点を買い揃えたら10万を超える金額の請求書が届いてしまい少々後悔も。

自炊を始めた理由ですが、当時私は蕨から新橋まで電車で通勤していたため、乗車時間は片道40分・往復80分かかり、この時間を有効に活用しようと考えた末の行動でした。その効果は、30年前に購入したシャーロックホームズ大全(短編のボヘミア王家の艶聞から始まり、中ほどには長編第1作目の緋色の研究。最後にバスカビル家の犬まで全47話)を電車内でついに読破することができました。紙ベースの時は文字が小さいこともあり読む気を削がれていましたが、タブレットなら文字のサイズを自在に調整できるので、ありがたく大変助かります。

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コナン・ドイル作品の短編小説でシャーロック・ホームズシリーズは56編あるようですが、ボヘミア王家の艶聞は短編小説として最初の作品で、『ホームズ唯一の未解決事件』とか、取り逃がしたアイリーン・アドラーは『ホームズが生涯唯一愛した女性』との裏読み(深読み)も面白いですね。

ミステリー小説に限らず、今まで買い揃えてきた本を切ってバラバラにしてしまうことには多少の抵抗感もありましたが、狭い家を有効に使う必要性と最近話題の終活の一環として思い切って決断しました。

この時に本をデータ化したことが、私にとっては意識して行った断捨離第一号かもしれません。しかし、若い頃にはカメラ小僧を気取っていたこともあり、写真家土門拳木村伊兵衛他の写真集には手を付けられませんでした。

≪笑楽日塾に入会して≫

最後になりますが、笑楽日塾に入塾して一年が経ちましたので反省方々振り返ってみました。塾生の皆様と一緒に活動していることは大変楽しく大変勉強になりました。しかし、気が付くと自分の立ち位置がどこにあるのか、どこに置きたいのかいまだに分かっていないことに愕然です。

人生経験が豊富な方々のレベルの高い意見交換の場に混じって、戸惑いを感じながら二年目も自分のポジショニング探しに励みます。

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以上、私(管理太郎)が 『笑楽日塾設立1周年記念誌「笑楽日塾」創刊号』に書いた記事「私とミステリー」をご紹介しました。次回も別の塾生が「運命を変えた?1冊の本」を記念誌に載せていますのでご紹介します。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

9月9日(木)に行われたオンライン公開講座Part-2の第2回「環境にやさしい緑のカーテン」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は10月1日(金)~10月7日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でPart-2第3回以降の受講をご希望の方は是非オンライン公開講座にご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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また、オンライン公開講座Part-2の第3回は10月14日(木)20時より、当笑楽日塾塾生が「海外コンサルタント生活 タイ、カンボジア編」と題し、タイ・バンコク高速道路改修工事とカンボジアプノンペン信号機工事について、工事概要とコンサルタントについての役目を説明し、当地での生活ぶりを紹介します。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

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