笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

第9回オンライン公開講座「ビールの話」2/4

2021年4月8日(木)に行われた第9回オンライン公開講座「ビールの話」の2回目「ビヤホールの歴史」です。1回目は「渋沢栄一氏とサッポロビール」について書きましたので、前回分もご覧いただくとより分かりやすいと思います。

第9回オンライン公開講座「ビールの話」1/4 - 笑楽日塾の事件簿

≪②ビヤホールの歴史≫

今はコロナ禍のため外へ堂々とビールを飲みに行くことが出来にくくなっています。そもそもビールを飲む場所はビヤホールというのが最初の業態だったと思いますので、このことについてちょっとお話をさせていただきます。

f:id:jiajiawarabi:20210511143524j:plain

日本で最初にビヤホールが出来たのは1899年(明治32年)東京銀座にオープンした「恵比寿ビールBEER HALL」です。

以来115年の間に、ビヤホールは各地に生まれ、お客様に愛されてきました。

ビヤホールの魅力はなんといっても、すっきりとした喉越しと苦みの少ない生ビールの美味しさでしょう。

その多くは、スウィングカランという特別な注出器具を巧みに操作し数秒間に1杯という速さで提供するカウンターマンの「技」から生み出されています。

さて、この「技」はどこのビヤホールでも一律かといえば、そうではありません。カウンターマンの年代、性格、人柄によってビールへの接し方、注出スタイルに微妙な違いが現れます。

この似て非なる違いがビヤホールにおけるカウンターマンの個性となって、お客様との関係をより深いものに仕上げているのです。

注ぎながら、ほどよくガスを抜くことによりマイルドで軽快な味わいになります。だからこそビヤホールならではのスムーズな喉越しが誕生するのです。

f:id:jiajiawarabi:20210511143618j:plain

このモノクロ写真の建物は日本で初めて出来たビヤホールで、1899年東京銀座にオープンしたものです。

次のビヤホール内部の写真は現存するビヤホールで一番古いビヤホールと言われているビヤホールライオン銀座七丁目店内のものです。2枚の写真の場所はどちらも銀座で距離的には近いところにあります。

f:id:jiajiawarabi:20210511143720j:plain

ビヤホールライオン銀座七丁目店は中央通り銀座4丁目交差点と銀座八丁目交差点のほぼ中間に位置し、道路の交差点名標識「銀座六丁目」の角に現存しています。なお、建物は外側を改修しているものの1階ビヤホール内部は、厨房・洗面設備を除いてほぼ竣工当時のままです。

1934年(昭和9年)に大日本麦酒㈱の本社社屋として新築され、その1階でビヤホールを開店しました。戦災を免れて80年以上の歴史を持ち、直営ビヤホールということで独特の工夫が様々に凝らされ、当時多くの人々から絶大な賞賛を博しました。

圧巻なのはわが国で初めて全て日本人が制作したガラスモザイクを使った正面大壁画で、ビール麦の収穫に働く婦人たちを描いたものです。縦2.75m横5.75mの大きな壁画を飾った店内は、まさに歴史と伝統を体現するビヤホールの殿堂と呼ぶにふさわしい風格をそなえています。

ビヤホールで飲むビールはなんで美味しいんだろう!という話ですが、答えは次にご紹介する器具を使って抽出しているからです。普通の飲食店さんであればこの下に20リットルとか10リットルの樽が置いてあり、樽の中に炭酸ガスで圧力をかけてビールを上の方に押し上げ、このカランからビールを抽出するという構造になっております。

ビールには泡が含まれていますので、普通に水道の蛇口を開けて水を注ぐようなことをすると全部真っ白い泡だらけになってしまいます。注ぐときにはジョッキを傾けて壁面にビールを伝わせるというような注ぎ方をします。そうは言っても注がれているうちに白い泡が出てきますので、無理に泡を留めずに流しながら注ぎます。

f:id:jiajiawarabi:20210511143847j:plain

すると最終的に5番の写真のようになり、お客様の手元に届くときにはもう少し白い泡が上まで上がってきます。我々は泡が3割で中身が7割を黄金比と呼んでいますが、この黄金比率が完成するとビヤホールで飲む美味しい生ビールが完成いたします。

次回は≪家庭で美味しくビールを飲む方法≫についてお話しいただきます。

f:id:jiajiawarabi:20200719161052j:plain

 現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

5月13日(木)に行われた第10回オンライン公開講座「マンションの話題」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。6月4日(金)~6月10日(木)の間で、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方で第11回以降の視聴をご希望の方は是非オンライン公開講座にご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

また、第11回オンライン公開講座は6月10日(木)20時より、蕨市在住の歴史研究家/蕨市の歴史ガイド有資格者で当笑楽日塾塾生が「蕨城主 渋川氏の話」と題して「日本の中世後期に蕨を支配した渋川氏の来歴からその後の動静まで」について解説してくださいます。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

span.author.vcard{ display:none; }