笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

新幹線電車発祥の地はどこですか(6/6)

「新幹線電車発祥の地は何処ですか」の6回目です。5回目の続きですので最初からご覧になると、より分かり易いと思いますのでこちらもご覧ください。

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私は2007年8月(68才)に、それまで約9年間暮らしたインドネシア合弁会社から帰国後、日本車輌及び日本鉄道車両工業協会からの依頼でで、国立科学博物館に2年間勤務し、鉄道の歴史を研究発表する機会に恵まれました。

これが契機になってその後、経産省から頼まれてベトナムのコンテナ輸送計画、国交省・JICAから依頼されて「富士」と「はやぶさ」のブルートレインをマレーシアで復活させるプロジェクトを任され、JICAの依頼でカイロ地下鉄を手伝うなど日本車両退職後活躍の場が広がりました。

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その後は地元で学校や市役所、公民館などのボランティア活動を通じて蕨や川口とつながりを持つようになりました。

国立科学博物館での調査研究が実って、川口や蕨で、埼玉県庁や科学博物館、電気学会で鉄道の歴史を発表する機会がありました。

鉄道の歴史、新幹線の歴史を語りながら私が育った蕨工場の歴史・世界最初の新幹線電車が蕨工場で開発された歴史を語る内に、新幹線電車の開発・製造に従業員が一丸となって取り組んだ情熱と輝かしい成果を話だけでなく形として後生に残しておきたいと言う熱い想いが湧いてきました。そして機会ある毎に記念碑を建立したいという気持ちが高まり、あちこちでその実現を訴えるようになりました。

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特に大きかったのは平成25年(2013)に蕨駅開業120周年記念事業を実施したことでした。このとき私は蕨駅開業120周年記念事業実行委員会事務局長として各方面へ働きかけました。その中で記念碑建立を訴え続けました。また、蕨や川口で講演する度に記念碑を設置 しようと呼びかけました。

蕨では、和樂備神社境内に約1m四方の大きな赤御影石があって、これをただで使っていいと申し出てくれました。また、御影石への彫り込みは地元の石屋さん(石勘)がこれも無料で彫ってくれると地元の神社総代表・野島善蔵氏が話をつけてくれました。

ここまでは良かったのですが、期待していた駅前広場への設置がかなわず、諦めざるを得ませんでした。

その後も川口郷土史会や公民館事業で講演したり、川口のFMラジオを通じて講演したりして機会ある毎に記念碑建立を提案してきました。その頃は、建設資金はどうするのか等は考えていませんでした。動き出せばなんとかなると。

しかし、なかなかその機会はやってきませんでした。それから4年経って、芝園団地が平成30年に開業40周年を迎える事を聞きつけ、平成29年8月に芝園団地自治会(韮沢会長)を訪問し記念碑設置の構想をお話しました。しかし、このときは前へ進めませんでした。

それから更に1年ほど経って、芝園団地自治会・事務局長/岡﨑広樹氏に私が塾長を務める笑楽日塾(ワラビジュク)で「外国人との共生」と題して平成30年10月18日に講演していただき、このとき40周年事業として記念碑の構想を岡崎氏へ説明し、岡崎氏から前向きの感触を得ました。

銀座で弁護士事務所を開いている須田清氏から川口北ロータリークラブでの講演を依頼されました(平成30年10月24日に講演)。このとき記念碑のこと、設置場所のこと、予算のことを訴えました。須田会長からロータリークラブが「協力する、資金援助もする」との力強いご発言を頂きました。

一方、岡崎氏と設置場所について団地内の候補地を探して歩き、岡崎氏から土地の所有者であるUR都市再生機構へつないでいただき、設置場所が決まりました。

懸案だった設置場所が決まったので、令和元年6月になって、日本車輌OBへ働きかけ募金活動を始めました。川口北ロータリークラブ田中会長)から蕨ロータリークラブ(中村会長)へお口添えしていただき蕨からも資金援助の確約をいただきました。

もう一つの壁は「0系新幹線電車」という用語の使用や記念碑に刻む写真の提供についてJR東海日本車輌のご了解を得ることでした。幸い日本車両総務部の野田逸男氏が根回ししてくださり令和元年(2019)7月に了解を得ました。

最初は安価なアルミ複合板に印刷する事を考えていましたが、これでは耐久性に問題がある事から、頑丈なステンレス製に設計変更しました。価格は3倍以上になりましたが、結果的にはこの決断は正解でした。

碑文は自分の独断で書きました。制作者の一粒工芸にはポリスチレンの板に実物大に印刷した碑文と写真を貼り付けて、設置現場へ持ち込んでいただき、大きさや高さなどの感触を確かめました。

 記念碑の設置作業はUR都市再生機構が設置場所の整地を含め、頑丈な基礎工事、設置工事を無償で施工してくださいました。

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こうして、多くの関係者の絶大なご支援とご協力により99名が参列の元に2019年10月14日鉄道の日(元は鉄道記念日)に除幕することが出来ました。

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私がこのようなプロジェクトを完遂出来たのは鉄道関係者、地元の方々の深いご理解と温かいご協力のお陰と感謝しています。

いま、ここに記念碑が出来てあなたが来るのを、そして全国の鉄道フアンが来られるのを蕨駅でお待ちしております。

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「新幹線電車発祥の地はどこですか」6回シリーズも今回で終了しました。私たちが何気なく当たり前のように乗っている新幹線について、その開発秘話など私たちの知らないことを詳しくお教えいただいた今回のセミナーでした。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

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また、1月13日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第6回「手漉き和紙の里・探訪記」は、『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』のウインクパラダイスで、2月10日(木)まで1日2回(10時~、及び20時~)放送中です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第7回は2月10日(木)20時より、「地球温暖化とは何か」と題し、岩田好廣様が「今地球に何が起きているのか、地球を変えてしまった原因は何か、その対策をしなかった時の最悪のシナリオとは何か、普段私たちが何気なく生活しているなかで、自分が出来る対策についてそのヒントを解説してくださいます。」私たちの知らない世界はまだまだありますのでご期待ください。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

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