笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

第14回オンライン公開講座「環境にやさしい緑のカーテン2/3」

10月20日(水)投稿分「環境にやさしい緑のカーテン1/3」の続きです。前回は前田様ご自身がお勤めの工場に「緑のカーテン」を作られた事例などを紹介していますので、まだご覧になっておられない方はこちらもお読みください。

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 工場に作った緑のカーテンを、環境省の第2回「我が家のeco宣言☆」にダメもとで応募してみました。写真の右側が応募用紙で、私が実際に書いたサンプルです。このときのスローガンは「みんなで作った緑のカーテン」。審査の結果は団体部門で環境大臣賞「最優秀賞」をいただくことができ、大変嬉しく感じました。

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2008年3月北九州市で開催された授賞式の一コマで、賞状は当時の桜井環境副大臣からいただきました。また、大変に大きな賞でしたので、会社の社内報に大きく取り上げていただきました。

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次に工場での事例を二つほどご紹介いたします。一つは工場の壁面緑化で、もう一つは排水処理用制御盤のカバーです。

写真≪事例1≫をご覧ください。これは工場の東側壁面のテスト場所です。この場所にネットを張って、壁面緑化のテストを開始いたしました。カーテンの面積は約40㎡になります。

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次は育成中の写真になりますが、オカメヅタを移植し、ゴーヤ等は種から蒔いたものです。オカメヅタが順調に育成中です。また、中央の写真では可愛いゴーヤもできていました。

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これはほぼ完成したカーテンです。下には大型プランターを9個並べて作りました。水やりも1日2回行 わなくてはならないので、これだけのプランターがあるとかなりの重労働になり、毎日汗をかきながら行っております。

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次の写真≪事例2≫をご覧ください。これではなんだか分かりませんが、設備の後ろから見たも のです。次の写真は横から見たもので、黄色いヘチマの花が綺麗に咲いています。実は、このカーテンの中には私が管理している排水処理場制御盤があります。工場の手洗い等の排水は全てここに集まってきますので、浄化して川に流すということで非常に重要な施 設になります。

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正面から見ると帽子を被った形になっていることがお分かりいただけるものと思いますが、排水処理場の制御盤をヘチマの葉でカバーしたものです。このカバーの設置理由は2007年の夏に日射の熱で制御盤がダウンするトラブルが発生したためです。処理場の中には汚水浄化のための微生物がおりますので、エアーが停止すると微生物が死んでしまい大変なことになります。私はやむなく水道水を制御盤の上から15分ほど掛けて冷やしたところ、幸いにも制御盤は無事復旧して事なきを得ました。翌年の2008年の夏からは制御盤の遮熱のためにヘチマの葉でカバーした結果、トラブルは起こらずに順調に稼働しております。もちろん上司の許可を得ながらではありますが、たまたま私が緑のカーテンをやっていることと、排水処理場の責任者でしたのでこのようなことが行えたわけです。この制御盤の事例は様々な効果がありましたので、埼玉県の環境イベントで報告しましたところメディア賞として、埼玉新聞社から表彰されました。

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それでは緑のカーテンの遮熱効果を具体的に見てみましょう。これは私が作った表ですが、技術的な裏付けとしまして日向と日陰の温度差を測定したものです。測定箇所は先ほどお話ししました排水処理場制御盤のヘチマの葉の表面と裏面です。朝・昼・夕方の3回測定した結果を比べてみますと、朝方の効果が一番顕著でした。朝方では表面に比べて裏面の最大温度差がマイナス4.2℃、湿度はプラス12%が確認され、カーテンの遮熱効果が実証されました。なお、この時の測定器具(計測器)は、デジタル温湿度計を使用しました。

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次は他の事例になりますが、サーモグラフィカメラ(サーモカメラ)でカーテンの日向側と日陰側を比べて見ました。温度の高いところが赤色系、低いところが青色系で見た目にも明確に分かります。写真の男の人の頭の部分を見ますと日向が約45℃、日影が約36℃で約9℃の低下が確認されました。風の影響などもありますが、通常は約10℃位下がるといわれています。これは日本工業大学建築学科のデータから引用させていただきました。

「つるがしま緑のカーテン市民実行委員会」の発足と主な活動内容をご説明いたします。この「つるがしま緑のカーテン市民実行委員会」は非常に長い名称ですので、会員からの提案で愛称を「みどりかぜ」といたしました。2009年の夏に市のSNS事業「つるがしまTOWN TIP」で会員を募集し、「みどりかぜ」は2009年9月1日に発足、今年で12年目を迎えました。「緑のカーテン」普及の一環として、2010年度~2015年度までの6年間は「緑のカーテンコンテスト」を開催し、2016年度~今年度(2021年度)は「緑のカーテン展覧会」に名前を変えて開催しております。「コンテスト」を「展覧会」に変えた訳ですが、コンテストを5年間開催した結果「市民の皆さんに対してコンテストで順位付けをするのは好ましくない」と、会員の中から意見がでたためです。「みどりかぜ」ではこれからも順位付けのない形の「展覧会」として開催していく予定です。

「みどりかぜ」も様々なイベントがコロナの影響で中止になっていますが、振り返って通常年の主な活動内容をご紹介したいと思います。

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通常年ですと2月に「土作り講習会」を開催いたします。市民の皆様はここからスタートして4月に「種蒔き」をするわけです。右上の写真をご覧いただくと亀さんが水を吸っているような絵があります。これは種ですがご存じ方がいらっしゃいますでしょうか?正解はゴーヤの種です。白い口ばしに見えるところは根っ子になります。ゴーヤの種の皮は堅いのでこのように事前に水に浸してから土に植えます。この方が確実に苗になってくれます。5月には「苗の育成」と市民の皆様に「苗の育成講習会」を開催します。これが通常年ですね。

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次の絵になりますが、6月は環境月間ですので「苗の配布会」を市役所ロビーで開催し、苗を市民の皆様に無料で差し上げております。7月は「脚折(すねおり)児童館」及び高齢者施設の「あったかホーム鶴ヶ島」に出向いて「育成教育」に参加しています。また、不定期ですが小学校で「環境の授業」も行っております。これは、栄小学校の5年生2クラス66名の生徒向け授業でしたが皆さん良く聞いてくれました。

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10月は「図書館まつり」に環境団体として参加致しました。12月は地球温暖化防止月間ですので「緑のカーテン展覧会及び育成情報交換会」を開催しております。左下の可愛い写真をご覧ください。この応募作品は瓢箪の絵付け作品ですが小さな座布団がなかなか良いと思いました。

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2011年3月11日に東日本大震災が発生しました。仮設住宅は夏に暑いので「緑のカーテンで助けてあげたい」との思いでこの「仮設住宅×緑のカーテン」プロジェクトにボランティアとして参加しました。私も「緑のカーテンで何か貢献できないか」と考えていましたが、NPO法人緑のカーテン応援団」の主催で、「仮設住宅×緑のカーテンプロジェクト」の活動を知り、ボランティアとして参加したものです。

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その時の写真です。これは震災から2か月後の2011年5月になりますが、旧騎西高校(埼玉県加須市)に多くのボランティアの皆さんと巨大なカーテンを設置しました。この場所には既に福島県双葉町から町長さんはじめ町民の皆さんが住んでおられました。右上の写真にもありますが、高さ16m×幅72mの巨大なカーテンが完成しました。

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次に翌月の6月になりますが、福島県川俣町で多くの皆さんと仮設住宅160戸に緑のカーテンを設置し、西洋朝顔の種を撒きました。この時の仮設住宅にはまだ誰もお住まいになっていませんでしたが、下の写真でお分かりのように沢山の方が参加してくださいました。なお、最前列で赤いシャツを着られた方の右側で白い作業着の方が川俣町の町長さんです。

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このイラストですが、シロクマ君が流氷の上で困っています。地球温暖化問題は現在「気候変動」から「気候危機」という言葉に変わり、他人事では済まされなくなってきました。また、脱炭素社会への大転換が求められます。気候危機とは:気候変動の進行は私たちの想像を超えたものがあり、早急な対策が必要になりました。そのため気候変動よりもより緊急性が高い気候危機という言葉ができ、2020年に日本も気候非常事態宣言をしました。私たちが住む地球上には気候変動の影響から逃れられる場所はありません。)

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次世代の子供たちがこの地球で暮らせる環境を作るのは私達大人の責務と考えます。緑のカーテンは市民の皆様が出来る温暖化対策ツールの一つとして注目されており、たった一つの地球を守るため皆様も緑のカーテンをご検討いただけますと幸いに存じます。

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ここで「楽しいお知らせ」をいたします。「第6回つるがしま緑のカーテン」の応募受付が、9月6日に開始されました。ご応募は鶴ヶ島市内にお住まいの方に限りません。市外にお住まいの方も「緑のカーテンに関する「写真、絵、簡単な工作物(ひょうたんに絵を描く等)」の作品で応募できますので是非ご参加ください(緑のカーテンの写真1枚あれば応募できます)。なお、ご応募いただきました皆様には心ばかりの記念品を用意させていただいております。

写真は展覧会のチラシになりますが、中央にある赤色の丸の中に「市内外の方どなたでもご応募できますよ」とのメッセージが入っています。「申し込みの用紙とかチラシは鶴ヶ島市のホームページからダウンロードできますよ」とも書かれておりますので、ご覧いただきご活用ください。

https://www.city.tsurugashima.lg.jp/page/dir000075.html

ご清聴ありがとうございました。以上で私の講座を終わらせていただきます。

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この「楽しいお知らせ」の応募に関しましては、応募の締切日が11月5日(金)までとなっています。締切日が近づいていましたので10月13日(水)投稿分「環境にやさしい緑のカーテン展覧会告知」に先行告知としてご紹介しました。

次回は今回行われた講座の最終回で、質問コーナーになります。受講された皆様が様々な立場から質問をされ、大変有意義な時間になりましたのでご期待ください。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

また、10月14日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第3回「海外コンサルタント生活 タイ、カンボジア編」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は11月5日(金)~11月11日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第4回は11月11日(木)20時より、「日本人だから知っておきたい箸のマナー」と題し、一般社団法人アドバンスト・ビジネス創造協会 常務理事 事務局長 岩田好廣様が、私たちが毎日使っている箸について、箸の歴史から箸のマナーのタブーなど、私たちが知らない世界を紹介してくださいます。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

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