三学院には惣門の手前に馬頭観音塔、惣門を入ると右側に地蔵堂(目疾地蔵・子育て地蔵・六地蔵)があり、堂の前には仏足石があります。
馬頭観音は、頭上に馬を頂き、憤怒の形相をした菩薩で、奈良時代に伝来したとされている。江戸時代になると農耕や交通で馬を使う人々の間に信仰が広まり、馬に対する供養や無病息災の祈願をこめて、馬頭観音塔が造立されるようになった。塔の正面に、馬頭観音像や文字を彫ったものが多く見られるが、この馬頭観音塔は梵字で「南無馬頭観音」真言が刻まれており、珍しく貴重なものです(案内板より一部引用)。
蕨は江戸時代の宿場町で本陣も置かれていた。宿場で重要な施設の一つである問屋場には馬50頭と人足50人を揃えていた。特に大事にされていた馬が病気などにならないよう大切にしていた経緯があり、一生懸命働いた後に亡くなった馬の供養と、今働いている馬が健康でより頑張ってくれるようにと、馬主さんたちが願いを込めて作られたもの。基礎部分には生き生きとした馬の姿が線刻されていますが、花立の台座で隠れてしまい見るのが大変。
≪地蔵堂≫
この地蔵尊の目に味噌を塗って祈願すると眼病が治る、眼病にかからないと伝えられており、「目疾地蔵」または「味噌地蔵」とも呼ばれている(案内板より一部引用)。
今でもお地蔵さんの目に味噌を塗ると眼病が良くなるとの民間信仰が生きており、2018年に伺ったときには「あとの人のために、味噌を塗り過ぎないでください(お地蔵様左側の張り紙)」との注意書が掲示してあり、びっくり。
子育て・開運にご利益があるとされる他、この地蔵尊が僧侶に姿を変えて火事を知らせ、大火を防いだとの伝承から「火伏地蔵」とも呼ばれている。台座に穿たれた人為的な凹みは、その石粉を飲むと地蔵尊の功徳を授かるとする民間信仰の名残です(案内板より一部引用)。
人が死後に転生するするといわれる六道(地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人間・天井)にあって、衆生を救済する六種の地蔵菩薩の総称です。六地蔵としては蕨市内で最古のもので、個々の石材や総高が異なることから、1体ずつ造立した地蔵菩薩を、後に六地蔵としたものと考えられています(案内板より一部抜粋)。
六地蔵は地蔵菩薩が人々の苦難を身代わりとなるため、六つの世界(六道)へ赴くために姿を変えたもの。故人が良い世界に生まれ変わることを願って建てられている。六体ともそれぞれ手の持ち物が違っている。
仏足石は釈尊(仏陀)の足跡を石面に表したもので、インドから中国をへて我国へ伝来したのは約千三百年以前と言われている。仏足石で健脚祈願の仕方は二通りで、履物を脱ぎ直接素足で接する方法と、右手で仏足石面をなぜた後に自分の足をなぜる間接的な仕方がある(案内板より一部抜粋)。
お釈迦様の足跡に直接乗っかるのは少し気が引けてしまい(小心者には鉢当たりのような気がして)、右手で間接的に接して健脚祈願をしてきました。
以上が三学院のご紹介4回目でした。散歩しながら見て回ると新しい発見に出合いますし、他にも見所が沢山あります。また折を見て書こうと思っています。
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≪ 重 要 ≫
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