笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

加速する温暖化(3/5)

加速する温暖化の3回目です。地球温暖化の原因を作ったものは何か。CO2の排出量はなぜ増えてしまったのか。考えさせられます。(前回のリンクを貼る)

≪地球を変えてしまったもの≫

そんな中で地球を変えてしまったものは何か。それは先ほどからお話しているCO2で、2018年の年間排出量は全世界で334億トンになりました。自然エネルギーなども含めてみると大体同じくらいだと思っていますが、先ほど(前回投稿分)お話しましたように地球がCO2を吸収できるのは60億トンですので334億トンのほとんどが回収できていません。

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なんでこんなにもCO2を出しているのか、それは、皆さんご存じのように発電などに化石燃料を使っているからです。多くの国の人々は化石燃料を使った発電を批判しながら、そこで作られた電力を使って豊かな生活しているのです。国別の発電によるCO2排出量はというと、ダントツに多いのが中国で38億トンを出しています。次にアメリカ、インド、日本の順になっています。

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日本の排出量は4億トンで中国の1/10しかないのに、他国からは様々な批判を浴びています。なぜかというと、「間接排出量」というものの見方があるためです。「エネルギーを使ってCO2を排出しながら発電し、その電力の供給を受けて工場で商品を作る。作られた商品は家庭で様々な便利な道具として使われている」ということです。

発電所では直接CO2を排出しながらエネルギー(電力)を作り、作られた分のエネルギーを必要としている人たちに割り当てる。つまり、発電した電気を使う人たちがいなければ当然発電はしません。使う人たちがいて、その人たちが必要だから発電をするわけです。

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それでは「そのエネルギーを使った人たちに割り当ててみようよ」というのが間接排出量の考え方です。その結果中国の場合は直接排出量がすごく多いのですが、排出したCO2を人口で割るとかなり少なくなります。つまり人口10億4千万で割ると間接排出量の順位はかなり下の方になります。日本はCO2排出量が少ないといっていましたが、一人当たりの間接排出量は3位に跳ね上がってしまいます。1番多いのはアメリカで2番がロシア、日本は3番目になってしまい、私たちは多くのエネルギーを使いながら豊かな生活を享受していることになります。

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発電の次には自動車で、1台当たりのCO2排出量はそんなに多くはないのですが、世界中には大変多くの自動車がが走っているため大量のCO2が排出されることになります。アメリカは広大な国土の中を車が2億8千万台走っています。日本は面積が狭く人口が少ないにもかかわらず、自動車の台数は7千8百万台で世界第3位の所有国です。今では「排気ガスを大量に排出している自動車そのものを減らそう」という動きが活発になり、電気自動車の開発が進められています。とはいっても一番排出しているのはやはり火力発電で、次が自動車になるため火力発電を無視することはできません。

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工業の話は身近ではないため、少し自分たちの生活感とはずれてくるかもしれません。もっと身近なところに「人口爆発」の問題があります。日本は人口減少が始まっていますが、世界的に見ると2050年には人口が100億人になるという試算もあります。中国では人口が少なくなってきているものの、インド、ブラジル他アフリカ諸国などではこれからも人口が増え続けます。人間もCO2を排出していますので人口爆発が始まるとCO2も増えていきます。また、人口が増えることによって食糧問題がクローズアップされ食糧の確保に奔走することになります。水の問題もあります。日本は水が豊かな国ですが、海外では水の確保に大変な苦労をする国も現れます。地球規模で見ると人口爆発が止まらないといわれていますが、そんな中でも何か解決する方法を見つけなくてはいけないということです。

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もう一つ大きくクローズアップされているのがプラスチックごみです。プラスチックごみ自体を減らそうという動きが大変重要になります。石油から製造されるプラスチックは1960年には200万トンしかなかったのに、2015年には83億トンに増えています。このプラスチックのリサイクルはたったの9%しかできていません。焼却はしたくてもCO2を排出するため12%位しか燃やせないのが現実です。そのため埋立ごみとして廃棄されるのが約80%あり、今はこれが大きな問題になっています。

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昔の日本は夢の島などがあり、国内で排出されるごみは日本国内で処分していました。しかし、今はプラスチックごみを国内で処理しきれずに、マレーシアや台湾、ベトナム、タイなど海外に処理を頼っているのです。自分たちで出したごみを外国に頼っています。プラスチックごみを受け入れている国でも処理能力を超えてしまうと野積みにされたままになってしまい、太陽光にさらされて劣化し、メタンガスやエチレンガスを放出して温暖化が加速する原因になります。ちなみにメタンガスの温室効果はCO2の約25倍になるため無視はできません。自分が使ったプラスチックごみを自分たちで処理できればいいのですが、経済的なこと等もあってこれが叶わないのが悩ましいところ。みんなで考えなくてはならない大問題です。

処理能力を超えて放置されてしまったプラスチックが劣化し、マイクロプラスチックといわれる小さな欠片になって海洋に流れて行きます。プラスチックそのものに毒性はないものの、海洋に流れ込むことによって小さな魚や貝が食べてしまい、その体内に入ると成長が遅れてしまいます。小さな魚や貝などの成長が遅れることにより、それらを食べる大きな魚の成長にも影響を及ぼして海の食物連鎖が狂ってしまい、悪循環に陥ることにより魚が捕れなくなってしまいます。今、私達は豊かな生活をしているがために後始末をせず、後世のことについては考えていませんでした。しかし、これからは大変重たい未来への宿題として解決方法を見つけなくてはなりません。

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スライドに「飽食の悪魔」と書いてあるとおり、食品ロスの問題です。世界では食品ロスとして1年間に食料の1/3に当たる13億トン、日本では年間612万トンを廃棄しています。写真には賞味期限が切れているパンや日にちが経って堅くなってしまったパン他、規格外の野菜などが捨てられているところが写っています。日本人は美意識が高く、綺麗にパッケージされた食べ物がコンビニなどで何時でも何処でも手に入るため、日にちが経ち賞味期限を考えるゆえに売れ残っってしまったものを、全て食品ロスとして捨てしまいます。これが怖いことですね。

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最近は和牛のブームで、もちろん皆さんもお好きなことと思います。しかし、牛を育てて1㎏の肉を作るのに穀物が20㎏、水が1万5千ℓ(1ℓのペットボトルで1万5千本分)が必要になります。たった1㎏の牛肉を作るのに穀物20㎏と水がペットボトル1万5千本分ですよ。それでは800㎏の成牛を育てるのにどれくらいの穀物と水が必要になるのか。穀物が16トンで水は25mプールに換算して23杯分になります。1頭の牛を育てるのにこんなにも多くの穀物と水が必要になるのです。大変なことですよね。

牛を育てて1㎏の肉を食べるより20㎏穀物を食べたほうがよほど人類のためになるのではないかと思ったりするわけです。そんなことから最近は大豆で作った「大豆ミート」なども出来てきました。今は生活が豊かなためにこのような贅沢もでき、飽食の悪魔といわれるような現象が起きているのだと思います。元に戻ることは困難ですので質素な食事を勧めるわけではありませんが「食べ物は大切に無駄なく食べる」「食品ロスをなくする」これが大事だと思います。

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私たちの生活が豊かになるということは、地球環境の犠牲の上に成り立っていることが分かりました。ペットボトルなどプラスチック類の存在は生活するのに大変便利ですが、実はその処分が大問題になっています。食品ロスのことも考えなくてはいけない大問題で、私に出来ることは「スーパーなどで購入する時には包装容器になるべくプラスチック類の少ないものを選ぶこと」「購入する商品はなるべく賞味期限切れの近いものを優先し、お店や製造元が廃棄しないで済むようにすること」と考えました。賞味期限切れの近いものは、お財布にも優しくなりそうですね。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第8回は3月10日(木)に、「頼朝と義経(栄光と確執)」と題し、笑楽日塾塾生が解説してくださいました。笑楽日塾のオンライン公開講座は今回で全て終了しましたが、最終回の模様は蕨ケーブルビジョン㈱のウインクパラダイスで4月8日~4月14日まで1日2回(10時~、及び20時~)放送されます。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれませんのでご承知おきください。

なお、笑楽日塾の活動は下記ホームページに記載されていますのでご参照ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

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