笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

日本人だから知っておきたい箸のマナー(3/4)

私達は何気なく当たり前のように箸を使っていますが、今回は「世界で使われている箸」や「割り箸の種類」「箸のマナー(前半部分)」をご紹介します。

≪世界で使われている箸≫

世界には様々な形の箸がありますが、日本の場合自分に合った箸の長さは掌の長さ「手首(腕時計をするあたり)から中指の先までの長さ」+3cm位がベストと言われています。

f:id:jiajiawarabi:20220101113707j:plain

日本では「唾液が付いた箸には使った人の魂が宿る」と信じられていて「お箸は自分の分身」と考えられていました。神様と繋がる自分の分身である箸を他の人と共有しないで、自分専用に使うマイ箸というものがあります。夫婦箸を代表とする家族全員が自分専用の箸を使い、大皿に盛られた料理を自分の小皿に取る際に使う「取り箸」は、料理を口に運ぶ「食べ箸」とは分けて使いますが、これは他の国にはない日本独特な習慣です。

f:id:jiajiawarabi:20220101113801j:plain

国によって箸の素材や形に違いがあります。一般的に日本の箸は木製で先が尖っているものが多くあります。魚を食べるケースが多い日本人は骨付の魚を食べやすくするために先の尖った箸を使っています。

これに対して中国は象牙や竹で出来た寸胴型のもので、日本の箸よりも長く、先も尖っていません。円卓に並んだ料理に手を伸ばして取るときに届きやすいよう長くできているわけです。

韓国はステンレス製の箸が多くあります。これはキムチを掴んだときにトウガラシなどの色が箸に付かないよう、金属製のものが多いと言われています。

箸の置き方ですが写真のようにそれぞれ違いがあり、中国と韓国は縦に置きます。日本はお膳の手前に箸を置いたことから箸先を左側にして横向きに置きます。

f:id:jiajiawarabi:20220101114040j:plain

日本人は「食べ箸(マイ箸)」の他にもいろいろな箸を発明してきました。魚をさばくときに使う「真魚箸(まなばし)」とか、家庭でも使われている「菜箸(さいばし)」があります。「盛り付け箸(もりつけばし)」は細かい料理を盛り付けるのに菜箸では太すぎるため、私も最近は使うようにしています。「揚げ箸(あげばし)」と呼ばれる、天ぷらなどを揚げる時に使う箸先が金属でギザギザになっているものがあります。「衣箸(ばち)」という、天ぷらの衣を付ける時に使うものもあります。日本人は様々な料理を作るときにその工程に合わせた包丁を工夫して作り、使っていることから、箸一つにも日本人のこだわりが良く分かります。

≪割り箸の種類です≫

飲食店に行くと何処のお店にも割り箸があります。この割り箸にも様々な種類があり、江戸時代には竹で作られたものが多くありましたが、今私たちが使っているものは明治になってから作られるようになりました。なお割り箸の誕生のきっかけは、杉の木から四角い柱を取った時に残った廃材を利用しようということから始まったとのことです。

f:id:jiajiawarabi:20220101114156j:plain

写真を順に紹介しますと、当時は丁六箸(ちょうろくばし)と呼ばれていましたが、江戸時代に多く使われていた貨幣(丁六銀貨)にあやかって、広く使われて欲しいということで付けられた名前です。

丁六箸は単に四角く切っただけものでしたが、明治20年になると角を丸くした小判箸が作られ、明治30年には真ん中に溝を入れて割りやすくした元禄箸が出来ました。この元禄橋は今でも多くの飲食店で使われています。小判箸では木目が曲がって入っていると斜めに割れてしまい食べるのに不便でしたが、元禄箸ではかなり解消されるようになりました。

また、少し高級なお店では両端は細くなっている利休箸が使われていることがあります。これは、千利休が当日招く客に箸の材料の杉の芳香をかいで楽しんでいただこうという「おもてなし」のために作られたもので、本来の意味は「両端を使って食べてもいいよ」ということではありません。

大正時代に入ると「天削箸(てんそげばし)」が作られました。これは木目を綺麗に見せようということで上の部分を斜めにカットしたもので、現在では一番新しい箸の形になります。

お友達と飲食店などに入った時に「これは元禄箸だね」とか「これは天削箸だよ」と、うんちくを傾ければその場を盛り上げることも出来ますので、面白いかなと思い紹介させていただきました。

f:id:jiajiawarabi:20220101114258j:plain

他にも和菓子などに使われている「黒文字箸(くろもじばし)」とか、「青竹箸(あおたけばし)」・「竹割り箸(たけわりばし)」・「柳箸(やなぎばし)」があります。割れないとか折れ難いうことで慶事に使われる柳箸は柳の素材で作られています。

≪箸の使い方は大丈夫?≫

日本人はおもてなしの精神の中で様々な物を発明し、発展してきたことが日本の歴史ではないかと考えています。箸を使っていてもやはりマナーが悪いと良くないということで「躾(しつけ)」という字を書いてみました。躾というのは「身を美しく保つもの」ということで、その人の食事方法で人格とは言わないまでも品格は見えてしまいます。

f:id:jiajiawarabi:20220101114432j:plain

食べ方のマナーは気を付けるに越したことがないと思っています。みんなが集まり美味しい食事を頂くことはすごく楽しいわけですが、マナーひとつでその人の品格が見えてしまうことは悲しいことです。知人と食事をした時に気付くことがありましたので、箸のマナーについて少し調べて皆さんにご紹介しようと思った次第です。

f:id:jiajiawarabi:20220101114602j:plain

マナーの前に「皆さん箸の持ち方は大丈夫ですか?」ということで、箸の持ち方を改めてご紹介したいと思います。箸を持つ場合は箸先から大体3分の2の所を持って下の箸は中指と薬指の間に挟み親指で固定し、上の箸は人差し指と中指の間に挟み親指も使って動かすということが基本になります。この基本ができると小さなゴマ一粒でも摘まむことが出来ます。

 ≪自宅で無意識にしていませんか、マナーのワースト4≫

自宅で食事をするときには「かき込み箸」というのがかなり多いと思います。ご飯の上に美味しいものが乗っていると思わずカチャカチャとかき込んでしまいがちです。がっついているようでもあるのですが、カチャカチャ音を立てて食べるのは良くありません。

f:id:jiajiawarabi:20220101114705j:plain

次に「探り箸(さぐりはし)」で、見た目にも綺麗に盛り付けられた料理を引っ搔き回して、自分の好きなものを探して食べるのはマナー違反です。引っ掻き回さないで上から順番に食べるのが正しいマナーです。

「もぎ箸」もマナー違反です。箸に付いた食べ物を口でもぎ取るような食べ方、またはしゃぶるような食べ方で、これはだらしなく見えてしまいます。これは子供が良くやる行為ですがこれもタブーです。

後は「押し込み箸」と言われているもので、ほうばった食べものが口の中に納まりきらずに、箸で押し込むことです。これもがっついていると思われてしまいますのでマナー違反です。口の中に入る大きさに箸で切ってから口に運ぶようにしましょう。

マナーを守ってゆっくり食べると、食べる量も減りますのでダイエット効果もあることになります。面倒だという意見もあると思いますが、まずは自宅の食事から気を付けることが大事です。

≪居酒屋で無意識にしていませんか、マナーのワースト4≫

「寄せ箸」は、お通しなど小ぶりの器が少し遠い所にあると箸で近くに寄せてしまう行為です。これも品 格が出てしまいますので、箸ではなく手で近くに持ってくるようにしましょう。

f:id:jiajiawarabi:20220101114750j:plain

「振り上げ箸」は、酔いが回ったり、議論が白熱してくると箸を振り回しながら熱弁になることをと言います。箸で指された方は良い気分はしませんので、箸をおいてから話をしましょう。

「ねぶり箸」は、箸の先をなめたり口にくわえたりすることです。

「せせり箸」というのもあります。せせり箸は歯の間に食べ物が挟まったりすると楊枝の代わりに歯をつつくことです。「知り合いが見ていないからいいや」ということでやりがちですが、これも品格が出てしまいますので気を付けましょう。

f:id:jiajiawarabi:20211201211145j:plain

「割り箸の歴史」と「お食事のマナー」の前半部分でした。箸の歴史をお聞きしていたら、なぜか古典落語の「時そば」が頭に浮かび、「明日のお昼はお蕎麦を食べよう」などと、思考が少し逸れてしまいました。

f:id:jiajiawarabi:20211205153712j:plain

f:id:jiajiawarabi:20211125134220j:plain

現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

また、12月9日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第5回「新幹線電車発祥の地はどこですか」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は1月14日(金)~1月20日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

f:id:jiajiawarabi:20211201223314j:plain

オンライン公開講座Part-Ⅱの第6回は1月13日(木)20時より、「手漉き和紙の里・探訪記」と題し、当笑楽日塾塾生が「手漉きと機械漉きはどう違うのか?手漉き和紙の材料、作り方」など、手漉き和紙の疑問に答えるとともに、日本の原風景ともいえる全国各地の和紙の里をご紹介いたします。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

span.author.vcard{ display:none; }