笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

第8回オンライン公開講座「個人情報とは」

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「個人情報の管理」「個人情報漏洩」「個人情報保護」これらの言葉がマスコミを賑わせていますが、皆様はどれくらい理解されていますでしょうか。

笑楽日塾では2021年3月11日(木)に第8回オンライン公開講座「個人情報とは」を開催し、多くの方にご参加いただきました。

今回も講師は塾生が務め1時間にわたり熱く易しく解説してくださり、大変有意義な時間になりました。

また、「個人情報保護法」という法律絡みのお話しで少し身構えていましたが、全て杞憂に終わったことに感謝です。

講義内容の一部分ですが個人情報とは何かを以下にご紹介させていただきます。

 個人情報保護法では「個人情報」を、「生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの」と規定しています。

個人を識別することが出来るものとは「姓名+生年月日」「姓名+連絡先」「姓名+会社における職位又は所属に関する情報」等であり、一般的には「姓名」だけでは個人を識別できませんので個人情報にはなりません。

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防犯カメラの場合は記録された映像や音声で個人が判別できる情報が個人情報になります。メールアドレスはユーザー名が本人の名前で、@から後が会社名等所属する団体名になっている場合が個人情報に該当します。但し、ユーザー名が略号等で個人の名前ではない場合や、@から後ろがプロバイダ名等で所属する会社名等所属する団体名になっていない場合は個人情報にはなりません。

 人は生まれるとすぐに名前が付けられて生年月日・性別・体重・健康状態・マイナンバーなどが記録され、これらは全て個人情報に該当します。また、学校に入学や社会人となって会社に入社すると、学歴・成績・資格・所属など、家族を持てば家族構成などが個人情報に追加されます。

スマホの位置情報には番号と名前が付いており、スイカも駅の改札口を通過する時に名前に含まれた情報を読み取っていますので個人情報になります。

また、高齢になるとお医者さんにかかることも多くなり、これ等の病歴も個人情報として年々増えることになります。

人間は死亡すると「生存する個人」ではなくなりますので個人情報も一緒に無くなりますが、葬儀年月日や葬儀場所名は残された遺族の個人情報として発生します。

というように個人情報は人が生まれてから死ぬまで一生付いて回ります。

 この個人情報を保護するために「個人情報の保護に関する法律個人情報保護法)」が平成15年5月に公布され、平成17年4月に全面施行されました。

また、混同しやすい言葉に「プライバシー」がありますが、こちらは私事や私生活・個人の秘密などについて他人から干渉や侵害を受けない権利、または自己の情報をコントロールできる権利のことを言います。

なお、法律の中に個人情報という言葉は出てきますがプライバシーという言葉は出てきません。これは、個人情報が保護されればプライバシーも守られるためです。

 個人情報に関する様々な誤解

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≪学校でクラスの名簿を作ってはいけない?≫

本人の同意が無い場合は作ってはいけないが、同意があれば作ってクラス内で配布しても良い。

個人情報保護法違反で刑事罰?≫

個人情報漏洩で損害賠償を支払った例はあるが、個人情報保護法施行以来刑事罰は1件もない。

≪町内会の名簿には自分の名前を載せさせない?≫

本人の同意があれば名簿に載せることは可能だが、同意がない場合は載せていけない。

マイナンバーカードは作らない方が良い?≫

作るか否かは個人の自由だが、作っておくとマイナポイント取得等で得をすることもある。

≪有名大学の同窓会名簿の売買は違法?≫

集める時にどこまで同意を取っているかによる。同意を取った範囲であれば売買も可能。

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 個人情報保護法のそもそもの目的は「個人情報の適正かつ効果的な活用が新たな産業を創出すること、並びに活力ある経済社会及び豊かな国民生活の実現に資すること」で、そのため個人情報の有用性に配慮しつつ個人の権利利益を保護しなくてはなりません。

このことから個人情報を使い難くするものではなく、むしろ「産業での利用を合法化し適正に使えるようにする」ということで、どちらかというと利用を促進するものです。

個人情報の取扱いには、収集、利用、保存、廃棄、それぞれにルールがあり、このルールを知らないと扱えませんが、理解したうえで利用すれば比較的自由に使うことが可能です。車を運転するのに交通ルールを知らないと公道を走れず、知っていればこれほど便利なものはないのと同じことです。

 以上が講義内容の抜粋ですが、個人情報保護法制定の目的は「産業での利用を合法化し、新たな産業を創出すること」だったのですね。私は「企業・団体、個人などから個人の被害を守るためのもの」とばかり思っていましたので、恥ずかしながら目から鱗が落ちる思いです。

今はSNSやネット通販・仮想通貨などが氾濫しており、便利なものは何を利用するにも登録時に個人情報を持っていかれます。ご自身の個人情報を把握とコントロールしきれている人はどれくらいいるのでしょうか。姿形のはっきりしない世界には足を踏み入れたくはないのですが、時代の流れには逆らえないですね。

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 現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

3月11日(木)に行われた第8回オンライン公開講座「個人情報とは」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送中です。明日4月8日(木)まで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方で第9回以降の視聴をご希望の方は是非オンライン公開講座にご参加ください。

また、第9回オンライン公開講座は明日4月8日(木)20時より当笑楽日塾塾生で、現役のビール会社営業マンが「ビールの話」と題してビールの美味しい飲み方と歴史について解説してくださいます。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

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