笑楽日塾の事件簿blog

笑楽日塾の事件簿

就労からリタイアした、又はリタイア間近な男性に読んでいただき、リタイア後も家にこもりきりにならないで社会と繋がりを持つための参考にしていただけたら嬉しく思います。

第3回公開講座「私たちの暮らしと地球温暖化3/8」

このシリーズは2019年10月に行われた講座のご紹介で、「私たちの暮らしと地球温暖化」の3回目を投稿します。

第2章:地球温暖化が進むと?

≪1.既に起きている影響≫

地球温暖化の影響について次の動画をご覧ください。

https://youtu.be/hBwNvTdYYe8

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ご覧いただきました動画でもお分かりのように『これからは気候が大きく変わります』したがって『これからは極端な気温上昇が起き、猛暑日が増加します』また『極端なゲリラ豪雨による洪水も増えます』というように、世界的に見た場合には沢山雨が降る場所があるかと思うと、逆に乾燥する場所も出てきます。

破壊的な台風も起きるようになり、先日の台風15号は千葉県などで停電が多発して大変な被害を受けました。海では海面上昇や酸性化など、気候が影響した様々な不都合な状況が起きてきました。

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日本では最高気温が35度以上の猛暑日が増加しています。先ほども申しましたが、10月になっても30度超えの日が出ている状況です。

1930年代から2010数年の平均を赤い線で示していますが、ご覧の通り最高気温35℃以上の猛暑日が増加していることが分かります。

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赤い線は日本におけるカエデの紅葉日の平均値の推移で、10年間で約3日遅くなっています。広葉樹の葉は寒くならないと紅葉しないわけですが、最近は暖かい日が増えていますので紅葉の時期が遅れてしまい、観光地ではイベントが組めずに困っています。環境省の発表によると『何も対策を取らずに温暖化がもっと進んだ場合』カエデとかモミジの紅葉の見頃がクリスマスと同じ12月25日頃になるとされています。つまりそれくらい寒くなり難いということですが、反して桜は早く咲く傾向になります。

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温暖化は海の生物にも影響を及ぼし、サンゴの白化と藻場の消失に加えその北上が確認されています。サンゴや藻が消失するとそこに共生している小魚などの生物が、生き場を失い死滅してしまいます。

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日本の食糧生産ですが、近頃では農作物に高温障害が発生しています。左側にお米の絵があります。正常なお米は断面が非常にきれいですが、温暖化で高温障害がおこると右のように断面が白く濁ったり、割れたり等の品質低下を起こします。さらには味も低下してしまいます。この写真で右側のリンゴは通常ですと秋に色づきますが、その時期に高温になりますと色づきが悪くなったり生育が遅くなったりします。赤い色のリンゴが赤く色づかなくなってしまい売り物にならなくなりますので、今は高温に適合するような品種改良がおこなわれています。

≪2.影響の将来予測≫

影響の将来予測ですが、怖い話があります。暑さです。

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『現状を上回る温暖化対策を取らなかった場合は、21世紀末には最高気温が30℃以上になる真夏日が増加します』という表です。札幌から那覇までのデータが載っていますが、蕨市は東京に近いので真ん中に赤く囲っている東京のデータが参考になります。この数字の見方は『現在の真夏日の日数は約49日で、もし何もしなかったら約55日に増えます』と、いうことではありません。この約55日は増加日数ですので『49日プラス55日で合計は104日になり、1年間の約3分の1が真夏日になる』という非常に怖いデータを気象庁が出しています。

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日本には大阪湾・伊勢湾・東京湾等大きな湾がありますが、もし温暖化で海面が約60センチ上昇した場合どうなるか。ここには皆様ご存じの通りそれぞれにゼロメートル地帯という場所があります。ゼロメートル地帯とは海面より低い土地のことを言います。現状ではゼロメートル地帯の面積は577平方キロメートルありますが、平均海面水位が約60センチ上昇した場合にはなんと879平方キロメートルになり、その面積は1.5倍に増えると予測されています。地図上で赤く塗られた所は大変なことになりますので、自治体が解決策を考えておられることと思います。

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次は植物になりますが、素晴らしいブナ林で有名な青森県から秋田県に広がっている白神山地のお話です。ブナ林がなぜ大事かと言いますと、秋口にはブナの木の葉が落ちて根元には沢山溜まります。沢山溜まってふかふかな状態になったところに雨が降ると、時間を掛けてゆっくりと土壌に浸透することで浄化作用が起こり、きれいな水が河川に流れて行きます。自然の仕組みは素晴らしいですね。また、白神山地はブナに加えてカエデ等様々な落葉広葉樹で構成されおり、クマタカツキノワグマ・サル等多種多様な動植物が生息しています。

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何も対策をしないで温暖化が進むとこのような動植物の住む森はどうなるのかというと、21世紀末にはブナの生育可能域がどんどん北へ上がって行きます。北の方が気温は低いためブナは北へ移って行きますが、場合によっては人間の手助けが必要かもしれません。現在ブナ林はスライドの日本地図で左側のように赤色の生育可能域は東北地方に多くあります。厳しい対策を取った場合でも0.3~1.7度上昇すると想定されますので、中央の地図のように北海道にも生育可能域が移っています。何も対策を取らない場合は気温が2.6度~4.8度上昇してしまい、右側の地図のように北海道にもほとんどブナ林はなくなってしまいます。

ブナ林にはブナやカエデだけではなく熊や猿・鳥など多くの動物も住んでいますが、海で分けられているため空を飛べる鳥以外は北海道には渡れません。ブナがなくなった白神の生態系は全く変わってしまい、残った動物たちの生活圏もなくなり寂しい白神の地になることが予測されています。

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お米の将来予測(食糧生産)ですが、米収量の地域分布の推計では赤いところにお米の収量が増加するでしょう。温暖化が進むと東北地方や北海道などでは今以上に収量が増加すると思われます。逆に減少すると予測されるのが西日本になります。日本全体では増減地域があるためコメの収量に変化は少ないと思われますが、地域による収量の隔たりが大きくなり、品質は下がると予測されています。そこで農林水産省は高温に耐えられるようなお米の開発を急いでいます。

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地球温暖化が及ぼすリスクになりますが、海面上昇とか異常気象、生態系への悪影響、作物収量への影響等があります。後戻りできない影響も生じると考えられていますが、何℃になると生じるのかは分かっておりません。後戻りできないとはグリーランド氷床の完全な消失等で、これはまだ予測がつかないということになっています。これが融けだしてしまうと海面の水位がぐんと上がることが予測されています。

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本日は以上ですが、次回は18日(土)に「第3章:世界はどう動いているの?」をお送りしますのでご期待ください。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界へ の扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

また、11月11日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第4回「日本人だから知っておきたい箸のマナー」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は12月10日(金)~12月16日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第6回は1月13日(木)20時より、「手漉き和紙の里・探訪記」と題し、当笑楽日塾塾生が「手漉きと機械漉きはどう違うのか?手漉き和紙の材料、作り方」など、手漉き和紙の疑問に答えるとともに、日本の原風景ともいえる全国各地の和紙の里をご紹介いたします。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

第3回公開講座「私たちの暮らしと地球温暖化2/8」

≪私たちの暮らしと地球温暖化

前回に引き続き「私たちの暮らしと地球温暖化」の2回目になりますが、このシリーズは2019年10月に行われた講座内容を投稿しています。

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それでは今日のテーマである『地球温暖化』に入ります。よく気候変動という言葉を新聞等でご覧になると思いますが、気候変動というのは地球温暖化のことです。気候変動は気象ではなく地球温暖化のことで、皆様に分かりやすくお伝えしたいと思いますし、皆様と一緒に私たちの暮らしの中で何ができるかを分かりやすくお伝えしたいと思います。

今日の進行は、

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第1章 地球温暖化はなぜ起こっているのでしょう?

第2章 地球温暖化が進むとどうなるのでしょう?

第3章 世界はどう動いているか?

第4章 私たちは何をすればよいのか?

最後は まとめで完結します。

 

第1章:地球温暖化はなぜ起こっているの?

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ここでおさらいですが、皆様にはクイズに挑戦していただきます。過去132年の間に世界の年平均気温は何度上昇しているでしょうか。132年という期間は1880年から2012年の間のことを指しています。

答えは①0.85℃ ②3.2℃ ③4.8℃ の中からお選びください。

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正解は①の0.85℃で、クイズの答えのグラフに示されているとおり1880年からの2012年の132年間は、多少上下に振れてはいるものの右肩上がりになっていることがお分かりいただけると思います。

(1961~1990年比偏差:世界の地表面(陸地+海)温度の年平均)

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②の3.2℃は東京におけるおおよそ過去100年あたりの気温上昇温度です。東京は過密都市であり道路はアスファルトやコンクリートで加熱され、ビルの中のエアコンからは暖かい風が外に吐き出されています。また、車もたくさん走っており排気ガスの排出量も多く、まさに東京はヒートアイランド都市です。

③4.8℃は21世紀末における世界の気温上昇温度の最大値です。つまり『2100年まで何も温暖化防止の対策を取らないと世界の気温が4.8℃上がりますよ』と予測されています。この数字は2015年12月にパリで開催されたCOP21の席上で発表され、世界中で共有されているものです。

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このスライドの地図は2100年までの気温変化予測で『現状を上回る温暖化対策を取らなかった場合、地図上の地球は真っ赤になってしまいますよ(気温が高くなると色が赤や黄色に変化する)』という世界地図です。この画像は2015年のCOP21で初めて紹介されたものですが、日本の富士通スーパーコンピューター『京』で日本の科学者が作った画像になります。この世界地図の中心はアメリカでもヨーロッパでもなく日本になっており、日本の技術の高さを誇る素晴らしいものです。

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この2枚並べた世界地図は、世界の気温変化予測を色の変化で比較して分かりやすくしたものです。左側が『気温上昇を低く抑えるための対策(CO2排出量をゼロに等しいくらいの対策)を取った場合』で、右側は『現状を上回る温暖化対策をとらなかった場合』のものです。冒頭荒井塾長の挨拶にもありましたが、今年8月の国連環境デイで77ヶ国の首脳が二酸化炭素など温室効果ガスを2050年までに実質ゼロにすると誓いました。これまでの目標は2015年のCOP21の会議で決めた『2100年までにCO2排出量をゼロにしよう』というものでした。しかし右側の世界地図の色の変化でお分かりのように『現状を上回る温暖化対策を取らずに現在と同じ生活を続けた場合』には2050年頃、又はもう少し前から地図上の赤い部分や黄色い部分が目立って多くなり、急激に温暖化の加速が予測されたため目標を50年前倒して2050年にしました。

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このスライドは上記動画の内容を文字にしたもので、大事なところは『気温が現在より低いと青色に、高くなると色が赤や黄色へと変わる』ということです。

下記アドレスをクリックしてシミュレーション画像をご覧ください。

https://youtu.be/Y5oMhfJ5N-A

音声はありませんが、左下の年度の進行と合わせて地図上の色の変化に注目してください。色を赤や黄色に変化させて温暖化の進行を目で見えるようにしたもので、左側と右側を見比べてください。右側の地図では2050年より少し前あたりから急激に温暖化が進むことが分かります。

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左のグラフは2015年のCOP21の会議で初めて公表された『世界の平均気温の変化予測』です。オレンジ色のグラフのように21世紀末まで何も対策をしないと世界の平均気温の変化予測では、気温が2.6~4.8℃上昇することがお分かりいただけると思います。また2050年頃から、又は少し前から急激に上昇することが分かります。なお、下の紫色のグラフのように気温上昇を低く抑えるための対策を取った場合でも、予測では0.3~1.7℃上がってしまいます。このため温室効果ガスの排出規制を2050年よりも少し早めなくてはならないと指摘され、2100年では間に合わないことが分かりましたので今回(2019年8月)の国連の会議で50年早めました。

 

地球温暖化のしくみについて次の動画をご覧ください≫

https://youtu.be/nwXHbl-ARuM

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地球温暖化の要因はスライドの青い部分に書いてある通りですが『地球温暖化は人間活動の影響が主な要因である可能性が極めて高い(95%の可能性)』ということです。数年前までは80%~85%だと論議されましたが、最近では95%が人間活動の影響だという説が主流になりました。人間活動の影響というのは化石燃料(石油・石炭等)を燃やして二酸化炭素の量を増やしたり、森林等の伐採によって二酸化炭素の吸収源が減少することで、温室効果ガスが増えてしまっていることをさします。これはすごく分かりやすいことと思います。

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さて、このグラフの意味は非常に大きく、縦軸はCO2の排出量の累計で、横軸は年代です。左下には赤い文字で『産業革命』と書いてあり、1800年以前はグラフの伸び率が非常に小さくなっています。イギリスで産業革命が始まってからは世界各国で石油・石炭エネルギーをたくさん使って色々な物を作るようになったため急増しました。グラフはOECD、経済移行国、アジア、中南米、中東・アフリカに別れていますが、何れの地域もCO2が急増していることが分かります。地球が誕生してから46億年経ちますが、産業革命以降のわずか200年で壊れ始めてしまったこともお分かりいただけると思います。

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左のグラフのように『二酸化炭素の排出量と気温の上昇は正比例の関係にある』ことが2015年のCOP21における科学者の発表で分かりました。二酸化炭素は排出されても宇宙には飛んで行くことなく、地球の周りに溜まり続けて温室効果ガスになりますのでこれ以上増やさないことが大切です。

また、この原因を作ったのは人間だということがこれらのグラフから明確になりました。その結果、先日国連総会でお話をされたグレタさんを始め、若い人たちが『私達が生きていく地球は大丈夫なのか』と将来を心配し、さらに関心を持って行動するようになったことは喜ばしいことです。

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左のグラフは1960年からの『日本のCO2排出量の推移』で、縦軸がCO2の排出量、横軸は年代です。日本の場合高度経済成長期には自動車産業や家電産業等様々な業界で沢山の製品が作られ、CO2排出量は右肩上がりに伸びました。1970年代のオイルショックで一時期さがったものの、その後のバブル景気で再び伸び始め、さらにリーマンショックでまた下がりましたが今ではまた上がり始めています。エネルギーがないと物を作れませんので、経済を成長させるためにはある意味当然と言えます。

≪動画チャンネル出典:環境省COOL CHOICE≫

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本日は以上ですが、 次回は15日(水)に「第2章:地球温暖化が進むと?」をお送りしますのでご期待ください。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界へ の扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

また、11月11日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第4回「日本人だから知っておきたい箸のマナー」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は12月10日(金)~12月16日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第6回は1月13日(木)20時より、「手漉き和紙の里・探訪記」と題し、当笑楽日塾塾生が「手漉きと機械漉きはどう違うのか?手漉き和紙の材料、作り方」など、手漉き和紙の疑問に答えるとともに、日本の原風景ともいえる全国各地の和紙の里をご紹介いたします。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。(リンクを貼る)

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

第3回公開講座「私たちの暮らしと地球温暖化1/8」

例年ですとノーベル物理学賞の授賞式は12月にスウェーデンの首都、ストックホルムで盛大に行われていましたが、ノーベル財団は今年の授賞式は新型コロナウイルスの影響を考慮し、メダルなどの授与は去年同様に受賞者が居住する国で行うことを発表しました。地球温暖化予測のための大気海洋結合モデルが評価され物理学賞に決定した、日本人の物理学者真鍋淑郎博士と奥様は舞踏会で踊られるのか、失礼ながら心配と楽しみにしていたのですが残念ですね。それにしてもコロナには困ったものです。

コロナとは直接関係ありませんが当ブログも今回101回目に突入しましたので、12月は環境月間として2019年に開催した公開講座「私たちの暮らしと地球温暖化」をとりあげます。

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当笑楽日塾では2019年10月6日(日)蕨市の旭町公民館に於いて「私たちの暮らしと地球温暖化」と題し、アクティブシニアの地域デビューを後押しする「埼玉県 環境アドバイザー」や「環境省 地球温暖化防止 コミュニケーター」等でご活躍されている前田則義様に、地球温暖化に関する問題点をお話しいただきました。この後8回に分けて週2回の投稿を予定していますが、今回取り上げる講演は2019年10月に行われたものですのでご考慮ください。

≪環境公開講座 開会の辞:司会者≫

今年の夏も猛暑・酷暑になり昨日も30℃を越える非常に暑い日になりました。今日も少し熱くなりましたが夏は暑くて当たり前というフレーズも、命に係わる危険度が増す現在では的外れになってきました。

これが地球温暖化によるものだということを完全否定する方は少ないでしょう。その地球温暖化対策という国連の持続可能な開発目標、いわゆるSDGs(Sustainable Development Goals)にも繋がる大きなグローバルイシュウ(地球的規模での解決が必要な問題)を前にして市民一人一人が自分の暮らしの中で何ができるのか。日々この問題に取り組んでいる専門家のお話を伺うことにより我々一人ひとりがこの問題の意識を高め、暮らしの中で一歩を踏み出す機会になればと考えこのような講座を企画いたしました。それでは開会にあたりまして笑楽日塾の塾長荒井貞夫より挨拶をお願いします。

≪開会挨拶:笑楽日塾塾長 荒井貞夫≫

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皆様こんにちは、笑楽日塾の荒井でございます。今日はお忙しい中この環境講座にお集まりいただきまして誠にありがとうございます。

先ほど司会者から3回目の公開講座との話しがありましたが、1回目は今年3月に中山道の話を歴史と文化ということで開催させていただきました。2回目は8月の蕨市市政施行60周年を記念した講演会とシンポジウムでした。3回目となる今回の公開講座は今年の春から準備をしておりましたが、会場の手配等に手間取り今日の開催に至った次第です。たまたま、今この時期に世界中が環境問題に盛り上がっています。その1つとして9月23日の国連環境デイで77ヶ国の首脳が2050年までにCO2の排出をゼロにするという宣言をいたしました。残念ながらこの場に世界の2つの大国が入っていません。1つはアメリカで、もう1つが日本です。アメリカには『あれはフェイクニュースだ。信じるな。無視しろ。』と言っている人がいます。もう1つは我が日本で、先日小泉進次郎環境大臣がニューヨークまで行って総会に出席しましたが、何ら成果もアピールすることもなかったとジャーナリストから批判されています。しかし日本には日本の事情があって2011年に原子力発電が停止したため、今はどうしても火力発電に頼らざるを得ません。経済産業省によると『これからは風力発電太陽光発電等の自然エネルギーを利用する』『火力発電を減らす等の努力をするとともに、2050年には間に合わなくても原発に頼らない政策を前向きに進める』と、政府として誓っています。私は環境問題に素人のため詳しいことは分かりませんが、今日は埼玉県環境アドバイザーの前田様が分かりやすく解説してくださいますので是非ご期待ください。一緒に学びたいと思いますのでよろしくお願いします。

≪講演者紹介:司会者≫

それでは講演者前田則義様のご紹介をいたします。前田様は会社にお勤めのときに環境問題に係わっておられた関係で、環境の問題に関心を持たれて現在に至っておられます。現在は埼玉県の環境カウンセラー協会に所属され、環境省の環境カウンセラーや埼玉県の環境アドバイザー・環境省地球温暖化防止コミュニケーター等、環境の専門家としてご活躍されています。

2年前に埼玉県の共助社会づくり課が中心となって立ち上げた『地域デビュー楽しみ隊』というアクティブシニアのための組織が出来、私はその地域デビュー楽しみ隊に前田様と共に参加してお知り合いになった次第です。今日は自分事として環境を考える機会にしたいと思いますのでよろしくお願いします。

それでは講演に入らせていただきます。前田様よろしくお願いします。

≪講演:埼玉県環境アドバイザー 前田則義様≫

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皆さまこんにちは、只今ご紹介をいただきました前田と申します。本日はよろしくお願い致します。

最初にこのような素晴らしい機会を作っていただきました笑楽日塾荒井塾長様、笑楽日塾の皆様に熱く感謝申し上げます。ありがとうございます。

さて先ほど塾長もお話しされていましたように、先月末には国連の温暖化対策サミットが開催され、スウェーデンの16才の少女グレタさんが各国の代表を前に涙の演説をされたことをご存じと思います。私は彼女の演説の全文を読みましたが、まさにその通りで『若いのにさすがだ』と思いました。おそらく皆様も同じように感じられたことと思います。

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さて本日のテーマは『私たちの暮らしと地球温暖化』で、流氷に乗って流される白熊君の絵を用紙しました。私はこれからご覧いただくスライドの内容を勤務会社内の環境教育でかなり使っていましたが、その内容は日毎に新しいものに変わっています。今回は今年3月に環境省が改訂した最新バージョンのものをご覧いただきますが、グレタさんが話された講演の裏付けの話にもなります。

私の話は皆様に少し厳しい内容になると思いますが決して将来に悲観することはありません。人には解決する知恵があります。また温暖化と聞くと他人事と考える方も大勢おられます。今日のお話を聞かれた皆様は自分事として考えていただき、本日から皆様の出来ることを是非実践していただきたいと思います。

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それではスライドを切り替えると変な数字が出てきました。

Q:これが何かお分かりになりますでしょうか。

荒井塾長:埼玉県熊谷市の温度ではないでしょうか。

A:講師、前田則義様:今塾長が正解を答えられました。この数字は昨年の7月23日(大暑の日)に日本で最高気温を記録した熊谷市の気温です。

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日本経済新聞によりますと『埼玉・熊谷市で41.1度、観測史上最高 東京・青梅40.8度』 2018/7/23 13:20 (2018/7/23 18:03更新)

一年で最も暑さが厳しいとされる「大暑」の23日、日本列島は引き続き広い範囲で高気圧に覆われ、午後2時23分に埼玉県熊谷市で国内の観測史上最高となる41.1度を記録した。午後1時29分には東京都青梅市で都内初の40度超えとなる40.8度を記録した。午後1時40分に岐阜県多治見市でも40.7度を記録するなど、各地で猛烈な暑さとなった。

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国内の過去最高は2013年8月の高知県四万十市の江川崎で観測した41.0度で、東京都内の過去最高は04年7月に東京都心と練馬区で観測した39.5度だった。午後5時までの主な各地の最高気温は、甲府市が40.3度、埼玉県寄居町群馬県桐生市が39.9度。東京都心は39.0度、名古屋市39.6度、大阪市37.2度だった。(出典:日本経済新聞2018年7月23日より一部抜粋)

熊谷市の最高気温41.1℃は5年前に記録した高知県四万十市の41.0℃より0.1℃上がっただけですが、実はこれは大変なことなのです。今年は10月になっても30℃越えの日があり、毎日が暑くて大変ですね。

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私は今コミュニケーターのバッジを付けていますが、コミュニケーターになったきっかけは勤務していた会社で20年近く前から環境問題に係わっていたことです。すると今私たちが何を行わなければならないかということが分かってきました。ご覧のスライドにはブルーの文字で書いてありますが『次世代の子供たちが、この地球でいつまでも暮らせるよう私たちが今出来ることを、多くの方にお伝いしたいと思います』ということで、子供たちに未来永劫この地球を残したいということです。

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長くなりますので、本日から8回分けて投稿いたします。なお、次回は11(土)に「私たちの暮らしと地球温暖化」をお送りしますのでご期待ください。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

また、11月11日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第4回「日本人だから知っておきたい箸のマナー」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は12月10日(金)~12月16日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第5回は12月9日(木)20時より、「新幹線電車発祥地はどこですか」と題し、当笑楽日塾塾長荒井貞夫が「57年前にいきなり時速210kmを実現して世界をアッと言わせた夢の超特急・新幹線電車の発祥の地は何処か、新幹線電車が作られた工場は何処にあったのか、新幹線電車の工場は、何故その場所だったのか。新幹線の開発者・十河信二国鉄総裁と島技師長はなぜ開業式に出席出来なかったのか」など隠れたエピソードをご紹介いたします。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

100回記念号

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当ブログ「笑楽日塾の事件簿」も今回で100号目になりました。いつまで続くのか、はらはらしながら始めたブログですが何とか100回目の原稿を投稿することが出来ました。ボケ防止、暇つぶし、備忘録と考えて書き始めたブログにも次第に力が入り、今では真剣に地球温暖化問題にも取り組むようになったことは驚きです。

笑楽日塾とは 埼玉県南部に位置し、全国の市の中で最も面積が狭く、人口密度は全国の市町村で最も高い蕨市で活動する『就労からリタイアした、又はリタイア間近な男の集団』です。

タイトルは『笑楽日塾の事件簿』などと大層な名前を付けましたが、殺人事件は起きませんし名探偵も登場しません。ミステリー好きな管理人の単なる気まぐれですので気楽にお付き合いください。

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毎月1回一堂に会して行われていた笑楽日塾の塾会も、新型コロナウイルス感染拡大の影響で集まることが出来なくなり、ZOOMミーティングに変えて開催することになりました。ZOOMに変えると更に上を目指す目標も見え「塾生以外の方とも交流を深めたい」と、オンラインによる公開講座の開催に至ったことは流石です。講座の内容は都度当ブログでも紹介していますのでご一読ください。

当初は高齢者の地域活動参加のキッカケ作りに役立ちたいとの思いで書き始めたブログですが、時の流れは恐ろしいもので内容も最近は少し方向を変えはじめ、SDGs 17ゴール13番目の地球環境問題にも多くのスペースを割くようになりました。これには子供たちの未来に私たち大人が禍根を残してはならないとの思いからです。「誰ひとり取り残さず解決し、美しい地球を後世へ繋ぐ。」素晴らしいフレーズですね。笑楽日塾では2018年の暮れ頃からSDGsの言葉が塾会の話題に上がり、その後は塾生全員で勉強会を重ねてきました。

2019年10月には埼玉県環境アドバイザーの前田則義様をお迎えし「地球温暖化と私たちの暮らし」と題して市民公開講座を開催し、市民の皆様に問題を提起しました。

今ではタイミングもぴったりに、2021年10月5日マスコミが一斉に報道した『日本人の物理学者真鍋淑郎博士が嘗て発表していた「地球温暖化予測のための大気海洋結合モデル」が評価され、ノーベル物理学賞受賞が決まった』とのニュースで盛り上がりました。

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後追いの感はありますが、 我が蕨市も広報誌「広報WARABI」2021年11月号にSDGs 12番目の「作る責任 使う責任」の特集が取り上げられています。大変すばらしい内容ですので「SDGsの企画はこれからも続けて欲しい」と望んでいます。

なお、埼玉県でSDGsの先輩格行政、三芳町の「Miyoshi(広報みよし)」には2019年12月号に特集記事が載っています。これを見た時には身震いするほどの刺激を受けました。

https://www.city.warabi.saitama.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/007/052/202111honshi.pdf

https://www.town.saitama-miyoshi.lg.jp/town/koho/2019_12.html

当ブログは笑楽日塾の活動を現在と過去に行ったり来たりしながら脈絡なく書きなぐりますので、個人情報保護重視の観点から多少理解し難いことがあるかもしれません。ご承知おきください。

なお、毎週水曜日の週1回投稿を基本としていますが、時々都合により複数回の投稿になります。前後の脈絡もなく、気まぐれな取り留めのないブログですがお手すきの時にでもお立ち寄りください。

2021年12月4日

≪ 重 要 ≫

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

町内の清掃作業

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2021年10月24日、蕨市で活動する37町会の1つ「中央一丁目旭町町会」の壮年部が主催する、町内の清掃作業が行われました。今回の参加者は34名で京浜東北線沿いの雑草除去とごみ拾い。フェンスに絡まった弦は頑強にしがみついており、中々手ごわいものでした。フェンス際に生えた雑草には隠れるように、タバコの吸い殻や空カン・ペットボトル・ビニール袋などが捨てられており、これらのごみを川や海までたどり着く前に集めたことは、大変有意義だったと自負もしております。

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当日は快晴無風の秋晴れのなかでの作業でしたが、コロナ感染防止で静まりかえっていた地域に大勢の方がボランティアとして参加してくださり、陽光が降り注ぐ中で軽く汗をかきながら一時間あまりの作業となりました。

今回の清掃活動には「日本たばこ産業川口支店」からも、3名の方が町会の趣旨に賛同し参加してくださいましたことに感謝しております。

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また、この日は町会の自主防災委員会の委員長他、役員数名が文化ホール「くるる」南側の小さな防災公園内に設置された、地下倉庫の排水作業を約一時間行ってくださいました。

私も中央一丁目旭町町会の一員で、もちろん今回の清掃活動に参加しました。私以外にも笑楽日塾の塾生は荒井塾長他4名が居住しておられ、当日は皆さんが参加して汗をかきながらご活躍されていました。

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当ブログ「笑楽日塾の事件簿」も最近はSDGsについて取り上げることが多くなりました。今回の清掃活動はSDGsのゴール13番目「気候変動に具体的な対策を」と、14番目の「海の豊かさを守ろう」について多少なりとも役立ったものと思います。

新型コロナウイルス感染収束後は地球環境を守るため世界中の人々が、様々な活動の輪を広げていくものと思います。まずは町内の清掃から。これからに期待しましょう。

(上記内容は荒井塾長のレポートを参考にさせていただきました。)

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なお、笑楽日塾の塾生には町会が違うため今回の清掃に参加していないものの、地元の町会で代表を務めて公園の清掃や整備に頑張っている方もおられます(後日当ブログ内でご紹介します)。

埼玉県内には快適さや豊かさの実現に向け、地域の人々が協力し、自主的な清掃美化活動を行っている団体が多数あります。

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埼玉県は県内清掃美化活動の一環として「地域清掃気軽に登録制度」を作り、地域の環境を美しく保つことで私たちの暮らしに、今まで以上の快適さや豊かさの向上に努めています。

県のホームページによりますと、普段、皆様が行う地域清掃活動について「地域清掃気軽に登録制度」(正式名称:埼玉県地域清掃活動団体登録制度)を設けており、「多くの団体の皆様の登録をお待ちしています」とのこと。

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登録できる団体としては「構成員が5名以上」「活動頻度が年1回以上」だそうで、ハードルはかなり低いようです。なお、登録した団体には多少の清掃物品を支援する制度もあるようですし、活動内容はホームページ上で紹介してくれています。

新型コロナウイルス感染症が流行する中、清掃活動に取り組んでいいただいている皆さまが安心して活動いただけるようにと、県では活動団体のご協力のもと10のポイントを策定していますのでご紹介します。

ちなみに、この「地域清掃気軽に登録制度」には蕨市からも小学校が2校、中学校は1校、企業数社が登録しています。

この制度がもっと多くの方に認知され「県内清掃美化活動」が全県の行事に広がったら素晴らしいことになりますよね。

(県のホームページを参考にさせていただきました。)

https://www.pref.saitama.lg.jp/a0507/seiso/kigaru.html

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

また、11月11日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第4回「日本人だから知っておきたい箸のマナー」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は12月10日(金)~12月16日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第5回は12月9日(木)20時より、「新幹線電車発祥地はどこですか」と題し、当笑楽日塾塾長荒井貞夫が「57年前にいきなり時速210kmを実現して世界をアッと言わせた夢の超特急・新幹線電車の発祥の地は何処か、新幹線電車が作られた工場は何処にあったのか、新幹線電車の工場は、何故その場所だったのか。新幹線の開発者・十河信二国鉄総裁と島技師長はなぜ開業式に出席出来なかったのか」など隠れたエピソードをご紹介いたします。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

オンライン公開講座PartⅡ第3回「海外コンサルタント生活 タイ、カンボジア編4/4」

今回はカンボジアの首都プノンペンの生活や観光地、旅行で伺ったときのお土産の一押しを紹介してくださいます。最後はいつものようにQ&Aをお楽しみください。

≪ここからは生活面についてお話しします≫

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私の任期は8か月でしたがその間にスタッフの結婚式があり、お呼ばれした時にビールを飲んでいる様子です。スタッフの慰労会も行われ、カラオケも歌いました。昔は「北国の春」と「昴」がカラオケの定番でしたが、今の若いスタッフ歌えません。「涙そうそう」が少し歌われている程度です。

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写真はワットプノンで、私たちの宿舎や現場の近くにありました。元々プノンペンというのは信心深いペンさんというご婦人が、川から仏像を拾ってきて近くの丘(プノン)に祀り、このことから「ペン婦人の丘」を意味する「プノンペン」になったそうです。ワットプノンはワット(寺院)とプノン(丘)を意味しているとのこと。

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プノンペンは東洋のパリと言われる位ですから、街並みはそれなりに綺麗です。トレンサップ川沿いの街並みも綺麗に整備されています。

 

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これは5月のトレンサップ川の写真で、水位は低く川沿いも綺麗に整備されています。上流に向けて撮影されたもので、奥の方に日本が作った日本橋という橋が架かっています。また、更に上流にはアンコールワットを訪れる時の拠点で州都シェムリアップがあります。

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カンボジアではまだオリンピックは開催されていませんが、プノンペン市内には「オリンピック広場」や「オリンピックスタジアム」があります。一番盛んなスポーツはサッカーです。本田圭佑が総監督をしている時期がありましたが、私の赴任中の時期のことでした。

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都庁舎の隣には郵政省があり、入り口にはシアヌーク殿下と王妃や現国王の写真が飾られています。プノンペンの駅前で奥には駅舎が見えます。鉄道はまだまだ貧弱で運行の時間もはっきりしていませんけれども立派な駅舎がありました。

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プノンペン市内には大きなマンションが中国資本で沢山建っています。40階近いツインのアパートメント も見えます。

 

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市内の道路にはそれぞれ名前が付いており、ロシア道路、シャルル・ドゴール道路、フランス大使館近くにはフランス道路、マオ・ツォードン(毛沢東)道路などの名前が付いたものがありました。

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11月のトレンサップ川で今度は下流に向いていますが、右側の大きなホテルの先約4kmでメコン川との合流になります。

11月上旬には3連休があり、この時に合わせて開催される「水まつり」というお祭りが開催されます。

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この時はカンボジア各地から大勢の人が集まり、写真のようなボートレースが行われます。この大きなボートには70人くらいの漕ぎ手が乗っています。他にもボートの種類によって5人位のものや20人位のもの他いろんなものがあります。祭り当日はすりなど犯罪の被害に遭いやすいので「近寄るな」と大使館からの通達も出ていました。

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街の中は写真のようなプレートが貼られた建物がありました。これはJICAの実績で「洪水対策工事」のモニュメントで、洪水対策のポンプ室を作ったというものです。

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プノンペンの北にはトレンサップ川を渡る橋があり、ここもJICAが行った工事で「チュルイ・チョンバー橋(日本橋)」日本の大林組が架けました。ここには日本橋と中国橋が並んで作られています。日本橋が先に作られましたが内戦の影響で一度落橋してしまい、その後修復したものです。2014年には中国が新しく橋を併設したため負けてはならじと、日本も2017年から拡幅と補修を行いました。今では日本橋と中国橋それぞれ片側各2車線あり、上下車線とも4車線になっています。

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都庁の中庭で日章旗の付いたバスを見つけました。珍しいので思わず写真を撮ったのですが、日本がいろいろな支援をしている中にバスの供与というものがあるんですね。バスには扇子に日章旗カンボジアの国旗を描いたシールも付いています。JICAは交通網の整備他、様々な支援を一生懸命行っているようです。

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カンボジアに行くと様々なお土産がありますが、私の一押しはタマリンドクッキーです。カンボジアアンコールワットを売りにしていますので、アンコールクッキーやアンコールビールなど様々な物にアンコールの名を付けています。しかし、このタマリンドクッキーにはアンコールの文字はありません。タマリンドはサヤエンドウのような形をしたマメ科被子植物で、このクッキーはタマリンドの甘酸っぱい実を練り込んであるレモン風味のするクッキーです。10枚入りで1.5ドル、20枚入りで3ドルでした。プノンペンには北と南にイオンの大きなショッピングセンターがありますので、そちらでお買い求めになられては如何でしょうか。

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ODAのシンボルマークです。先ほど申しましたように「From the People of Japan」(日本から応援していますよ)それから「Official Development Assistance」(ODAですよ)というプレートが開発途上の国ではあちこちで見られると思います。旅先で目に触れましたら「ここでも日本が貢献して頑張っているんだな」と思いだしてください。

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バンコク同様プノンペンでも休日は専らゴルフで心身ともにリフレッシュしていました。

ご清聴ありがとうございました。

 

≪Q&A≫

Q1:現地ではゴルフも楽しまれたようですがキャディさんは女性でしたでしょうか、それとも男性でし たでしょうか。また、プレーフィーはどれくらいでしたでしょうか。

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A1:カンボジアではクラブハウスから紹介された女性にお願いしていました。私は仕事がお休みの土曜日か日曜日にプレーしていましたが、プレーフィーは電動カート付きで70ドル。プレー終了後にチップとしてキャディさんに10ドルお渡ししました。

Q2:タイはタイ文字という独特の文字がありますが、カンボジアも独自の文字を持っているのでしょうか。

A2:タイにはタイ語があり、カンボジアにはクメール語があります。カンボジアのエンジニアに「タイ語は読めるか」と聞いたら「半分くらい読めるが意味は分からない」と言っていました。似ているようですが実は違うんですね。あと、ラオスにはラオス語もありまして、これはタイ語に近いのでヴィエンチャンに行くとタイのバーツが使えたり、タイの新聞が売られていたりします。

Q3:現地で雇われたスタッフの収入は日本と比べた場合どれくらいのものでしょうか。

A3:タイの場合で半分まで届きません。カンボジアはもう少し低いですね。

Q4:ブータン国民の幸福度は有名ですが、タイやカンボジアの人々の幸福度は直感的にどんなものだとお思いですか

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A4:確かに収入は日本と比べた場合には低いです。しかし、皆さんは大変に幸せそうです。私たちはタイでもカンボジアでも現地スタッフを短期で雇うことになりますが、皆さんは期間が短いことを全く憂いていません。例えばバンコク東部外環状道路国道9号線改修工事で働いた」という証明書を貰えば次のステップに進めると考えるからです。また、次の仕事はすぐに見つかるので彼らに不安感はありませんでした。

Q5:JICAが事業を行ったところに「From the People of Japan」と書かれたプレートがありました。これには「the People」と付いているのですが、私は日本のことを「the People of Japan」というのを初めてみましたので、これには何か特別な意味があるのか疑問に思いました。私も十数年前にJICAのボランティアでバヌアツに行きましたが、その時には「the People」という文字はなかった様に記憶しているのでお聞きしてみました。

A5:このプレートのロゴはJICAから指定されたものですので、特別の意味があるのかそれともないのかは私には分かりません。お答えにならなくて申し訳ありません。

 

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街中が綺麗に清掃されていることにびっくりです。日本も綺麗な方だと思っていたのですが、プノンペンにはかないそうもありません。ごみを減らすこともSDGsですね。

水まつりに70人で漕ぐボートレース、すごい迫力でしょうね。一度見たいものですが犯罪に巻き込まれるのは遠慮したいですね。また、タマリンドクッキーも未知の味のようですので興味があります。

今回はODAとJICAについて教わりました。普段何気なくテレビのニュースや新聞などで見聞きしているフレーズですが、知っているようで実は大して知っていないということが良く分かりました。何事にも貪欲に興味を持ちたいものです。講演の後にふと思いついて調べてみたのですが「青年海外協力隊」もJICAの事業の一つとのこと、多くの日本人が海外で活躍されていることを知り嬉しく思いました。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

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また、11月11日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第4回「日本人だから知っておきたい箸のマナー」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は12月10日(金)~12月16日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第5回は12月9日(木)20時より、「新幹線電車発祥地はどこですか」と題し、当笑楽日塾塾長荒井貞夫が「57年前にいきなり時速210kmを実現して世界をアッと言わせた夢の超特急・新幹線電車の発祥の地は何処か、新幹線電車が作られた工場は何処にあったのか、新幹線電車の工場は、何故その場所だったのか。新幹線の開発者・十河信二国鉄総裁と島技師長はなぜ開業式に出席出来なかったのか」など隠れたエピソードをご紹介いたします。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

オンライン公開講座PartⅡ第3回「海外コンサルタント生活 タイ、カンボジア編3/4」

今回からはカンボジア プノンペンの信号機工事のお話です。カンボジアは経済成長に伴い自動車台数が増加しており、特にプノンペンでは交通渋滞が深刻な問題となっているとか。特に朝・夕のラッシュ時には市内のいたる所で渋滞が見られるそうですが、その解決方法をお話しくださいます。

≪3.カンボジア プノンペン信号機工事≫

・案件の概要です。

カンボジアの首都プノンペン市は、信号機の整備と交差点の改良、立体交差の建設など交通改善施策に取り組んできました。

しかし、プノンペンの各交叉点は信号機や制御システムが統一されていないため、交通量の流れと無関係に信号が表示されていました。これらが交差点と交差点の間の車両の滞留と交通渋滞の悪化や交通事故死亡者数の増加を招き、深刻な問題になっていました。

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プノンペンはそんなに大きな町ではありません。7km×6km位の小さな首都で、ここには元々69個の信号機が設置されていました。信号機はカンボジア独自の物の他、フランス、中国、アメリカ、その他様々な物が7種類69個設置されていました。今回JICAはその中の64か所を取り替えた他、新たに45か所を追加し、プノンペンの南側を東西に走る国道1号線沿いにも6か所を追加して合計115か所の工事を行いました。その115か所の新しい信号機から交通の情報を1か所に集め、管制制御する交通管制センターの整備を行いました。ちなみに国道1号線も日本の支援によって作られたものです。

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信号機は26基に車両監視のカメラが付いています。それらを光ファイバーケーブルでプノンペン都庁舎の中にある交通管制センター管制室と繋ぎ、このネットワークでセンターからリモートコントロールするという工事でした。

上の写真は都庁舎です。都庁舎は複数の建物に分かれていますがこの建物の9階に交通管制センターが設置されています。

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都庁舎の中にはなぜか鹿と銃のモニュメントがありました。この銃は何処を向いているのかと聞いてみても、どなたも答えてはくれませんでした。

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工事の内容は単純ですけれども、信号柱を立て、信号機を取り付け、光ファイバーケーブルで繋ぐということです。これらは日本が調達したタイからの輸入品です。

私は後半の8カ月しかおりませんでしたが、赴任した頃にはほとんどの工事は終わっていました。我々が行った工事範囲は交差点の中の舗装や整備をすることでした。

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もちろん交差点の外側にも不具合があれば直しますし、混雑する大きな道路は中央分離帯の工事を行いましたが、広範囲の道路工事までは含まれていませんでした。

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プノンペンはオートバイが沢山走っているため、オートバイが原因の事故が多くあります。

ほとんどの信号機は6灯式で、単純な交差点には3灯式のものもありますが、左折帯や右折帯があるような道路では6灯式のものが使われています。

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信号機の上にはさらに信号柱を伸ばして車両の検知器と監視カメラが付いています。

歩道の信号機も我々の工事の範囲内です。シンプルなものでは駆け足をするような絵のものがあり、パカパカ点滅はしますがそれほどモダンではありません。

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プノンペンはオートバイやトゥクトゥクが走り、高層ビルも建ち始め、古いものと新しいものが混在した活気のある街でした。ちなみにトゥクトゥクは乗っている人は快適なんでしょうが、周りを走る車やオートバイにとっては厄介な代物のようです。

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交差点で信号柱が道路に近い所では写真のようなトラ模様の防護柱を設置しました。各信号にはコントロールボックスが付いており、そこには「From the People of Japan」と書かれたシールが貼られています。皆様もプノンペンに行かれた折には信号だけではなく、コントロールボックスに貼られたシールを是非確認してください。

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コントロールセンターです。モニターは12の画面に分割されており、左側の6画面に映っている地図の中には車両検知器から送られてきた混雑状況が赤や青の点で表示されます。右側の6画面には26か所のカメラから送られてきた絵が出ます。このカメラは角度を変えたり拡大や縮小することも出来ます。警察も使用する権利を持っているようですが、基本的には交通管制として使われます。このセンターから混んでいる所と空いている所を調整することが出来ることになります。

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竣工式です。工事は12月に終わったため私は帰任していましたが、翌年の8月頃に写真のような竣工式が行われ感謝状をいただきました。

 

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1年後の瑕疵検査には私も参りましたが大きな瑕疵はありませんでした。なお、交通事故や災害で信号機が壊れたとか映像が映らないとかは瑕疵には当たりませんので客先の方で直していただいております。

 

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プノンペンの街中を走るオートバイとトゥクトゥクの迫力はテレビの画面からもすごさを感じさせられますね。 信号機が整備されたことで交通事故が無くなることを願っています。また、これにより交通状況が改善をされ、経済活動が活発になって欲しいものです。

次回はプノンペンでの生活やカンボジアの観光地、旅行に行かれた際のお土産などを教えてくださいます。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

f:id:jiajiawarabi:20211007171247j:plainf:id:jiajiawarabi:20211007171307j:plainまた、11月11日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第4回「日本人だから知っておきたい箸のマナー」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は12月10日(金)~12月16日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第5回は12月9日(木)20時より、「新幹線電車発祥地はどこですか」と題し、当笑楽日塾塾長荒井貞夫が「57年前にいきなり時速210kmを実現して世界をアッと言わせた夢の超特急・新幹線電車の発祥の地は何処か、新幹線電車が作られた工場は何処にあったのか、新幹線電車の工場は、何故その場所だったのか。新幹線の開発者・十河信二国鉄総裁と島技師長はなぜ開業式に出席出来なかったのか」など隠れたエピソードをご紹介いたします。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

オンライン公開講座PartⅡ第3回「海外コンサルタント生活 タイ、カンボジア編2/4」

前回は「日本の国際協力ODAとJICA」についてでしたが、今回はタイ バンコク高速道路改修工事についてお話しくださいます。バンコクの大半は海抜ゼロメートル地帯だそうですので心配は尽きませんが、最近は日本でもゲリラ豪雨による洪水が頻発しており、バンコクのことを他人ごとと言ってはいられません。バンコクでは洪水が起きた場合を想定し、どのような対策を取ったのでしょうか。また、後半はバンコクでの生活やタイの観光地を紹介してくださいます。

≪2.タイ バンコク高速道路改修工事≫

・案件の概要です

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タイ王国では2011年7月から断続的に降り続いた80年に一度と言われる記録的な大雨により、10月以降は首都バンコクをはじめ、多くの工業団地が集積するアユタヤ県及びその周辺など多くの地域が洪水による被害を受けました。

同年10月に日本政府は洪水収束後の支援について調査団を派遣し、首都バンコク東部の自動車専用道路(国道9号線、全長約63km)のうち、冠水した30kmを対象に改修することとしました。

設計方針は、2011年の洪水と同規模の洪水に対しても、北行き4車線を中央で分けて南北2車線ずつの交通が共用できるようにする。ということで北行き4車線の路面の高さをかさ上げすることとしました。

2011年は日本でも大きな震災で壊滅的な被害を受けた年ですが、バンコクは大変な洪水に見舞われました。バンコクの北にあるアユタヤ県や東南に位置するチョンブリー県は、日本の自動車産業を始め精密機械工業が多く進出しているため、洪水により大変な被害を受けています。また、この辺りには高台がありませんので写真でもお分かりのように、沢山の車が人工的に作られたインターチェンジ等に避難していることが分かります。

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次は工事の位置図ですが、バンコクの拡大図をご覧ください。バンコクの周りには環状道路が走っています。バンコクの北にあるアユタヤ県には多くの工業団地があります。この工業団地で使われる材料等の入荷や完成品の出荷は、高速道路9号線を南に下ったレムチャバン(地図の右下)という港を経由して輸出入することになります。

・工事の概要です

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この写真左はプロジェクト契約時の様子で、タイ国のダイレクターでサイナーと右側は請負業者の代表者です。セレモニーがタイのバンコクで行われました。

次の図は晴天時と洪水時の高速道路の様子を描いたもので、北から南を見たものです。片側の4車線だけを砂利やアスファルト等でかさ上げし、平均45cm高くしようということです(図では右側車線の北行きをかさ上げしています)。

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2011年の洪水は80年に一度の大雨のため起こった大洪水でしたが、かさ上げしてこの時と同程度の雨が降った場合でも北行き4車線は路肩程度で水位が止まるようにしました。水没を免れた北行き4車線の中央に分離帯を置き、南行き2車線と北行き2車線に分けて通行しようというのが今回のプロジェクトの設計思想になります。

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この図のように既存の舗装構成を新設舗装構造のようにかさ上げを行います。既存舗装構成は下から順に下層路盤という20cmの砂利の層があります。25cmの上層路盤という砂利の層があります。さらに10cmの下層アスファルト、5cmの基層アスファルト、5cmの表層アスファルトがあります。

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新設舗装工事を行うために既存のアスファルト部分の3層をめくって壊し、20cmのサブベースという砂利の層、25cmのベースコースという砂利層を設け、その上には既存舗装構成と同じように10cmの下層アスファルト、5cmの基層アスファルト、5cmの表層アスファルトで45cmのかさ上げを行います。最後にアスファルトフィニッシャという機械でアスファルトを舗設し、転圧機で固めて完成です。

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改修工事完了の写真を見ていただくと左側車4線がかさ上げされて高くなっているのがお分かりいただけることと思います。

私が関わっていたのは2013年から2015年まででしたが、2014年5月20日にタイでは軍事クーデターが起こりました。我々が仕事をしていた事務所は、工事をしている道路のインターチェンジの中央にありました。

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そのオフスは軍に占拠されてしまい、軍からは『おまえたちはここにいて仕事をしていてもいいが静かにしていろ』と言われる羽目に。JICAに報告したら『1週間ほど事務所に行くな』と言われ、私たちは暫く仮事務所にいました。軍人は片時も銃を離さないためトイレで一緒に用を足したときは少し不気味でしたが、軍隊も一週間くらいで別なところに移りましたので安堵したという経験もしました。

≪ここからは生活面についてお話しします≫

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私が住んでいたところは都心から少し北へ行った地下鉄のホイクアンという駅に近い、40階建ての大きなコンドミニアムで50㎡位の部屋でした。

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基本的には自炊ですので毎週日曜日には写真(居住地近くの街並み)の右側に見えますBig Cというスーパーマーケットにリュックをしょって買い物です。特に1階のフードコートなどは人も大勢来ており、かなりの賑わいでした。

ホイクアンは都心からかなり離れているのですが、途中にはこのような大変モダンな歩道橋があります。

象さんはタイの生活にも信仰にも欠かせない存在で、バンコクの町中至る所に写真のような祠がありました。

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また、バンコク市内には85階建てのホテル他高い建物が沢山あり、まさに近代的なアジアン都市です。

私は単身赴任でしたので家族はもちろん、友達も度々遊びに来てくれました。そんなときに案内する旅行先をご紹介します。

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まずは近い所ではバンコクの北にあるアユタヤですね。ここにはワット・マハタートという木の根っ子に仏像の顔が飲み込まれたような、“奇跡の仏頭”として知られる寺院があります。アユタヤではこういう古い遺跡も沢山見ることが出来ます。

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アユタヤからは少し南になりますが、数多くの宮殿を見ることが出来るバンパイン宮殿群があり、ゴシック風の宮殿が魅力的です。樹木の葉をうまく使って造形して象さんの形に作ったものもあり、大変見栄えのする憩いのある宮殿です。

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バンコクからは160km程離れた所にあるパタヤは、車だと2時間ちょっと位です。夜の街は正に華やかでにぎやかな街です。

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サムイ島というところもあります。バンコクからは少し離れていますのでここには飛行機で行きました。ベトナムカンボジア・タイ・マレーシアに囲まれたタイランド湾はあまりきれいな海ではありませんが、ここはココナッツアイランドといって少しきれいなところがあり、落ち着いた島でした。

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なお、 水はあんまりきれいではないのですが、有名なのはやはりプーケットですね。ここには大きな五つ星ホテルも沢山あり、欧米からの旅行者も沢山来ておられました。

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隠れた保養地になりますが、バンコクから200km位の所にホアヒンがあります。ここには王室の別荘や立派なゴルフ場などがあり大変落ち着いたところです。しかし残念なことに私はここのゴルフ場には行っていません。

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バンコク市内の王宮です。ここには観光客が沢山来られて何時も賑わっています。私が滞在していた頃は国王が体調を崩されていたとのことで、新聞などには『お元気になってください』という文字が並んでいました。

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少し西になりますがミャンマーとの国境近くに「戦場に架ける橋」で有名なカンチャナブリーがあります。ここにも家族が来た時やお友達が来られた時には必ず案内しました。バスで3時間半ほどかかるため少し遠いのですが、お連れしていました。

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バンコクでの余暇は専らゴルフを楽しんでいました。施工業者さんもプレーする方が沢山おられましたので。

 

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バンコクの幹線道路が埋没しないように行った「かさ上げ工事」は素晴らしいですね。また、タイの数々の観光地を紹介していただきました。「カンチャナブリー」ウイリアムホールデンが主演した映画「戦場に架ける橋」は見ていませんが、クワイ川マーチはあちこちで耳にしたと記憶しています。ちなみにウイリアムホールデン丹波哲郎と共演した「第七の暁」が好きです。

次回24日(水)はカンボジア プノンペンの信号機工事のお話です。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

f:id:jiajiawarabi:20211007171247j:plainf:id:jiajiawarabi:20211007171307j:plainまた、11月11日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第4回「日本人だから知っておきたい箸のマナー」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は12月10日(金)~12月16日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第5回は12月9日(木)20時より、「新幹線電車発祥地はどこですか」と題し、当笑楽日塾塾長荒井貞夫が「57年前にいきなり時速210kmを実現して世界をアッと言わせた夢の超特急・新幹線電車の発祥の地は何処か、新幹線電車が作られた工場は何処にあったのか、新幹線電車の工場は、何故その場所だったのか。新幹線の開発者・十河信二国鉄総裁と島技師長はなぜ開業式に出席出来なかったのか」など隠れたエピソードをご紹介いたします。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

オンライン公開講座PartⅡ第3回「海外コンサルタント生活 タイ、カンボジア編1/4」

2021年10月14日(木)20時より、当笑楽日塾塾生が「海外コンサルタント生活 タイ、カンボジア編」と題し、タイ・バンコク高速道路改修工事とカンボジアプノンペン信号機工事について、工事概要とコンサルタントについて、また当地での生活ぶり等を紹介してくださいました。

JICAの活動はテレビのニュースなどで時々耳に入って来ることはありましたが、その詳細を知ることはありませんでした。しかし、今回のお話で開発途上国などへの貢献を詳しく教えていただき感謝です。

講演の内容を4回に分けて、本日より週2回(水曜日と土曜日)投稿します。

≪荒井塾長挨拶≫

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皆様今晩は、笑楽日塾の荒井貞夫でございます。今夜はオンライン公開講座にご参加いただき、誠にありがとうございます。オンライン公開講座PartⅡ第3回目の開催に当たり一言ご挨拶申し上げます。いつもは笑楽日塾の紹介画像をご覧いただきながらお話ししておりましたが、今夜は一味違った画像から入りたいと思います。

10月5日皆様ご存じのように真鍋博士のノーベル物理学賞受賞が発表され、日本中が湧きたちました。地球温暖化の研究が認められたわけでございます。54年前にこの研究発表されたということでございます。私たちはこの笑楽日塾で2年前から地球環境改善とかSDGsの勉強を始めました。

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ちょうど今から2年前に埼玉県の環境アドバイザーである前田則義様にご講演をいただきました。そして様々な学ぶことがでてきたわけであります。また、前田様には先月(9月9日)にもこのオンライン講座で「環境にやさしい緑のカーテン」と題しまして、地球温暖化への庶民の目線で取り組むお話をしていただきました。この講座の様子は蕨ケーブルビジョン株式会社が先週(10月1日~7日まで)ウインクという特別番組で放送してくださいました。そのようなことがありまして、この度真鍋博士のノーベル賞受賞が発表されました。私たちが笑楽日塾として「何かやろう!」と始めた時、最初はこれを取り上げたらどうかなということで勉強会を始めました。それがこの環境問題でありました。そこに前田様に加わっていただきいろいろと勉強をした訳でございます。このときには思いもしませんでしたが「今日では誰もが注目しているノーベル物理学賞の気候変動に関するものと関係がある」ということは全く想像も出来ませんでした。

この地球温暖化問題は2年前にアメリカの大統領が「俺はそんなことはしない」といってパリ協定から脱退したという大事件がございましたけれども、その後を継いだバイデン大統領がパリ協定に復帰しました。いろいろなことを勉強する中で「笑楽日塾はこれをやってきて良かった」ということを今は実感しております。

さて、今夜は塾生による「海外コンサルタント生活」のお話です。JICAの専門家として赴任されたタイとカンボジアで活動され、2つの大きなプロジェクトの成功と、日本とはまるで違っている南国での人々の暮らしぶりを紹介してくださいます。ご期待ください。

≪塾生講演≫

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ご紹介いただきました様に海外コンサルタント生活として、タイとカンボジアで仕事をした工事の中身とその生活ぶりについてご紹介したいと思います。私は38年間ゼネコンに勤務し、海外に橋を架けてきました。

その後、縁あって海外の工事を専門にする建設コンサルタント契約社員として勤務し、そこでJICAとの仕事に出合いました。今日は日本の国際協力ODAとJICAについて簡単に説明した後、私が担当したタイのバンコックでの高速道路改修工事と、カンボジアプノンペンでの信号機工事をご説明させていただきます。

≪1.日本の国際協力ODAとJICA≫(参考資料:外務省、JICAホームページ)

国際協力には、政府開発援助:ODAOfficial Development Assistance)があります。政府が開発途上国の社会や経済の開発を支援する行為です。2019年の実績ですが世界の国々からの支援は、1位:アメリカ334.9億ドル、2位:ドイツ242.0億ドル、3位:イギリス193.9億ドル、4位:日本155.9億ドル、5位フランス122.1億ドルになります。日本は4位ですが155.9億ドルを110倍すると、1兆6千億円を超える国際協力をODAとして行っていることになります。

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ODAの中にはJICAというものがあります。国際協力機構JICA(Japan International Cooperation Agency)。

ODAの支出は二国間援助の約117.9億ドルと、国際機関への出資37.9億ドルで、拠出金はこの2つに分けられます。2つの行為のうちJICAは二国間援助を担います。絵の右上にあるロゴはJICAのマークです。

JICAの二国間援助には用途が3項目あり、117.9億ドルの内訳は1.技術協力に27.2億ドル 2.有償資金協力に65.2億ドル 3.無償資金協力に25.6億ドルになります。これは2019年の資料ですが、その後もこの比率はあまり変わっていません。

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二国間援助の中の一つで技術協力というのはどのようなものかと申しますと、専門家の派遣、機材の供与、日本での研修等を通じて開発途上国の経済や社会発展に必要な人材育成、制度構築、技術普及、研究開発などを支援するものです。技術協力の写真はバングラデシュの小学校で、理数科の授業の様子です。

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二番目の有償資金協力は、開発途上国に対し低利でしかも長期の緩やかな条件で開発資金を貸し付けることにより、開発途上国の発展への取組みを支援する貸付行為のことです。有償資金協力の写真はインドの高速輸送システム建設事業で、地下鉄ですね。ここに資金を貸し付けています。

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最後は無償資金協力です。開発途上国が経済や社会開発のために必要な施設を整備したり、資機材を調達したりするための開発資金を贈与します。贈与ですからこれには見返りはありません。寄付ですね。こういう行為が無償資金協力です。無償資金協力の写真はモーリタニアの地方飲料水供給事業のものです。

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無償資金協力事業についてご説明します。相手国の政府と日本国政府は交換公文(Exchange of Notes)を交わします。この期間に、こういう目的で、この金額を贈与しますよ、ということです。交換公文に対して JICAは贈与契約というものを結びます。どういう形でこの行為をするか、この期限でどの仕事をどのようにするか、ということをこの贈与契約で結びます。コンサルタントはJICAと契約をしてその工事の「詳細設計」「事業費の積算」「入札図書の作成」「入札の評価」「契約書類の作成」を行います。

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その後JICAはこのコンサルタントを相手国に推薦します「施工監理としてこのコンサルタントを使いなさい」という推薦です。相手国はコンサルタントと契約を行います。その中身には「施工監理」と「瑕疵検査」というものが含まれます。工事の施工が終わって1年後を目途に、その工事の内容について「瑕疵の有無を検査しなさい」。その時に「瑕疵の責任が請負業者に認められるときには、その瑕疵を請負業者が責任をもって修正しなさい」ということまで契約に結ばれています。施工については施工業者が行いますが、物資の調達がありますので商社がJV(共同企業体)に加わることも多々あります。

コンサルタントの施工監理は、契約書で規定されている仕様書、設計図書などに則って所定の品質を確保しながら正しく施工されていることを管理することです。

実際の管理項目としては

・工程の管理:供与期限内に完了すること、これは週例、月例工程会議でチェックします。

・使用資材の品質、規格の確認:これは材料の出荷時の証明書等を我々が確認します。

・施工方法の承認、出来形の確認:施工方法はメソッド・ステートメントという工法のやり方を事前にコンサルタントに提出し、許可を得てから施工業者は工事に入ります。現場試験にも立会います。

労働災害と公衆災害防止の徹底:JICAは安全についても非常にシビアです「日本国内並みの安全管理をしろ」と、かなり厳しい注文が付きます。週例、月例会議でチェックします。

・治安情報への配慮:現地の情報を収集して、請負業者に伝えることも役目の一つです。

・日常管理:週報と月報を作成して関係各部署に配布することも重要な仕事になります。

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日本の国際協力ODAとJICAの関係が良く分かりました。日本からも多額の金額が支出されていますので無駄なく有効に使っていただきたく思います。何気なくテレビを見ていたら「JICA海外協力隊」のコマーシャルが流れていました。ホームページのほんの一部分ですが「開発途上国の国づくりに貢献できる人材を現地に派遣する」と書かれていました。素晴らしいですね。

次回20日(土)はタイ バンコク高速道路改修工事のお話です。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

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また、11月11日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第4回「日本人だから知っておきたい箸のマナー」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は12月10日(金)~12月16日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第5回は12月9日(木)20時より、「新幹線電車発祥地はどこですか」と題し、当笑楽日塾塾長荒井貞夫が「57年前にいきなり時速210kmを実現して世界をアッと言わせた夢の超特急・新幹線電車の発祥の地は何処か、新幹線電車が作られた工場は何処にあったのか、新幹線電車の工場は、何故その場所だったのか。新幹線の開発者・十河信二国鉄総裁と島技師長はなぜ開業式に出席出来なかったのか」など隠れたエピソードをご紹介いたします。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

負うた子に教えられ「グリーンコンシューマー

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先週までは9月9日に開催された前田則義様の「環境にやさしい緑のカーテン講演録を4週に渡って投稿しました。この講演録は10月13日から当ブログに投稿を予定していましたが、なんともタイミングの良いことに10月5日ノーベル委員会が「現代の気候の研究の基礎を作った」として、日本人物理学者真鍋淑郎博士を今年のノーベル物理学賞受賞者に選定し、マスコミを大いに賑わせてくれました。笑楽日塾では2019年10月にも「私たちの暮らしと地球温暖化」と題し、前田則義様に環境公開講座をお願いしていました。このときの記事は12月1日(水)から複数回に分けて投稿しますのでご期待ください。

なお、私管理太郎が笑楽日塾の記念誌第3号(2021年4月1日発行)で小学生に教えられた「グリーンコンシューマー」について書いていましたので、今回は真鍋博士のノーベル賞受賞に乗じてその時の記事を投稿します。

負うた子に教えられ

≪グリーンコンシューマー≫

私管理太郎が管理人として勤務するマンションの小学校学区では、朝の通学に集団登校を行っています。

朝、マンションのエントランスに集まり始めてから10分間位で全員が揃い、班長さんを先頭に出発します。その間が私と小学生のコミュニケーションタイムということです。

お母さま方からは『見守りをしていただいてありがとうございます』などと言われることもありますが、私が子供たちに遊んでもらっているのが実態。この10分間が1日の活力源のような気がしています。

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昨年(2020年)の暮れ、私の通勤用ジャンパーに付けたSDGsバッチを見つけて『あ、SDGsだ!』と叫んだ4年生に『授業で教わったのか?』と聞くと『そうだ』との返事。

よくよく聞いてみると総合(総合的な学習の時間)の授業内で教わったとか。その時の総合の授業はクラスの生徒が幾つかのグループに分かれ、それぞれのグループ毎に課題を決めて取り組んでいるとのこと。所属しているグループは3人で、「グリーンコンシューマー」を課題にして調べているとも。

さらに『グリーンコンシューマーについて教えてくれ』と言われ『困ったな』と思った時、幸いなことに全員が揃い出発することになったためとりあえずは安堵。

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子供の無茶振りにもきちんと答えてあげなければならないので、帰宅後にわか勉強をする羽目になってしまいました。話の中で聞きかじっていたことを思い出しながらネットで調べ、プリントしたものを翌日の朝に渡したら、うまい具合に『欲しかったことが書かれている』とのこと。子供に喜んでもらえるのはうれしい限りです。

ということで、以降は私のにわか学習「グリーンコンシューマー」です。

グリーンコンシューマー(Green Consumer)は直訳すると「緑の消費者」になり、環境をイメージした「緑」と、コンシューマー「消費者」を繋げた造語で、「環境を大切にする消費者」と意訳されているとのこと。物を買うときに、できるだけ環境に優しい商品を選ぶことにより、社会的な見方や考え方を変えるために消費者が起こす行動で、この行動をグリーンコンシューマリズムと言うとのこと。

グリーンコンシューマーの買い物10の原則

「環境に配慮した選択」とはどのようなものかを少し具体的に紹介します。(グリーンコンシューマー全国ネットワーク作成より)

1、必要なものを必要なだけ買う

地球上の2割である先進国の人たちが8割の資源を使っているのが世界の現状です。地球上で人類が生き続けるには先進国の過剰な消費を押さえていく必要があります。本当に必要かどうかを考えてから買いましょう。

2、使い捨て商品ではなく、長く使えるものを選ぶ

商品は、いつかすべてごみになります。しかし最初から使い捨てられることを前提に作られたものを買うことは、資源枯渇と環境悪化を招きます。ごみになるまでの時間が長いもの、そして修理しながら使えるものを選びましょう。

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3、容器や包装はないものを優先し、次に最小限のもの、容器は再使用できるものを選ぶ

過剰包装はいりません。量り売り、はだか売りのものが一番です。どうしても容器の必要なビールやジュースは、リターナブルびん入りのものを優先的に選びましょう。

4、作るとき、買うとき、捨てるときに、資源とエネルギー消費の少ないものを選ぶ

商品は、資源とエネルギーを使って作られ、使われ、そしてごみになります。そのすべての過程で資源とエネルギーをムダにしない商品を選びましょう。

5、化学物質による環境汚染と健康への影響が少ないものを選ぶ

ダイオキシン環境ホルモンだけでなく、農薬、食品添加物、薬剤、排気ガスなど、商品が作られ、使われ、ごみになる過程で多くの有害な化学物質が使われたり発生したりしています。可能なかぎり少ないものを選びましょう。

6、自然と生物多様性をそこなわないものを選ぶ

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貴重な自然を破壊し、生物に多大な影響を与えている商品があります。豊かな自然と生物の多様性こそ人間の生存の基礎です。そのような消費を選ばないようにしましょう。

7、近くで生産・製造されたものを選ぶ

商品の輸送にはエネルギーが必要です。国内産のものや地場のものは輸送エネルギーが少なくてすみます。しかも野菜、魚は地場物なら新鮮で栄養も豊富です。地域の産業を育て、顔の見える関係をつくることにもなります。

8、作る人に公正な分配が保証されるものを選ぶ

発展途上国の人々の労働に対してそれに見合う対価が支払われていないことが多くあります。またそのような生産現場の多くは環境破壊的でもあります。フェアトレード※1で途上国の人々の生活支援と経済的自立のための活動が広がっています。

※1公平な貿易。生産現場の環境に負荷をかけず、人権、労働条件を守り、対等な対価を支払う貿易を意味する。

9、リサイクルされたもの、リサイクルシステムのあるものを選ぶ

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たとえば再生紙製品を買わないと、いくら紙をリサイクルにまわしても需要がないので、使われなくなってしまいます。リサイクルする社会の仕組みがあり、きちんとリサイクルされている商品を選びましょう。ただし、リサイクルは3番目の手段※2であることを忘れずに。

※2 1番目:リデュース(Reduce)むだなごみの量をできるだけ少なくすること。2番目:リユース(Reuse)一度使ったものをごみにしないで何度も使うこと。3番目:リサイクル(Recycle)使い終わったものをもう一度資源に戻して製品を作ること。

10、環境問題に熱心に取り組み、環境情報を公開しているメーカーや店を選ぶ

グリーンコンシューマーは環境を大切にしようとしている企業を応援します。そして企業の情報がより公開されることにより、消費者の選択が容易になります。

現状ではこの10原則をすべて当てはめて買い物をすることは難しいかもしれません。しかし、だからといって何もしないのではなく、ひとつでも実行していくことが大切です。その積み重ねがライフスタイルを変える大きな効果を生み、社会を変えていく原動力になります。

出典:NPO法人環境市民 ウェブサイト「グリーンコンシューマーの買い物10の原則」(グリーンコンシューマー全国ネットワーク作成)より。

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以上が小学生の質問から始まった私の「グリーンコンシューマー」に関するにわか勉強でした。

2018年01月笑楽日塾に入塾。2018年12月「SDGs」を知り『なんのこっちゃ』と思いました。その2年後2020年12月今度は小学生を相手に「グリーンコンシューマー」との遭遇。サラリーマンを終えてみると世の中には知らないことだらけです。

しかも知るきっかけになったのが小学生の一言からとは。急いで無理に高嶺を望まず、持続可能な行動をしなければならないと心を引き締めています。

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企業が大量に生産し消費者は安易に消費してきた社会は今、地球環境問題が問われ始めて大きく変革することを求められています。消費者の考え方が変化してきたことにより企業は生産内容を見直すようにもなりました。

私達は必要なものを必要な量だけ購入し、その商品はどんな原材料でどのように作られ、どんな所から、どんな風にして運ばれて来ているのか、安全性や環境面への配慮はなされているか、しっかりと見極めることが大事です。

人間は生きていくうえで必要なものは消費しなければなりません。しかし環境まで消費することは許されません。

グリーンコンシューマー、SDGsフェアトレード等、消費者が企業の社会的責任を問う動きが広がりを見せてきています。

「このまま地球温暖化が進めばいずれ人が住めない環境になってしまう」など、普段の生活からは考えることがない世界の問題へ目を向けることが大事です。

グリーンコンシューマー、SDGsフェアトレード、何れも到達点のない大きな問題ですが、暗闇を模索しながら自分にできることを見つけ訴え続けられたら良しとします。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

また、10月14日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第3回「海外コンサルタント生活 タイ、カンボジア編」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で11月11日(木)まで放送中です。時間はウインクパラダイス10時~と20時~の1日2回ですが、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第4回は明日11月11日(木)20時より、「日本人だから知っておきたい箸のマナー」と題し、一般社団法人アドバンスト・ビジネス創造協会 常務理事 事務局長 岩田好廣様が、私たちが毎日使っている箸について、箸の歴史から箸のマナーのタブーなど、私たちが知らない世界を紹介してくださいます。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

第14回オンライン公開講座「環境にやさしい緑のカーテン3/3」

地球温暖化問題で孫子の代を心配されている方、趣味でゴーヤや朝顔を育てておられる方など、大変多くの方からご質問がありました。前田様には質問の一つひとつに笑顔で丁寧にお答えいただき、感謝申し上げます。今回の投稿は3回シリーズの3回目になりますので、1回目と2回目を先にご覧いただくと質問の意味がよりお分かりいただけることと思います。

≪Q&A≫

Q1:1番はじめにゴーヤの雄花と雌花の黄色い写真を見せていただきました。私が畑でキュウリなどを見ていると同じ時期に花が付きますが、ゴーヤは違うのでしょうか。

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A1:ご質問有難うございます。ゴーヤの花はほとんどが雄花で、しかも雄花と雌花は同時には咲かずに雄花が先に咲きます。少し遅れて雌花が咲きますので、このタイミングに蜂が上手く受粉すると「ゴーヤの実が成る」ということになります。

Q2:私も植え付け等を畑でやっていますが、一番大変なのは翌年の準備の土づくりと種蒔きと思います。お話で伺ったものではオカメヅタのみが多年草で他は1年草のため、オカメヅタ以外は毎年種を蒔くという理解でよろしいでしょうか。

A2:おっしゃる通りです。

Q3:その場合の作業がかなりのご負担になるのではないかと思いますが、如何なものでしょうか。

A3:オカメヅタは常緑性で多年草になりますので割合と楽なのですが、ご指摘の通り他は1年草のため土づくりが大切になります。自宅のプランターでは1年使うと中に石が入ったり根っ子が残ったりしていますので、使った後はひっくり返して土を綺麗にしてから使います。

Q4:先ほどゴーヤの雄花と雌花のご質問がありましたが、雄花と雌花は一つの苗で両方咲くのでしょうか。それとも雄花の咲く苗と雌花の咲く苗は別のものでしょうか。

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A4:先ほど見ていただいた写真で、カマキリ君の右側にゴーヤの雄花が写っていました。雄花には黄色い花びらの真ん中に見えているオレンジ色の雄しべがあります。雄花には雄しべだけで雌しべはありません。右下の写真のように、雌花には黄色い花びらの真ん中に緑色の突起物があり、これが雌しべです。雌花には雌しべだけで雄しべはありません。ゴーヤは一つの苗に雄花と雌花は咲きますが、雄花と雌花は全く違うものです。ゴーヤの実は雄花には成らなくて雌花だけに成ります。また、ゴーヤは弦性植物ですので弦が育って伸びていくわけですが、親弦に雌花はほぼ咲きません。そこで「摘芯」という、親茎をカットして子弦が出てきやすくする作業を行い、さらに子弦を摘芯して孫弦が出てきやすくしますます。子弦・孫弦が育つと特に孫弦に雌花が多く咲くようになり実も成ります。摘芯を行わないとゴーヤの身は成らないとお考えださい。

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Q5:「工場の駐車場に緑のカーテンを付けた」とのお話がありました。1年草のゴーヤや西洋朝顔・ヘチマ・キュウリは別として、多年草のオカメヅタは1年中茂っていると思いますが、カーテンが不要の冬場などはどうされているのでしょうか。

A5:オカメヅタは常緑性で手間も掛かりません。工場の敷地内ですので場所も広く、邪魔にはならないためそのままにしてあります。

Q6:効率を優先すると全てオカメヅタにした方が手間は掛からないわけですね。

A6:おっしゃる通りです。

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Q7:排水処理施設制御盤の設置場所に関してですが、本来そんなに暑くなるようなところに建っているのが少し不思議に感じたのですが何か他に事情があったのでしょうか。

A7:工場ですので様々なところに設備はあります。設置した方もまさか熱でダウンするとは気が付いておられなかったのではないでしょうか。今は私たちがカーテンなどで対処しています。

Q8:その時に初めてダウンしてしまったのでしょうか。カーテンで対処されたのは素晴らしいと感心しております。

A8:初めてダウンしました。それまでは問題なく動いておりましたので、今の地球温暖化も影響しているかもしれませんね。

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Q9:私も暑い時にプランターでゴーヤとかいろいろ植えていましたが、プランターだと土が熱を持ってしまい生育が悪かったりしました。そこで、水やりに関してご苦労されたのではないかと思いますが、如何されていたのか教えてください。

A9:特に夏場のプランターの場合は水やりが大変です。もし手に入るようでしたら藁とか、草むしりをした時の雑草とかを土の上に並べると、日が当たっても緩衝材として役立ってくれますので乾燥を防ぐことができます。

Q10:その場合藁などはプランターの上だけで良いでしょうか、それとも周りにも巻くのでしょうか。

A10:上だけでやっていました。

Q11:4~5年前に自宅のプランターでゴーヤを育てようとしました。日当たりが少し悪かったのかも知れませんが、ゴーヤの実が成っても5cm位で直ぐに黄色くなり、次に赤くなってしまいました。とても食べることはできずに、ギブアップしてしまいました。土づくりや肥料・水やり等いろいろな要素があると思いますが「ここだけはしっかりとやりなさいよ」というポイントがありましたら教えてください。

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A11:特に大きなポイントというものはありませんが、やはり一番は「土づくり」だと思います。後は水やりですが、知人から「水やりは、過ぎてはいけない」とお聞きし「なるほど」と思いました。知人は土の表面が乾いて「少し可哀そうだな」と思っても我慢するんだそうです。どういうことかというと「土が乾くと根っ子が水を探して張っていく」ということです。そもそも根っ子は土の中で水を求めて動いていますので、水が沢山あると根っ子も安心して張らなくなってしまいます。したがいまして「水のやりすぎには注意しましょう」ということです。

Q12:土づくりのポイントですが、鹿沼土とか様々な種類のものがあります。ゴーヤを育てるにはどんな土が適しているのでしょうか。

A12:ゴーヤの場合はごく普通の土で良いと思っています。前年使ったプランターは1回ひっくり返して空っぽにします。土からは石や根っ子などを取り除き、広げて日に当て干します。その土を半分くらいプランターに戻し、新しい黒土を追加し腐葉土を混ぜてあげます。また、化成肥料も少し混ぜてください。

Q13:私はプランターで毎年同じ土を使って同じ場所で育てていますが、肥料はどのようなものが良いのか教えてください。

A13:私の場合は堆肥を使っています。埼玉県には食物残渣といって野菜の切れ端などを集めて堆肥を作る会社があります。食物残渣で作った堆肥ですと環境にも優しいので、堆肥を入手して主に使っています。追肥としては化成肥料なども利用しています。

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Q14:堆肥は入手が難しいので私はホームセンターで化成肥料を買ってきて使っていますが、同じ土を毎 年使うという前提だと化成肥料では不十分でしょうか。

A14:毎年うまく成長されているようですので特に変えなくて、そのままで良いのではないかと思いますが、黒土も入れてあげたらさらに良いと思います。

Q15:緑のカーテンの質問からは外れますが、前田様が様々な方面でご活躍されている中に「埼玉県環境アドバイザー」というものがありました。これはどんなお仕事なのでしょうか。

A15:この「埼玉県環境アドバイザー」には現在151名の方が登録されているそうです。いろいろなことをやっていますが、私は温暖化の話を中心に行っています。いろんな方がおられまして「自然観察会」とか「食べ物と暮らし」「外来生物とは」「川のごみについて」等、様々な分野で講演などをされています。私が児童館で「環境の話会」をさせていただいているときには、相手が小学生ですので環境アニメの映像を持参して見ていただき、最後に「どうだったかな」と、感想をお聞きしています。

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今回ご講演いただきました前田則義様には2019年10月に蕨市の公民館までお越しいただき、環境公開講座私たちの暮らしと地球温暖化」と題してご講演いただきました。講座開催の案内文には前田様が書かれた私は皆様に将来的に暗い話をするかと思います。しかし決して悲観することはありません。人には素晴らしい頭脳があります。次世代の子どもたちがこのたった一つの地球で長く暮らせるようにするのは、私達大人の責務です。地球温暖化は他人事ではすまされません。この問題を自分事にし「クールチョイス(賢い選択)」の出来るところからの実践が急務と考えます。』という文章を読んで、大きくうなずいたことを覚えています。SDGsという言葉を知ってから1年足らずのことでした。

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2021年10月5日に真鍋淑郎博士のノーベル物理学賞受賞のニュースが飛び込んできました。受賞理由は「二酸化炭素濃度の上昇が地球温暖化に影響するといった予測モデルを世界に先駆けて発表した」というもの。微力ではありますが、環境問題にも取り組んでいる笑楽日塾としては大変心強い限りです。たった一つの地球を大切に守りましょう。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

また、10月14日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第3回「海外コンサルタント生活 タイ、カンボジア編」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は11月5日(金)~11月11日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第4回は11月11日(木)20時より、「日本人だから知っておきたい箸のマナー」と題し、一般社団法人アドバンスト・ビジネス創造協会 常務理事 事務局長 岩田好廣様が、私たちが毎日使っている箸について、箸の歴史から箸のマナーのタブーなど、私たちが知らない世界を紹介してくださいます。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

第14回オンライン公開講座「環境にやさしい緑のカーテン2/3」

10月20日(水)投稿分「環境にやさしい緑のカーテン1/3」の続きです。前回は前田様ご自身がお勤めの工場に「緑のカーテン」を作られた事例などを紹介していますので、まだご覧になっておられない方はこちらもお読みください。

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 工場に作った緑のカーテンを、環境省の第2回「我が家のeco宣言☆」にダメもとで応募してみました。写真の右側が応募用紙で、私が実際に書いたサンプルです。このときのスローガンは「みんなで作った緑のカーテン」。審査の結果は団体部門で環境大臣賞「最優秀賞」をいただくことができ、大変嬉しく感じました。

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2008年3月北九州市で開催された授賞式の一コマで、賞状は当時の桜井環境副大臣からいただきました。また、大変に大きな賞でしたので、会社の社内報に大きく取り上げていただきました。

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次に工場での事例を二つほどご紹介いたします。一つは工場の壁面緑化で、もう一つは排水処理用制御盤のカバーです。

写真≪事例1≫をご覧ください。これは工場の東側壁面のテスト場所です。この場所にネットを張って、壁面緑化のテストを開始いたしました。カーテンの面積は約40㎡になります。

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次は育成中の写真になりますが、オカメヅタを移植し、ゴーヤ等は種から蒔いたものです。オカメヅタが順調に育成中です。また、中央の写真では可愛いゴーヤもできていました。

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これはほぼ完成したカーテンです。下には大型プランターを9個並べて作りました。水やりも1日2回行 わなくてはならないので、これだけのプランターがあるとかなりの重労働になり、毎日汗をかきながら行っております。

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次の写真≪事例2≫をご覧ください。これではなんだか分かりませんが、設備の後ろから見たも のです。次の写真は横から見たもので、黄色いヘチマの花が綺麗に咲いています。実は、このカーテンの中には私が管理している排水処理場制御盤があります。工場の手洗い等の排水は全てここに集まってきますので、浄化して川に流すということで非常に重要な施 設になります。

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正面から見ると帽子を被った形になっていることがお分かりいただけるものと思いますが、排水処理場の制御盤をヘチマの葉でカバーしたものです。このカバーの設置理由は2007年の夏に日射の熱で制御盤がダウンするトラブルが発生したためです。処理場の中には汚水浄化のための微生物がおりますので、エアーが停止すると微生物が死んでしまい大変なことになります。私はやむなく水道水を制御盤の上から15分ほど掛けて冷やしたところ、幸いにも制御盤は無事復旧して事なきを得ました。翌年の2008年の夏からは制御盤の遮熱のためにヘチマの葉でカバーした結果、トラブルは起こらずに順調に稼働しております。もちろん上司の許可を得ながらではありますが、たまたま私が緑のカーテンをやっていることと、排水処理場の責任者でしたのでこのようなことが行えたわけです。この制御盤の事例は様々な効果がありましたので、埼玉県の環境イベントで報告しましたところメディア賞として、埼玉新聞社から表彰されました。

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それでは緑のカーテンの遮熱効果を具体的に見てみましょう。これは私が作った表ですが、技術的な裏付けとしまして日向と日陰の温度差を測定したものです。測定箇所は先ほどお話ししました排水処理場制御盤のヘチマの葉の表面と裏面です。朝・昼・夕方の3回測定した結果を比べてみますと、朝方の効果が一番顕著でした。朝方では表面に比べて裏面の最大温度差がマイナス4.2℃、湿度はプラス12%が確認され、カーテンの遮熱効果が実証されました。なお、この時の測定器具(計測器)は、デジタル温湿度計を使用しました。

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次は他の事例になりますが、サーモグラフィカメラ(サーモカメラ)でカーテンの日向側と日陰側を比べて見ました。温度の高いところが赤色系、低いところが青色系で見た目にも明確に分かります。写真の男の人の頭の部分を見ますと日向が約45℃、日影が約36℃で約9℃の低下が確認されました。風の影響などもありますが、通常は約10℃位下がるといわれています。これは日本工業大学建築学科のデータから引用させていただきました。

「つるがしま緑のカーテン市民実行委員会」の発足と主な活動内容をご説明いたします。この「つるがしま緑のカーテン市民実行委員会」は非常に長い名称ですので、会員からの提案で愛称を「みどりかぜ」といたしました。2009年の夏に市のSNS事業「つるがしまTOWN TIP」で会員を募集し、「みどりかぜ」は2009年9月1日に発足、今年で12年目を迎えました。「緑のカーテン」普及の一環として、2010年度~2015年度までの6年間は「緑のカーテンコンテスト」を開催し、2016年度~今年度(2021年度)は「緑のカーテン展覧会」に名前を変えて開催しております。「コンテスト」を「展覧会」に変えた訳ですが、コンテストを5年間開催した結果「市民の皆さんに対してコンテストで順位付けをするのは好ましくない」と、会員の中から意見がでたためです。「みどりかぜ」ではこれからも順位付けのない形の「展覧会」として開催していく予定です。

「みどりかぜ」も様々なイベントがコロナの影響で中止になっていますが、振り返って通常年の主な活動内容をご紹介したいと思います。

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通常年ですと2月に「土作り講習会」を開催いたします。市民の皆様はここからスタートして4月に「種蒔き」をするわけです。右上の写真をご覧いただくと亀さんが水を吸っているような絵があります。これは種ですがご存じ方がいらっしゃいますでしょうか?正解はゴーヤの種です。白い口ばしに見えるところは根っ子になります。ゴーヤの種の皮は堅いのでこのように事前に水に浸してから土に植えます。この方が確実に苗になってくれます。5月には「苗の育成」と市民の皆様に「苗の育成講習会」を開催します。これが通常年ですね。

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次の絵になりますが、6月は環境月間ですので「苗の配布会」を市役所ロビーで開催し、苗を市民の皆様に無料で差し上げております。7月は「脚折(すねおり)児童館」及び高齢者施設の「あったかホーム鶴ヶ島」に出向いて「育成教育」に参加しています。また、不定期ですが小学校で「環境の授業」も行っております。これは、栄小学校の5年生2クラス66名の生徒向け授業でしたが皆さん良く聞いてくれました。

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10月は「図書館まつり」に環境団体として参加致しました。12月は地球温暖化防止月間ですので「緑のカーテン展覧会及び育成情報交換会」を開催しております。左下の可愛い写真をご覧ください。この応募作品は瓢箪の絵付け作品ですが小さな座布団がなかなか良いと思いました。

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2011年3月11日に東日本大震災が発生しました。仮設住宅は夏に暑いので「緑のカーテンで助けてあげたい」との思いでこの「仮設住宅×緑のカーテン」プロジェクトにボランティアとして参加しました。私も「緑のカーテンで何か貢献できないか」と考えていましたが、NPO法人緑のカーテン応援団」の主催で、「仮設住宅×緑のカーテンプロジェクト」の活動を知り、ボランティアとして参加したものです。

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その時の写真です。これは震災から2か月後の2011年5月になりますが、旧騎西高校(埼玉県加須市)に多くのボランティアの皆さんと巨大なカーテンを設置しました。この場所には既に福島県双葉町から町長さんはじめ町民の皆さんが住んでおられました。右上の写真にもありますが、高さ16m×幅72mの巨大なカーテンが完成しました。

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次に翌月の6月になりますが、福島県川俣町で多くの皆さんと仮設住宅160戸に緑のカーテンを設置し、西洋朝顔の種を撒きました。この時の仮設住宅にはまだ誰もお住まいになっていませんでしたが、下の写真でお分かりのように沢山の方が参加してくださいました。なお、最前列で赤いシャツを着られた方の右側で白い作業着の方が川俣町の町長さんです。

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このイラストですが、シロクマ君が流氷の上で困っています。地球温暖化問題は現在「気候変動」から「気候危機」という言葉に変わり、他人事では済まされなくなってきました。また、脱炭素社会への大転換が求められます。気候危機とは:気候変動の進行は私たちの想像を超えたものがあり、早急な対策が必要になりました。そのため気候変動よりもより緊急性が高い気候危機という言葉ができ、2020年に日本も気候非常事態宣言をしました。私たちが住む地球上には気候変動の影響から逃れられる場所はありません。)

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次世代の子供たちがこの地球で暮らせる環境を作るのは私達大人の責務と考えます。緑のカーテンは市民の皆様が出来る温暖化対策ツールの一つとして注目されており、たった一つの地球を守るため皆様も緑のカーテンをご検討いただけますと幸いに存じます。

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ここで「楽しいお知らせ」をいたします。「第6回つるがしま緑のカーテン」の応募受付が、9月6日に開始されました。ご応募は鶴ヶ島市内にお住まいの方に限りません。市外にお住まいの方も「緑のカーテンに関する「写真、絵、簡単な工作物(ひょうたんに絵を描く等)」の作品で応募できますので是非ご参加ください(緑のカーテンの写真1枚あれば応募できます)。なお、ご応募いただきました皆様には心ばかりの記念品を用意させていただいております。

写真は展覧会のチラシになりますが、中央にある赤色の丸の中に「市内外の方どなたでもご応募できますよ」とのメッセージが入っています。「申し込みの用紙とかチラシは鶴ヶ島市のホームページからダウンロードできますよ」とも書かれておりますので、ご覧いただきご活用ください。

https://www.city.tsurugashima.lg.jp/page/dir000075.html

ご清聴ありがとうございました。以上で私の講座を終わらせていただきます。

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この「楽しいお知らせ」の応募に関しましては、応募の締切日が11月5日(金)までとなっています。締切日が近づいていましたので10月13日(水)投稿分「環境にやさしい緑のカーテン展覧会告知」に先行告知としてご紹介しました。

次回は今回行われた講座の最終回で、質問コーナーになります。受講された皆様が様々な立場から質問をされ、大変有意義な時間になりましたのでご期待ください。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

また、10月14日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第3回「海外コンサルタント生活 タイ、カンボジア編」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は11月5日(金)~11月11日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第4回は11月11日(木)20時より、「日本人だから知っておきたい箸のマナー」と題し、一般社団法人アドバンスト・ビジネス創造協会 常務理事 事務局長 岩田好廣様が、私たちが毎日使っている箸について、箸の歴史から箸のマナーのタブーなど、私たちが知らない世界を紹介してくださいます。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

第14回オンライン公開講座「環境にやさしい緑のカーテン1/3」

2021年9月9日(木)笑楽日塾 オンライン公開講座 PartⅡ第2回「環境にやさしい緑のカーテン」が開催されました。講師には「埼玉県環境アドバイザー」、アクティブシニアの地域デビューを後押しする「地域デビュー楽しみ隊隊員」、「つるがしま緑のカーテン市民実行委員会(愛称:みどりかぜ)」等でご活躍されている前田則義様をお迎えし、様々なボランティア活動に参加され「緑のカーテン」の普及を広めながら、人生100年を楽しむ生き方をお話していただきました。

世の中的には『日本人の物理学者真鍋淑郎博士が嘗て発表していた「地球温暖化予測のための大気海洋結合モデル」が評価され、ノーベル物理学賞受賞が決まった』とのニュースで盛り上がっています。前回投稿分で前田様講演の「環境にやさしい緑のカーテン展覧会告知」でも、地球温暖化を憂慮されているお話が載っていますので是非ご覧ください。

≪荒井塾長挨拶≫

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皆様こんばんは。笑楽日塾の荒井貞夫でございます。今夜はオンライン公開講座にご参加いただき誠にありがとうございます。オンライン公開講座の開催にあたり一言ご挨拶申し上げます。このオンライン講座を始めましたきっかけは、私たちはこれまで毎月一堂に会して楽しく談笑したり、切れ味の良いいろいろな角度からの意見を発表したり、時には公民館を借りて公開講座を開催したりしてまいりました。しかし新型コロナウイルス感染拡大防止のため、そういう催しが出来なくなってしまい、昨年の8月からはオンライン公開講座を毎月1回開催してまいりました。

この講座を蕨ケーブルビジョンで取り上げてくださり、毎月放送しているところでございます。今夜の講座は10月1日から放送されます(注:10月7日で終了しました)。「蕨ではこういう講座をやっているよ」ということが市民の間に広く知れ渡るようになりましたが、これも蕨ケーブルビジョンのお力のお陰と深く感謝しております。

さて、笑楽日塾では自宅に居ながら参加できるオンライン講座を昨年の8月から始めまして、今年の7月で1年が過ぎました。8月からはPartⅡとして開催し、今夜は第2回目でございます。このオンライン公開講座コロナウイルスで日々の行動を制限され、ストレスが高まっている皆様の気分を少しでも明るくしてくれることを願い、またこのコロナ感染が1日も早く収束してくれることを願ってオンライン公開講座PartⅡの第2回目の開催の挨拶と致します。

さて、今夜は環境にやさしい緑のカーテンと題しまして「埼玉県地域デビュー楽しみ隊」の隊員であり「つるがしま緑のカーテン市民実行委員会(愛称:みどりかぜ)」の代表でもあります、鳩山町の前田則義さんが「夏の暑い日差しを和らげ、エアコンの省エネやヒートアイランド現象対策に効果がある」といわれる「緑のカーテン」について解説してくださいます。今地球上のあちこちで大水害や大干ばつ・山火事が増えています。埼玉県環境アドバイザーの前田さんのお話は地球環境改善への一歩になるものと存じます。ご期待ください。

≪前田則義様講演≫

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皆さま今晩は。私は一昨年当笑楽日塾の公開講座でお世話になりました前田でございます(注:このとき の講座内容は後日記事にします)。その節は大変お世話になりましてありがとうございました。また、本日はご受講いただきまして大変ありがとうございます。私は地域活動をいろいろやっておりますが、今回はその中から「環境にやさしい緑のカーテン」についてお話しいたします。なお、最後に楽しいお知らせがございますのでごゆっくりご覧ください。

さて、環境にやさしい緑のカーテンとは何かご存じでしょうか?夏の暑い日差しをゴーヤや朝顔等の植物を育て、暑さを防ぐために作った自然のカーテンのことです。このカーテンは植物の蒸散作用を活用したもので、遮熱効果があります。エアコンの使用時間を短縮できますので省エネになり、まさにお財布にも優しいカーテンです。

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この写真は昨年、我が家の南側に作ったゴーヤのカーテンです。カマキリ君も遊びに来てくれました。カマキリ君の右に咲いている黄色い花はゴーヤの雄花になります。その下に2枚の写真がありますが、これはゴーヤの雌花になります。雄花と雌花にはちょっと違いがあります(注:詳しくは11月3日投稿の質問コーナーで紹介します)。

それでは現役時代の私の仕事のご紹介と、私がいつも考えていたことをお話しいたします。私は印刷会社の工場で環境マネジメントシステム(ISO14001)の事務局を担当しており、いつも「環境問題で困っている人がいたら何とか解決してあげよう」と考えていました。また、企業市民の一人として「地元の鶴ヶ島市で何か社会貢献をしたい」とも考えていました。

私が緑のカーテンに取り組んだきっかけをご紹介いたします。工場の裏手に従業員用の立体駐車場がありますが、ある夏の暑い日に仕事を終えて帰宅される女性社員さんから「車内が日差しで暑くなっているので、エアコンをつけて冷やしてからでないと乗ることができない」との相談を受けました。ガソリンを無駄に使用するし環境に悪いこともあり、すぐに「解決策はこれだ」と頭に浮かびました。既に緑のカーテンの効果は知っていましたので、上司に報告してテスト品を作成。私は工場緑化について「屋上緑化」「壁面緑化」等を調べていた経緯があり、これが大変役立ちました。

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次に私が勤務していました鶴ヶ島工場をご紹介いたします。工場は富士見工業団地の一角にあり、この工業団地は鶴ヶ島市川越市坂戸市にまたがる場所にあります。

女性社員さんから相談された立体駐車場は工場の裏手にあり、ご覧いただいている写真は駐車場の東側になります。上司に報告し、カーテンの試作品を作りました。右側の緑の輪の部分がカーテンの試作品です。

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拡大写真を見ていただきますとこんな感じになります。記念すべき試作カーテンの1面の大きさは高さ4m×幅1.8mで、2006年10月に完成いたしました。この1面はオカメヅタを挿し木で増やして植え、水やりを容易にするために地植えにしました。

緑のカーテンの良さは分かっていましたので、鶴ヶ島市へ展開するため当時の「つるがしま環境ネットワーク」定例会議で、緑のカーテンについて報告いたしました。この定例会議というものは市と市民の皆さんと事業者で構成されており、この会議で私は「緑のカーテンは市民のできる温暖化対策の一つのツールとして重要である」と強調致しました。

2番目には鶴ヶ島市役所で、環境講座「緑のカーテン」を2007年3月まで開催いたしました。市でも緑のカーテンについてかなり関心を持っていただき、2007年4月に鶴ヶ島市は「環境基本計画」事業として、緑のカーテンを取り入れてくださいました。これは、私たちの小さな運動を市が高く評価し、基本計画に組入れてものと今でも感謝しております。

次に工場の立体駐車場に本格的なカーテンを作成いたしました。地植えにするために社員の皆さんの協力を得て穴掘りを行っています。穴掘りは、土の中に石が多く含まれていたためなかなか大変な作業になりました。

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この写真は2008年頃に完成したカーテンですが、植栽品はオカメヅタ、ゴーヤ、西洋朝顔、ヘチマ、キュウリ等で、カーテンの大きさは高さ4m×幅28mで、大変大きく育ちました。

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次にカーテンの裏側をご覧いただいています。1階は女性の駐車場になっております。ご意見をいただいた女性から「真夏時も車の中でムッとする暑さがなくなりました」という嬉しいお言葉をいただきました。

キュウリとかゴーヤ・絹サヤ等の収穫物は社員食堂に提供して皆さんに食べていただきました。つまり、このカーテンは美味しいカーテンでもあるわけです。

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写真の左上をご覧ください。シールが貼ってありますが、ここには「鶴ヶ島工場産きゅうりです」と書いてくださいました。食堂の料理長さんが気を使ってくださったもので、従業員の皆さんに知っていただいたことに大変嬉しく思いました。

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私達は鶴ヶ島工場のカーテンで採れたヘチマや西洋朝顔の種を市の生活環境課に提供いたしました。生活環境課では種を綺麗な子袋に入れて準備してくださり、環境シンポジウムに来られた皆さんにお配りしました。右側の写真に見られるラベルには「進む地球温暖化にストップを」と、大変大きな内容の見出しを付けて用意してくださり、誠にありがたく思いました。

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以上が「環境にやさしい緑のカーテン」の1回目です。 何時の頃かは忘れましたが、「東京の板橋区役所ではゴーヤのカーテンを作って庁舎内の気温を下げている」という話を聞いたことがありました。当時「緑のカーテン」と言ったか否かは覚えておらず、大して気にすることもありませんでしたが、今になって思えば、地球温暖化対策のパイオニアとして大変な役割を担っていたんですね。今では真鍋淑郎博士のノーベル物理学賞受賞で地球温暖化問題がクローズアップされています。板橋区役所は当時とすると画期的な事を行ったものと思います。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

また、10月14日(木)に開催されたオンライン公開講座Part-Ⅱの第3回「海外コンサルタント生活 タイ、カンボジア編」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は11月5日(金)~11月11日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第4回は11月11日(木)20時より、「日本人だから知っておきたい箸のマナー」と題し、一般社団法人アドバンスト・ビジネス創造協会 常務理事 事務局長 岩田好廣様が、私たちが毎日使っている箸について、箸の歴史から箸のマナーのタブーなど、私たちが知らない世界を紹介してくださいます。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

オンライン公開講座PartⅡ第3回「環境にやさしい緑のカーテン展覧会告知」

2021年10月5日ノーベル委員会は「現代の気候の研究の基礎を作った」として、日本人物理学者真鍋淑郎博士を今年のノーベル物理学賞受賞者に選定しました。「二酸化炭素濃度の上昇が地球温暖化に影響するという予測モデルを世界に先駆けて発表した」ということが評価されたようです。誠に僭越ながら同じ日本人として真鍋博士の快挙に対し大変喜ばしく、嬉しく思っています。

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笑楽日塾では2019年10月に「埼玉県環境アドバイザー」の前田則義様に蕨市の公民館までお越しいただき、環境公開講座「私たちの暮らしと地球温暖化と題し、ご講演いただきました。また、 2021年9月9日(木)にはオンライン公開講座Part-Ⅱ第2回「環境にやさしい緑のカーテンをお願いしました。笑楽日塾は環境問題にも積極的に取り組んでおり、これら講演で得た知見を糧に「これからも社会のために役立ちたい」と、塾生一同張り切っております。

尚、9月9日(木)に開催された「環境にやさしい緑のカーテン」の講座内容は、当ブログで来週20日(水)から3週に渡り投稿いたしますが、お話の中には展覧会の告知として「楽しいお知らせ」が紹介されています。このお知らせは、「つるがしま緑のカーテン市民実行委員会(愛称:みどりかぜ)」が主催し、「鶴ヶ島市」が共催している「緑のカーテン展覧会」というものです。展覧会の応募は11月5日(金)までで、締め切り日が近づいていますので本編よりも先に告知することにしました。

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前田様が講演中に話された お知らせの内容は『「第6回つるがしま緑のカーテン」の応募受付が、9月6日(月)に開始されました。ご応募は鶴ヶ島市内にお住まいの方に限りません。市外にお住まいの方も「緑のカーテンに関する写真、絵、簡単な工作物(ひょうたんに絵を描く等)」の作品で応募できますので是非ご参加ください。緑のカーテンの写真が1枚あれば応募できます。なお、ご応募いただきました皆様には心ばかりの記念品を用意させていただいております。』というもの。

前田様は『夏の強い日差しを和らげエアコンの使用頻度を減らした省エネ効果等、ヒートアイランド対策に効果があるといわれる「緑のカーテン」の普及活動をされておられます。また、学校や様々な施設などで講演を行ったり、種や苗の配布の他、活動を行う現地に赴き、土を耕し種を撒き「緑のカーテン作り」にも参加されています。

気温の上昇による環境破壊や自然災害など地球の未来を憂慮されている方は是非、つるがしま緑のカーテン市民実行委員会(愛称:みどりかぜ)や鶴ヶ島市のホームページなどを確認のうえご参加ください。

https://towntip.jp/tsurugashima/sns/cr.php?bbs_id=686

https://www.city.tsurugashima.lg.jp/page/dir000075.html

https://www.city.tsurugashima.lg.jp/sp/page/page003829.html

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展覧会のチラシには、中央の赤色の丸の中に「市内外の方どなたでもご応募できますよ」下の方には「申し込みの用紙とかチラシは鶴ヶ島市のホームページからダウンロードできますよ」と書かれています。

なお、応募資格につきましては『個人又は団体で今年度、住宅、学校もしくは事業所等において、つる性植物を使い「緑のカーテン」を設置している方』となっています。もし、皆様の中で応募条件に該当されている方がおられましたら地球温暖化防止のため参加されては如何でしょうか。応募の締め切りは11月5日(金)です。

今年は無理だが来年は挑戦したいという方には来週から、当ブログで前田様の講演をご紹介いたしますので、参考にしていただければ幸いです。

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当笑楽日塾の荒井貞夫塾長も応募させていただきました。25階の緑のカーテンは爽快ですね。皆様のご参考になれば幸いです。

私も何か出展できるものはないかと考えてみましたが、この条件に合ったものはみあたりませんでした。残念ながら今年は見送りですが、来年は是非とも出展できるようにこれから計画を立てたいと思っています。我が家の狭いベランダで立派なカーテンを作るのは難しいので、無い知恵を絞ってみることで当分は楽しめそうです。

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前田様の講演は10月1日から7日まで、地元蕨のケーブルテレビで、1時間番組を1日2回放送しました。

真鍋淑郎博士のノーベル物理学賞受賞が、地球温暖化を止める行動を起こすキッカケになり、そこに笑楽日塾の活動が少しでもお役に立つことになったら嬉しく思います。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

また、明日10月14日(木)に開催予定のオンライン公開講座Part-Ⅱの第3回「海外コンサルタント生活 タイ、カンボジア編」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は11月5日(金)~11月11日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でオンライン公開講座受講をご希望の方は次のID番号でご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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オンライン公開講座Part-Ⅱの第4回は11月11日(木)20時より、「日本人だから知っておきたい箸のマナー」と題し、一般社団法人アドバンスト・ビジネス創造協会 常務理事 事務局長 岩田好廣様が、私たちが毎日使っている箸について、箸の歴史から箸のマナーのタブーなど、私たちが知らない世界を紹介してくださいます。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

笑楽日塾設立1周年記念誌「笑楽日塾」創刊号(塾生の記事Ⅱ)

記念誌に載った記事の3回目です。塾生の一人が「運命を変えた?1冊の本」と題して書いていますので、記事の中から一部を抜粋してご紹介します。2回目の「私とミステリー」もご覧ください

 ≪「運命を変えた?1冊の本」≫

≪はじめに≫

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提案書や仕様書などは、何百も書いてきたが、作文や感想文は大の苦手である。そんな私が、書く文章である。読みづらいと思うがお付き合い願いたい。

さて、何を書こうと考えても何も一向に思い浮かばない。自分自身のことぐらいしか書けないのだが、履歴書を書いているようで何も出てこない。そんな中で1冊の本を思い出した。今思えば、人生を決めたかもしれない1冊である。その辺を中心に書いてみようと思う。

≪本との出会い≫

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小学生のころ、私は漫画ばかり読んでいた。愛読書は、“週刊少年マガジン”である。ほぼ創刊号から読ん でいた。漫画といっても、そのころは、ネス湖の怪獣やピラミッド、ナスカの地上絵といった世界の七不思議やUFOの記事などが多く掲載され、科学に興味を抱くには充分な内容だったと思う。

今でも続く趣味の一つ「釣り」は、この頃連載が始まった「釣りキチ三平」の影響を多分に受けている。そんな、漫画大好き小学生が、1冊の本に出会った。

ピタゴラスから電子計算機まで』

この本のタイトルである。小学校6年生の時だったと思う。多分学校で推薦された図書である。この本を読みたいと父に話した処、父は、この本の全集すべてを買ってきた。「発明発見物語全集」全十数巻あったと思うが、すべて読んだかどうかは記憶にない。もちろんこの1冊は、読破した。

ピタゴラスの定理

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直角三角形の直角を挟む二辺の各々の長さの自乗の和と、直角の対辺の長さの自乗は等しいというものだ。紀元前から知られていた公式で、ピタゴラスが見つけたわけではないこと、エジプトのピラミッドはこの公式に基づいて直角を導き出したこと、などが書かれていた。そして、この定理を幾何学的に証明する方法が書かれていた?気がする。

ユークリッド幾何学

小学生には、幾何学が何たるかは良く理解できなかったのであるが、それからの私はこの幾何学にハマってしまった。公理や定理といった原則を駆使して問題を解いてゆくのだが、一本の補助線をどこに引くかで解を導き出す。これがパズルを解くようで気に入ってしまった。中学に入ってからは問題集を買ってきて解いた記憶がある。中学時代は数学大好き人間であった。

≪就活から社会人へ≫

進んだ大学は文系で、理系人間から変遷していた私も就活の時期を迎えた。

コンピュータのソフトウェアがやりたいと突然思ったのである。なぜあの時、そう思ったのか?そのことを考えているうちに、あの本を思い出した。影響があったかどうかは、分からない。多分潜在意識の中にはあったのだと思う。

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コンピュータなど見たことも触ったこともなかったし授業を選択したこともない。ましてや文系の人間である。どうせ採用されないであろう、採用されても希望はかなうまいと思いながらも面接官に思いを伝えた。

鉄腕アトムを作りたい」とは、言わなかったがそれに近い話はした。入社した私は社内のEDP部門に配属された。とりあえず希望が叶ったようだ。ただ文系採用社員は2年でローテーション、次は別の職種というのが、大体の決まりであった。だが2年後もその後も私は、ずっと一貫してコンピュータのソフトウェアに携わってきた。

それは、自身の適正もあったと思うが、時代の要請も後押ししたのだろう。オフィスオートメーションという言葉が登場し、小さな事務所にもコンピュータが導入される時代がやってきた。ソフトを理解し且つ経理や在庫管理といった事務処理が分かる人間が必要になってきたのである。

学生時代、簿記の単位は取得したが、特に意識して学んだ訳ではない。だが理系の人は、言葉の意味すら分からない。お客様と話ができないのである。おかげで退職するまでソフトウェア技術者として過ごすことができた。

ピタゴラスのおかげかもしれない。

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以上、2019年(平成31年)4月1日に発行『笑楽日塾設立1周年記念誌「笑楽日塾」創刊号』に載った、塾長の挨拶「記念誌発刊に当たり思うこと」と塾生2名の記事「私とミステリー」「運命を変えた?1冊の本」を3週に分けてご紹介しました。

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現在笑楽日塾では皆様がご自宅から参加できるオンライン公開講座(無料)『あなたの知らなかった世界への扉を開いてみませんか』を開催しています。今までとは違った世界へ興味をお持ちの方は是非ご参加ください。

9月9日(木)に行われたオンライン公開講座Part-2の第2回「環境にやさしい緑のカーテン」は『蕨ケーブルビジョン㈱Wink』で放送されます。放送日は明日10月7日(木)までで、ウインクパラダイス10時~、及び20時~、の1日2回です。しかし、残念ながら蕨市内の方しかご覧になれません。市外の方でPart-2第3回以降の受講をご希望の方は是非オンライン公開講座にご参加ください。Zoomの参加ID番号は 817 2214 7316 です。

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また、オンライン公開講座Part-2の第3回は10月14日(木)20時より、当笑楽日塾塾生が「海外コンサルタント生活 タイ、カンボジア編」と題し、タイ・バンコク高速道路改修工事とカンボジアプノンペン信号機工事について、工事概要とコンサルタントについての役目を説明し、当地での生活ぶりを紹介します。

なお、オンライン公開講座のご案内は下記『笑楽日塾』のホームページに記載されていますのでご一読ください。

本ブログの内容は、著者の個人的見解も多く含まれており、著者の所属する笑楽日塾の意見、方針を100%示すものではありません。

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